飲みやすいワインはどう選ぶ?上手にワインを選ぶコツをご紹介!

近年ワインを日常的に楽しむ方も増えてきています。コンビニやスーパーにもワインコーナーがあったり、おうち時間が増えて、晩酌のお酒を普段とは違うものに変えてみたり、また、オンライン飲み会では、お店の飲み会と違って、選ぶアルコール飲料の幅が以前よりも広がったため、ワインを手に取る人も増えているようです。

以前から、ワインの存在は知っていたけれども、いざワインを選ぶときになると、何を基準に選べばよいのかわからないものです。

せっかく飲むのであれば、「美味しいワイン」を選びたいと考えるものですが、「失敗したくない」という気持ちが強く、価格が安いものを選んでしまうこともあります。

もともとワインの味が苦手な人であれば仕方がないですが、ポイントを押さえれば、手頃で美味しいワインと巡り合うこともできます。

ということで今回は、無数にあるワインから「飲みやすいワイン」をどのように選べばよいのか。ワインを選ぶ際に“大失敗”しない選び方のコツを見ていきましょう!
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飲みやすさで言ったら白ワインが始めやすい

ワインを初めて飲む方ならまず白ワインから飲んでみることをおすすめします。「赤ワインは苦手だけど、白ワインなら飲める」というワインファンも多く、フルーティな味わいの白ワインであれば、普段カクテルなどを飲んでいる方にも、飲みやすいワインです。

また、キレが良い白ワインであれば、後味がすっきりとしていて、刺身や、魚介料理、また、煮物などにも合わせやすく、普段の食事のお供として楽しむことができるので、「ワインを飲むぞ!」と気負わずに、日常の晩酌のお供として飲めるのが特徴です。

白ワインがすっきりしていて飲みやすいのには、その作られる工程に秘密があります。

苦手な人の多い赤ワインの持つ特有の渋みは、ワインを造る際にブドウの皮や種を一緒に発酵させることによるものです。

皮の持つ渋みやえぐみがワインの味の中に含まれるので、赤ワインを苦手と感じる人が多いのです。

その点白ワインは白ブドウの皮や種を予め取り除き発酵させます。いわゆる「ブドウジュース」が白ワインのもととなるのです。

これにより赤ワインのような“渋み”や“えぐみ”がワインの中に含まれず、透明感溢れるブドウのフレッシュでフルーティな味わいを楽しめるのです。

白ワインの「甘口」「辛口」とは?

白ワインの中にも甘口なものと、辛口なものがあります。「白ワイン」と一括りに思われがちですが、白ワインにも生産者が狙って造る味の違いがあります。

その味はもちろん使われるブドウの品種によっても細かく変わりますが、出来上がった白ワインの味には大きく分けて2種類があります。それが「甘口」と「辛口」です。この違いについて見てみましょう。

甘口の白ワイン

甘口と呼ばれるワインは、ブドウの果実が持つ甘味が残っている白ワインにことを主に指します。

ワインがブドウジュースからアルコール分を持つワインに変化するのは、ブドウが持つ糖分が発酵してアルコール分に変わるからです。

この過程の途中で、本来のブドウが持つ糖分が残っている場合、ブドウの甘味を強く感じられる「甘口」となります。

味は、全体的にまろやかで、ブドウのフルーティな余韻がお口に残るものが多いです。

辛口の白ワイン

辛口と言っても、スパイシーな味を感じられるわけではありません。

ブドウが発酵するプロセスで、ブドウの持つ糖分のほとんどがアルコール分に変わり、糖度が低くなった白ワインが「辛口」と呼ばれます。

その味は、キリっとスッキリ飲めるものが多く、食事と合わせる際は、辛口の方が好まれることが多いです。

このような味の違いを購入する際にどのように見極めたら良いのでしょうか?

「甘口」「辛口」といった違いは、ワインによっては、ボトルの裏のラベルに「甘口」「やや甘口」「やや辛口」「辛口」といったようにそのワインの味の特徴を表記しているのものあります。

この表記を参考にして、自分の好みを知ることで、自分にとって飲みやすいワインを選ぶことができます!

スパークリングワインの甘口・辛口の違いは?

白ワインの派生形として、スパークリングワインがあります。

スパークリングワインとは、発泡性のあるワインのことをさし、炭酸の入ったワインはスパークリングワインと呼ばれ、たまにレストランなどで「泡」などと表現されるものがこれにあたります。

スパークリングワインには規定があり炭酸ガスが3気圧以上のワインでなければなりません。

また、1気圧未満の場合は微発泡とよばれ、スパークリングワインには含まれないことになっています。

あとで紹介するヴィーニョヴェルデもこの微発泡に属し、スパークリングワインではないのです。

スパークリングワインは、炭酸を辛いと感じるために甘さを感じにくくなります。

そのため製造工程で糖分を添加する、ドサージュという作業があるほどです。

この工程により、甘さの調節が行われるのです。甘味を詳説することで、味わいにコクや、まろやかさ、ボリューム感を出すことができるのです。

ワインで有名なフランスでは、このスパークリングワインの甘辛度を7段階に分けそれぞれぞれに名称を与えています。

超辛口:糖度0~3g or 3g 以下
(甘辛度表記)
・ブリュット、ナチュール(Brut Nature)
・パ・ドゼ(Pas dose)
・ドサージュ・ゼロ(Dosage zero)

極辛口:糖度6g未満 or 0~6g
(甘辛度表記)
・エクストラ・ブリュット(Extra Brut)

辛口:糖度12g未満 or 12g以下 or 15g以内
(甘辛度表記)
・ブリュット(Brut)

やや辛口:糖度12-17g
(甘辛度表記)
・エクストラ ドライ(Etra dry)

やや甘口:糖度17-32g or 17-35g
(甘辛度表記)
・セック(Sec)

甘口:糖度32-50g or 33-50g
(甘辛度表記)
・ドゥミ・セック(Demi Sec)

極甘口:糖度50g以上
(甘辛度表記)
・ドゥー(Doux)

 

ドサージュの工程で添加される糖分の量は生産者がどういうワインを造りたいかによって異なりますが、出来上がったスパークリングワインの糖度によって、このように分類されるのです。

ブリュット・ナチュールが一番辛口で、下にいくごとに甘くなり一番甘口がドゥです。

どのスパークリングが飲みやすいというのは、個人の感覚によって変わりますが、世界で流通しているスパークリングワインの多くは、ほどよいコクとキレの感じられる”極辛口のエクストラ・ブリュット”に仕上げられています。

スパークリングワインは、炭酸を感じられるワインのため飲みやすく、食前などに、おつまみが無くても楽しめるワインです。

一般的に白ワインよりも価格が高く設定されているため、「飲みやすい」ワインではありますが、日常的に使うというより、会食の食前酒や、パーティーなど、特別な時に用いられることが多いワインとなっています。

飲みやすさなら断然ヴィーニョヴェルデがおすすめ!!

飲みやすいワインをお探しに方におススメしたいのは、ポルトガルのヴィーニョヴェルデという、白ワインのような微発泡ワインです。

“ヴィーニョヴェルデ”という名前自体聞きなれない名前ですが、このワインは、ポルトガルのヴィーニョヴェルデ地方でしか生産されないワインで、実は今世界中で人気が出てきているワインです。

その理由は以下のものがあります。

・微発泡で飲みやすい

・他のワインよりもアルコール度数が低いため飲みやすい

・価格が他のワインに比べ安価

ということがあげられます。上で、スパークリングワインについて書きましたが、ヴィーニョヴェルデとどう違うか見ていきましょう。

このヴィーニョヴェルデに使われるブドウは、一般的なワインに比べ1~2か月早く収穫されます。完熟する前の若いブドウを使用し、ワインが発酵する過程で発生する気泡をそのまま楽しめる形で製品化されるのがこのヴィーニョヴェルデの最大の特徴と言えます。

この地域はもともと赤ワインの産地でしたが、瓶内二次発酵製法によって造られた、軽い微発泡を帯びた白ワインが人々の心を捉え、白ワインにシフトしていったといわれています。

今では自然発泡のヴィーニョヴェルデも少なくなってきていて、ボトリングする前にガスを添加するようになりました。

そしてアルコール分はは9-12.5%程度に調節され、炭酸のガス圧は0.7気圧前後(スパークリングワインの平均は2.8-3.8)で、アルコールが高いものに限り、バランスを取るためにガス圧が低めに調整されます。

このヴィーニョヴェルデは、ワイン大国ポルトガルでも気軽に楽しまれているワインで、暑い夏場などには、水の代わりに飲まれるほど親しまれています。

それもあり、ヴィーニョヴェルデは非常に安い価格で流通していて、日本においても手軽に楽しめ飲みやすいということで、人気が出てきているワインなのです。

飲みやすい赤ワインとはどういうワイン?

「赤ワインはどうも苦手」とか、「美味しいと感じたことが無い」という人も多いですよね。

事実、赤ワインは上でも述べたように、ブドウの皮や種が製造に使用されるため、“渋み”や“えぐみ”などを感じてしまい、それが「美味しくない」につながっているようにも感じます。

白ワインは「甘口」や「辛口」といったようにワインの性格が表現されますが、赤ワインは「ライトボディ」「ミディアムボディ」「フルボディ」と表現され、いまいちピンときません。

そして、その3種の中で選んだとしても、ブドウの品種や、作られ方によっても味わいは100種100様で、自分が本当に好きと思える味に出会える確率は低いかしれません。

通常赤ワインは食事と合わせて楽しまれることが多く、その食事との相性を楽しむことも多いワインです。

そのために高級レストランには、食事と合うワインをおすすめするソムリエがいるのですが、赤ワインは「自分の好みのワインを探す」というよりは、「その食事を素敵に演出する」という立ち位置で飲まれることが多いです。

「あの食事で飲んだ“あのワイン”は美味しかった」とか、「あのワインは、この食事には合いそうだ」という風に、贔屓の赤ワインを一種類選ぶというよりは、“自分なりのレパートリーを作っておく”。という楽しみ方が良いかもしれません。

そのような楽しみ方をするためにも、どういう赤ワインをセレクトしていけばよいのか、自分好みの赤ワインの見つけ方を見ていきましょう!

赤ワインを知るには「ボディ」を知る

いきなり“ボディ”と言われてもしっくりこない方もいるかもしれませんが、これは味や香りの傾向のことを指します。

ワインの味や香りが複雑なほど「ボディがある」という風に表現されます。また、口に含んだ時に感じるワインの濃厚さや重たさなどのことを指します。この“ボディ”が、赤ワインの大きな特徴を分ける指標になります。

フルボディの赤ワイン

渋み、香り、味が濃厚で、色も濃く、ずっしり重たさを感じるようなワインのことです。ワインの味が凝縮されているような感じがします。合わせる料理も、さっぱり淡泊なものだと、ワインの味の方が強すぎるので、濃厚なソースがかかった料理や、肉料理と合わせるのが一般的です。

ミディアムボディ

ミディアムボディの感じ方は人それぞれですが、フルボディを好む人には、軽めのワインという風に感じますし、軽いワインを好む人にはフルボディのように感じる方もいます。渋み・酸味が程よく“バランスの良い”ワインのことを指します。ワインに慣れてきて、「日常的にワインを楽しみたい」という方は、ミディアムボディのワインを飲む方が多いようです。

ライトボディ

その名のごとく、“ライト(軽い)”なワインです。フルボディと比べると色調も薄く、渋みが少ないワインのことを指します。香りや味わいもさらっとしていて、口当たりがよく、アルコール度数も低いものもあります。ミディアムボディ以上のワインを飲みなれている人からすると、「少し物足りない」と感じることもあります。しかし、気取らずに飲めるので、ワイワイと楽しいお酒の場には向いているワインともいえます。

このように3種類のワインに大別される赤ワインですが、実は、このボディを分類する明確な基準はありません。ワインのボトルに書かれている味の評価は、ワイナリーやメーカーなどが独自の基準でつけているものです。

そのために、この3つの分類を参考にしてワインを選んだのに「ライトボディなのに、ちょっと味が濃すぎて料理に合わせにくい」と感じたり、「フルボディと書かれているのに、少し物足りないな」と感じることもあり得ます。

このようなことが起こりやすいのが赤ワインの特徴でもあります。

ですので、最初はライトボディやミディアムボディのワインから飲み始めると“赤ワインのイメージ”を掴めると思います。いきなりフルボディのワインに手を付けると「渋みが強すぎる」や「美味しくない」と感じることもあるかもしれません。

また、ライトボディの赤ワインは、飲みやすい一方で、ブドウの味を十分に感じられず、せっかく赤ワインを楽しもうとした人が、ワインの美味しさを感じられずに赤ワインの良くないイメージを作ってしまう可能性もあります。そこが赤ワインの難しいところでもあります。

もし、飲みやすい赤ワインを探すのであれば、自分の判断ではなく、人のおススメを参考にすると良いと思います。

ワインに興味がある人なら「**料理に食べたときに飲んだ“あのワイン”が美味しかった」など経験的に美味しいと感じているワインがあるはずです。もし、近くにワインを飲む方がいたら是非聞いてみましょう!飲みやすいワインにたどり着く近道です。

飲みやすいワインのオススメ

最近ではコンビニでもワインが売られていて、ワインを身近に感じるようになってきました。しかし、いまだにワインを“苦手”と感じる人が多いのも事実です。

そういった人に理由を聞いてみると「渋い」「酸味が強い」「苦い」など、際立ったネガティブなイメージをお持ちの方が多いです。

世界にこれだけ多くのワイン好きがいるわけですから、すべてのワインがそのようなワインではありません。

“手頃”で“飲みやすい”ワインはたくさん存在します。ではなぜそのような感想に至ってしまうのでしょうか。

多くの場合、ワインをあまり飲んだことのない人が、安くて品質の良くないワインを手にしてしまった時にこのようなことが起こります。

今身近で手に入るワインには、コンビニやスーパーで売られている500円もしないワインなどもあります。

これらの多くは、しっかりした管理のもとで造られていないものもあります。

もちろん中には飲みやすいものもありますが、多くのものは”ワイン好きを納得させる味”ではありません。

つまり、低品質のワインであることもあるのです。

ワインを知らない人がそのような低品質ワインを飲んで“美味しい!”と思うことは難しいはずです。

おいしさを追及しているワインが、その価格で売られること自体考えにくいからです。

しかし、あと500円足して、1000円辺りのワインになってくると格段に質が上がります。

ワイン好きの人が納得できるワインが、1000円ほどかければ無数に存在するのです。

是非、美味しいワインと巡り合いたい、飲みやすいワインと出会いたいと思うなら、1000円くらいのワインから始めてみてはいかがでしょうか。

飲みやすいワインは好みの違い

以上飲みやすいワインを選ぶ基準などを見てきましたが、ワインと一言で言ってもその種類は様々です。

そして、その日の気分や体調によっても飲みやすいワインは変わってくるはずです。

しかし、一回飲んだワインを、基準に当てはめてみて、どのようなワインだったのかということを自分で評価できるようになることによって、次回ワインを選ぶ時には、違うテイストのワインを選べるようになります。

ワイン選びに“成功”や“失敗”はありません。「こういうワインもある」という風に、色んなワインがあることを認めて、その味を楽しむことよってワインのことがどんどん好きになっていきます。

是非、飲みやすさを追求しながら、「美味しいワイン」と出会っていってくださいね!

ここからは低価格で高品質と言われるポルトガルワインを紹介します。白・ヴィーニョヴェルデ・赤の一本ずつを紹介していきたいと思いますので、ご覧ください。

ドナ・エルメリンダ【白】

世界最大級のワイン・コンペティション「Challenge international du vin」、2020年ゴールド受賞

日本の女性審査員が選ぶアジア最大のコンペティション「第8回サクラアワード 2021」ゴールド受賞

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した実力派の白ワイン。

色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わい。その余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

フガス

日本の女性審査員が選ぶアジア最大のコンペティション「第8回サクラアワード 2021」ゴールド受賞!

トロピカルフルーツや柑橘系を思わせるフルーティーな香り。軽快で爽やかな飲み口で、余韻はエレガントで味わい深い風情が漂います。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

詳しくはこちらから【フガス】

ドナ・エルメリンダ【赤】

色調は濃く深い赤色。樽の香りや、完熟した赤肉系果実の上品な香りが漂います。高品質のまろやかなタンニン。心地よい味のハーモニーが長く口に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

詳しくはこちらから【ドナエルメリンダ・赤】

 

ポルトガルワインについてもっと知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

 

ポルトガルワインのワインツーリズムは魅力満載!その理由を探る!

ワインツーリズムとは、地域のワイナリーやブドウ畑を訪れ、その土地の自然、文化、歴史、暮らしに触れ、つくり手や地元の人々と交流し、ワインやその土地の料理を味わう旅行のことを指します。

ワイナリーやブドウ園を訪れ、ワインと地元の食を楽しむワインツーリズムが1980年代頃から欧米やオーストラリアなどのワイン生産国で盛んになり、今日では余暇を楽しむツーリズムとして成長してきています。

日本でも、以前はワインツーリズムを楽しむ人は一部の愛好家にとどまっていましたが、近年徐々に一般旅行者にも浸透し始め、注目されてきています

そんなワインツーリズムですが、世界でも人気のワインツーリズムのスポットとして脚光を浴びている国があります。それがポルトガルです。

ポルトガルは北海道と青森を足したほどの広さにもかかわらず、気候が変化に富み、北と南では全く違う景色が見られます。その国土には無数のワイナリーが点在し、国内のワイナリーを巡るワインツーリズムがとても盛んになっています

今回はポルトガルのワインツーリズムの魅力について見ていきましょう。

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ポルトガルでワインツーリズムが盛んな地域は?

ポルトガルにおけるワインの歴史は古く、伝統的な製法が伝承されていることに加え、近年の改革によって改良されたワインの品質は、今世界中で認められていて、国際的なコンクールでも数々の賞を受賞するようになっています。

ワインツーリズムを体験すると、ブドウが育まれた地方の風景や、先人から引き継いだ多くの遺産、またその土地の文化や人々を間近で見ることができ、ワインの味のみならず、そのワインが育まれた背景やストーリーをより深く知ることができます

ポルトガルには一般の訪問者でも見学できるワイナリーが数多くありますが、ポルトガルワインで現在最も注目されているドウロ地方とアレンテージョ地方は、ポルトガル国内でも最もワインツーリズムに力を入れていて、多くのワイナリーが訪問者を歓迎しています

ドウロ地方のワインツーリズムでは美しい風景を満喫

ポートワインが生産されるアルトドウロ地域はワインツーリズムが最も人気のある地域です。1756年に原産地呼称の境界線が創設され、同時にポルトガルで最も古いワインの会社が設立されたこの地方には、長きにわたり上質なワインを作り続けてきた伝統があります

商売として古くから“よそ者”と関わってきたアルトドウロ地域では、気さくに訪問者を歓迎し、地域最高のテロワールや、ワイナリーを紹介する風習が根付いています。

そもそも土壌が荒れていた地域だったドウロ地方ですが、ドウロ川の両岸にそびえる斜面に、ブドウ園を設けるために段々畑が作られ、地域の人のたゆまぬ努力の結果、今ではユネスコによって世界遺産にも登録される美しい景観をドウロ渓谷では楽しめます

例えばワインツーリズムでこの地域のワイナリーを巡るとすると、ポートワインセラーが位置するポルトからクルーズに乗れば、ポートワインの販売などに関連するスポットから、ブドウやワインの生産地であるドウロ地方を訪れるコースを満喫することができおすすめです

ポルトガル北部には中世と現代が共存

ポルトガルという国は現在のポルトガルの北部で興りました。このため、ヴィーニョ・ヴェルデ(緑のワイン)が生産されている北部には、今なお、貴族的な風習を引き継いでいる荘厳な邸宅があります

この地域では、ワインの試飲を行うだけでなく、それらの遺産を巡り、実際に邸宅や農場に滞在することもできます。ブラガ、ギマランイス、ヴィアナ・ド・カステロなどの古い町並みが残る街では、このような魅力的な風景と体験が、ワインツーリズム観光客を楽しませています

少し南下して、ポルトガル中部地方には、ビゼウやコインブラといった世界遺産に登録されている美しい都市があり、海岸沿いにはアヴェイロ、ブサコなど、魅力的な街が点在しています。

そして、この地方にも古いポルトガルのワイナリーを楽しめるワインツーリズムのコースがあります。それらの施設では、最新のワインの流行と、最新の生産方法を取り入れた、ポルトガルの新しいワイン造りを楽しむことができます

アレンテージョ地方では食とワインを存分に楽しめる

ポルトガルの南部に位置するアレンテージョ地方は、ワインツーリズムスポットの中でも最も肥沃な地方で、ポルトガルが誇る主要なワイナリーをいくつも訪れることができます。

この地域のワインの品質は世界中で高く評価されていて、2014年のアメリカの新聞“TODAY誌”でも、『読者が訪れたい世界で最高のワイン地域』に選ばれています

ブドウ園が広大な平原に広がる、地平線が美しいこの地方特有の風景の中で、アレンテージョのワインツーリズムは、おもてなしとグルメによってより一層引き立てられます

アレンテージョに映える、歴史的な痕跡を残す美しい風景と、気候がもたらす穏やかさが特徴の、もう1つの世界遺産都市、エヴォラでは、ブドウの収穫に参加したり、ワイン作りに関わるさまざまな工程を見学することができます。

レゲンゴシュ・デ・モンサラズでは、ワインの試飲はもちろんのこと、自分で収穫したブドウで記念ワインを製作する体験も用意しています。グルメで有名なこの地方での、現地の食とワインのペアリングはこれ以上ない思い出となることでしょう

ワインだけではないポルトガルのワインツーリズム

大西洋に浮かぶ島、マデイラ島ではマデイラワインの存在が際立ち、世界中で名声を獲得しています。マデイラワインは、18世紀の王や王子、大将、探検家などにすでに評価されていた、ポルトガルが誇る名産品です。

石の壁で支えられた段々畑に作られたブドウ園は島の名物となっていて、海と山を繋ぐ素晴らしい風景を作り出しています。

以上紹介してきた地域の他にも、ポルトガルには数々のワインツーリズムが楽しめる場所があり、近年では非常に質が高く、内容の濃いスポットとなっていて、多くの場合が、地域の名所や、歴史のある魅力的なホテルと連携しています。

また、ポルトガルのワインツーリズムはワインだけでなく、フルーツやジャム、チーズ、オリーブオイル、職人によるスイーツ、郷土料理など、その土地ならではの名産品が楽しめるのも多くの人がポルトガルを巡る理由といえるでしょう。

アレンテージョのワインが日本でも飲めます

本記事で紹介されているアレンテージョ地方で造られるワインは、この数10年でめざましい発展をとげ、世界中で注目を集めています。

アレンテージョのワインは大企業などの投資により、近代的な大規模な農園があったり、醸造家をコンサルタントに招聘しワイン造りを行ったり、世界のワイン需要に応えられる、良質なワインが数多く造られています。

AraiMartでご購入いただけるアレンテージョのワインをご紹介します。

 

ボジャドール【白】

色調は金色がかった緑色。トロピカルフルーツの豊かなアロマが広がります。すっきりとしたフレッシュさと豊かな果実味をお楽しみください。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス、アリント、アルヴァリーニョ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ボジャドール白】

 

ボジャドール【赤】

色調は深いルビー色。熟した赤肉系果実のアロマが広がります。

まろやかなタンニンを感じる、フルボディの赤ワインです。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アラゴネス、トウリガ・ナショナル、トリンカデイラ

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【ボジャドール赤】

 

レゲンゴス セレクション【白】

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 白】

 

レゲンゴス セレクション 【赤】

色調は透明感のあるガーネット色。野生のブドウ、チョコレートやコーヒー系のコクのある心地よいアロマが特徴で、やわらかいタンニンと上品な味わいが楽しめます。実はこのレゲンゴスという赤ワインは、イタリアの作家、アントニオ・タブッキの小説『レクイエム』に登場しています。文学作品に思いを馳せて、読書しながらワインを飲むのも楽しいかもしれません。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:トリンカデイラ40%、アラゴネス40%、アリカンテ・ブシェ20%

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 赤】

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

驚きのポテンシャル!今飲みたいポートワインの魅力をまるっと解説

ポートワインというお酒をご存じでしょうか。普段甘口ワインを飲まない方にはなじみがないワインだと思いますが、ワイン王国のポルトガルが作り出した、「ポルトガルの宝石」とも呼ばれ、世界的に知られています。

食前、デザート、食後などによく飲まれるワインで、スペインのシェリー酒、イタリアのマルサラワインと並ぶ世界3大酒精強化ワインの1つとしても知られています。今回はポートワインについて見ていきましょう!

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ポートワインとはどんなワインか

ポートワインが生産されるドウロ地方では2千年以上にわたって、ドウロ渓谷の斜面で、独特のブドウ栽培がおこなわれてきました。この地方のワインはポルトガル国内でも突出しています。

ポートワインは、一般的なワインとは違い、単なる自然からの贈り物ではなく、この地方の歴史の中で何世代にもわたって蓄積されてきた、経験と知識と芸術の集大成ともいえる文化的遺産ともいえるものです。

その意味においてもポートワインは、ポルトガルが作り出した類まれなるプロダクトであり、世界におけるポルトガルワインの存在感を示す、象徴的なお酒と言えます。

ポートワインの作られ方について

ポートワインはドウロ地方で特別に生産されたリキュールワインで、醸造の過程でワインを蒸留して作った飲み物で、ワインスピリット、ブランデーが添加されます。なぜポートワインの発酵中または発酵後にブランデーを添加するかというと、アルコール含有量を増やすためです。

発酵中にこの添加が行われると、アルコール度数が高くなり、酵母が死滅するため、発酵はとまります。 これにより、ワインの残留糖分が多くなるのです。一言でいえば、味わいがより甘くなるのです。

発酵の最後にのみブランデーを添加を行い、酵母がブドウ糖の消費を行うと、ワインは辛口になります。すべてのポートワインが甘いワインというわけではありませんが、常にある程度の糖分が残ることになりしっかりと甘味は感じられます

糖分の量はおよそ1リットルのポートワインあたり最大40グラムの砂糖を含むものから、1リットルあたり130グラムを超える非常に甘いものまで幅広く作られています。また、アルコール含有量はポートワインの特徴とされ、通常は約20%程もあります

ポートワインが意味するものは

ポートワインという名前が意味するのは、直訳すれば『ポルト地方のワイン』です。ポルトガルでは世界でも最も古くから原産地呼称制度が根付いており、その制度を作り出したきっかけとなったのが、このポートワインだったのです。

当時、爆発的な人気を誇ったポートワインは、偽物や、劣悪品が出回るようになり、国としてポートワインを守る必要が出てきたため、産地ごとでワインを守る制度を作ったのです。

ドウロ地方で作られ、ドウロ川を下り、ポルトの街から世界に出荷されていたこのワインにポートワインという名称がつけられていますが、ポートワインはドウロ産地で生産されるリキュールワイン、または酒精強化ワインのことを指します

他のワイン産地でも酒精強化ワインが生産されていますが、ポートワインという名前で販売することは許されていません。大西洋にあるポルトガルの自治区であるマデイラ島のマデイラワインや、イタリアのシチリア島に近いマルサラ地域のマルサラワインにも同様のことが言えます。

ポートワインの種類にはどんなものがあるのか

ポートワインの主な種類はルビーとタウニーに分けることができ、これらをそれぞれ、レゼルバ、ヴィンテージ、LBV(レイト・ボトルド・ヴィンテージ)、コルヘイタと分類することができます。

市場に出回っているポートワインの多くは赤ですが、白のポートワインもあります。そして2008年には老舗クロフト社が、初めてポートロゼワインであるピンククロフトを発売しました。

以下では、ポートワインの種類について細かく見ていきましょう。

ポートワイン白

白のポートは白ブドウ、特にマルヴァジア・フィナ、ドンゼリーニョ、グヴェイオ、コデガ、ラビガートから生産され、“ラグリマ”と呼ばれる非常に甘いものから、ドライなものまでさまざま種類があります。

アルコール含有量は通常19%から22%の間で、食前酒として楽しまれるのが一般的です。また、本国では夏に飲まれるカクテルのベースとしても使用されます。

ポートワイン赤

赤のポートワインに現在使用されている主な5つのブドウ品種は、ティンタ・ロリス、トウリガ・ナショナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・カン、ティンタ・バロッカです。

主な種類としては、ルビー、タウニー、タウニー(10年、20年、30年、40年)、コルヘイタ、レイト・ボトル・ヴィンテージ(LBV)、ヴィンテージ、シングルキンタがあります。

ポートワイン赤のカテゴリー

赤のポートワインにはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれのカテゴリー別に見ていきましょう。

RUBY

若く濃い色が特徴。2〜3年間木製の樽で寝かされます。フルーティーな味わいが特徴です。長期保存に弱く、飲み頃が短い。

ヴィンテージとLBVルビー

特定ヴィンテージ用のブドウから製造され4〜6年間木製樽で熟成。

TAWNY

ルビーよりもエレガントなテイストが特徴で、4年から6年の期間木製樽で熟成。その間に酸化し、茶色がかった色をなす。スパイスとドライフルーツのアクセントあり。

TAWNY 10、20、30、40年

異なるワインを混ぜ醸造。ラベルの年数はそれらのワインの平均年齢を表します。濃厚なドライフルーツのアロマとフレーバーが特徴。

HARVEST

同年の特別な畑で収穫されたブドウから生産され、販売用に瓶詰めされるまで、最低7年間木製樽で寝かされたタウニー。

ヴィンテージ

最高のブドウ園のブドウから、非常に長持ちするワインのみで醸造され、2年間木製樽で熟成された後に瓶詰め。本当の意味での熟成は瓶内で行われます。このヴィンテージに分類されるためには、“ドウロとポルトのワイン研究所(Instituto do Vinho do Douro e Porto)”の承認が必要。

シングルキンタ

ヴィンテージと同じ基準で生産され、単一のブドウ園のブドウから生産されるものを指す。

 

このように一言でポートワインといっても、さまざまな種類があることが分かりました。では、世界で一番の名声を得ているポートワインブランドはなんというブランドでしょうか。次で見ていきます。

ポートワインではサンデマンがトップブランド

ポートワインの中には、世界で人気のあるブランドがあります。それがサンデマンです。そのサンデマンについて見てみましょう。

サンデマンは、国際的に最も受賞しているポートワインのブランドです。木製樽での熟成が最も際立つ、バランスのよいポートワインで、特別感を感じられるワインです。

2017年だけでも、サンデマンは3つの権威あるコンペティションである、“デキャンター・ワールド・ワイン・アワード(DWWA)”、“インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)”、“インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)”において合計25の賞を受賞し、そのうち2つは金メダルとプラチナ、ベストタウニーを受賞しています。

さらに、サンデマンは、2013年から2017年の間にIWC、IWSCから最も多くの賞を受賞したポートワインのブランドで、実に146の賞を受賞しています。この間に、サンデマンのワインの中で最も受賞したのは、2017年にDWWAで金メダルを獲得した“Sandeman Porto Tawny 40 YearsOld”でした。

ワイン業界でその名を馳せるサンデマン

ポルトガルを代表するロゼワイン、“マテウスロゼ”で一躍世界的に有名になったソグラペ・ヴィーニョス社のディレクターを務めるジョアン・ゴメス・ダ・シルバ氏は次のように述べています。

“世界で最も優れたスペシャリスト集団が率いるサンデマンワインは、品質に一貫性があり、誰もが認めるブランドの評価を確固たるものにし、ポートワインカテゴリーの世界的リーダーとして、その地位を見事に築き上げました。

225年以上の歴史を持つサンデマンブランドは、そのコレクションに24の受賞歴のあるワインを持ち、計378種のワインがあります

“Sandeman Porto Tawny 40 YearsOld”は、バニラ、オーク、ハチミツの強いアロマを持つ強烈なワインです。口の中で非常に複雑な甘みが広がり、ドライフルーツ、スパイスのアクセントがあります。

口の中での時間の経過によって、樽の熟成の香りとブドウのフルーツ感の間に、並外れたバランスを感じることができます。これはサンデマンのタウニーポートだけに感じられる非常に特徴的なものです。”

とても素晴らしいワインであることがうかがえるコメントです。

ポートワインの飲み方は?

前述のように、ポートワインはアルコール度数が高く、甘味が強く、白、ルビー、タウニーに大きく分類されます。 発酵のプロセスが不完全な形のまま、70%以上のアルコール度数の選ばれたブランデーが加えられるのが大きな特徴です。

ワインと称されますが、リキュールであるため、伝統的な赤、白、ロゼワインと比較すると、少量を楽しむことが多く、また、食前やデザートなどを含め、食事のさまざまなタイミングで楽しむこともできます

食前に食欲を刺激するきっかけが欲しい人には、ポートワインがお勧めです。その際には白のポートワインをお試しください。赤のポートに比べ、白のポートはさわやかで軽い飲み口なので、そのあとの食事を邪魔することがありません。

また、食前酒として飲むにあたり、白のポートは特別な前菜を用意する必要はなく、オリーブ、松の実、栗またはナッツ類などと飲むことで、最大限そのフレーバーを楽しむことができます。

管理の方法としては、赤のポートワインは室温、白はセラーに入れて少しだけ冷やした方が美味しくお飲みいただけます。

デザート用にポートワインを用意しましょう

おいしいポートワインとデザートを組み合わせることは、料理を締め括るための最高のペアリングといえます。プリン、ケーキ、アイスクリーム、そしてもちろんチョコレート系のデザートとの相性も抜群です。

食後に用意されたデザートは、ポートワインの洗練された味わいにマッチして、今までのデザートの概念を変える可能性すらあります。

ポートワインを最大限楽しむために、甘いデザートを用意することをお勧めします。飲み進めていくうちに、自分の感性で美味しいと思ったポートワインとデザートを組み合わせれば、ホームパーティなどのおもてなしの際にも、その洗練された味わいから、必ずゲストを満足させるはずです。

アーモンド、ナッツ、コーヒー、キャラメルなどのフレーバーのデザートには、甘さが強く感じられる木製樽で熟成させたポートワインを合わせてみてください。

タウニーはライスプディングやフレンチトーストなどのデザートと合うとされています。また、チョコレートキャンディーや赤いフルーツの場合は、LBVなどのよりフルーティーなワインを試してみてください。

パーティに花を添えるポートワイン

ポートワインは食前酒として広く知らていますが、食後のデザートともよく合います。特に食後のコーヒーと一緒に飲むポートワインは、食後に感じる満足感を何倍にも高める力があるのです。

ポートワインは、華やかな特徴を持つワインなので、ワインそのものの味を深く楽しむというよりも、楽しい会話に花を添えてくれお酒です。おなかが満たされた状態で、いろいろな話をするためのお供にはもってこいのワインといえるでしょう。

その際には、ポートワインのヴィンテージがお勧めです。しかし、ヴィンテージは劣化が早ので、抜栓したら早めに飲み切ってしまわないと、本来の美味しさを損なうことになります。一回で飲み切れるよう注意しましょう。

少人数で食後のポートワインを楽しみたい人には、LBVがおすすめです。消化を助け、比較的安価で、開封すぐに品質が落ちることがないため、安心してお楽しみいただけます

ポートワインのカクテルの作り方をご紹介

ポートワインはカクテルとしても楽しまれています。伝統的なワインをそのまま味わうことが正統派な楽しみ方だとすれば、カクテルとして飲むことは、邪道と思う人がいるかもしれませんが、新しい組み合わせを試してみたい人や、アルコール度数が高いためにポートワインだけでは飲みにくさを感じる人にとって、もう一つの楽しみ方と言えます。

以下に代表的なカクテルのレシピをご紹介します。

1.コスモポルト

【材料】

クランベリージュース60ml
ルビーポルト 60ml
トリプルセック(オレンジフレーバーの無色の柑橘系リキュール)10ml

【作り方】

・シェーカーに角氷を半分ほど入れる
・10mlのトリプルセック、60mlのクランベリージュース、6mlのルビーポートを入れる
・カクテルグラスに盛り付け、オレンジの皮を使って飾ります

2.ピンクブラッディ

【材料】

50mlのブラッドオレンジジュース
ポートワインロゼ50ml
カリブ少量

【作り方】

・ブラッドオレンジジュース50mlをグラスに入れ
・ポルトクルスピンク50mlをその上からグラスに注ぎます
・カリブを加え軽くステア

3.ベリーフィズ

【材料】

トニックウォーター適量
ホワイトポート30ml
ブラックベリークリーム20ml

【作り方】

・ロンググラスに角氷を入れ
・ブラックベリークリーム20mlと
・ホワイトポート30mlを注ぎ
・トニックウォーターを加えてステア

以上とても簡単にできるカクテル3種類をご紹介しました。是非お試しください。

ポートワインとチョコレートの相性

チョコレートの持つ魅力は、七つの大罪の1つとも言われています。それは、「10人中9人がチョコレートが好きだという場合、その10人目は嘘をついている」と言われるほど、チョコレートは誰もが好きなスイーツです。

そして、ポートワインにも同じことが言えます。そして、これら2つが組み合わさった時に、天国にいるような幸福感がもたらされるのです

ポートワインとチョコレートデザートの相性は抜群です。ココア含有量の高いダークチョコレートまたはトリュフは、LBVのようなフルーティーな味わいのポートワインとよく合います。苦味と甘味の調和のとれたコントラストを感じられるはずです。もしくは、チョコレート脂肪の消化に適役のルビーポートがおすすめです。

ポートワインの魅力は飲む人を選ばない味わいにある

以上ポートワインについて見てきました。種類も豊富で、食事を一層華やかに彩ってくれるポートワインは、いま世界中の人に人気があります。食前、食中、デザート、食後と、飲むタイミングを変えれば、それぞれ全く違った味わいになるのが特徴です。

今後ポートワインと出会う機会があれば、是非お試しください。きっとその濃厚なアロマと、しっとりとした味わいに新しい発見があるかもしれません。

アライマートで買える酒精強化ワイン

アライマートではポートワインと同じ手法で造られる、酒精強化ワインもお買い求めいただけます。以下にご紹介いたします。

モスカテル ROXO 【酒精強化】

日本の女性審査員が選ぶアジア最大のコンペティション「第8回サクラアワード 2021」ゴールド受賞
→リンクはこちら
アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ 2019」トロフィー賞
→リンクはこちら

IWCと並ぶ世界トップレベルのワインコンテスト「Decanter World Wine Awards 2017」金賞

ヘーゼルナッツやクルミなどのナッツ類や、スパイスを連想させるアロマ。

甘さとフレッシュさが見事に調和しており、しっとりと長く余韻が続くワインです。

贅沢なスイーツと一緒に。食前酒にもぴったりです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:モスカテル100%

味わい:甘口

詳しくはこちらから【モスカテルROXO】

 

モスカテル 【酒精強化】

色調は複雑な黄金色。

この地域で伝統的な香りであるオレンジピールやはちみつを連想させるような香りがします。

とても甘味があり、程よい酸味と調和して、フレッシュな味わいの余韻が長く口の中に残ります。

上品な味のお菓子とともに、デザートとして。食前酒にもぴったり。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:モスカテル・デ・セトゥーバル100%

味わい:甘口

詳しくはこちらから【モスカテル】

ポルトガルワイン伝統のドウロ地方。常に旅行先に選ばれるその魅力とは?

ポルトガルのワイン産地の中で最も優れたワインを生み出すことで知られるドウロ地方。何千もの素晴らしいブドウ園が両岸に広がる川の名前からこの地方の名前が与えられました。

ドウロ川はスペインの標高2000メートル以上ある、ソリア県ウルビオン山を水源としています。ポルトガルで2番目に重要な都市とされるポルト市の河口までおそよ800kmの長さがあり、イベリア半島で3番目に大きな川です。

スペイン側では、カスティーリャ・イ・レオン州を横断し、ソリア、アルマサン、アランダ・デ・ドゥエロ、トルデシリャス、サモラなどの重要な都市を通過し、ポルトガルの領土内に入った直後、景観の美しい峡谷を縫うようにして流れます

ドウロ川は河口にたどり着くまでに平均高度700メートルほどに位置する、フォスコア、ピニャオ、ペーゾダレグアなど、ワインの生産と密接な関係がある地域を下っていきます

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ドウロ地方の自然は見るものを感動させる

河口のポルト市から100kmほど遡ったドウロ川渓谷は、世界で最も美しいワイン産地と呼ばれる地域です。ペーゾダレグアを抜け、ピニャオを通る、観光客を惹きつけてやまないボートトリップは、ワインの文化と見事なまでに調和されたこの地方の自然の美しさを存分に満喫できるアトラクションとして人気があります

山肌に無数に点在するブドウ園は見るものを感動させる、素晴らしい景観を作り出しています。 バイショコルゴ、シーマコルゴ、ドウロ・スペリオールでは、世界的に有名なポートワイン用のブドウが常に栽培されています

近年、この地方でも質の良い赤のテーブルワインを生産するためのブドウも作られるようになりました。ポルトガル国内でもこれらのワインは高級ワインに分類されています。

ドウロ地方で高品質テーブルワインが生まれる理由は?

ドウロ地方では、古くからテーブルワインを製造しているワイナリーもありますが、これらのワインは伝統的な酒精強化ワインのポートワイン用のブドウ栽培に比べたらその歴史はまだ浅く、まだまだ目新しいものとして扱われています。

しかし、近年この地方で重点的に作られているテーブルワインは年々質が向上し、現在では世界的に見ても上質なワインとして認知されるようになってきています。

そんな新参者のワインが市場で差別化されている最も大きな要因は、この地域の土着のブドウにあります。 トウリガ・ナショナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・バロッカ、ティンタ・ロリス、ティンタ・アマレラ、ティント・カン、ソウザンなどのブドウは、この地域の最も優れたブドウ品種とされています。

ポルトガル固有の品種であるトウリガ・ナショナルは、主にアロマに独特の特徴があるため、その存在感が際立ちます。その味の良さから、一部の生産者はこの品種100%のワインを製造しています

多くのブドウは、最近植えられたブドウの木から作られていますが、トウリガ・ナショナルの大部分は古いブドウの木によって栽培されています。ブドウの木は一般的に同じ木が同じ土地に繰り返し植えられ、その寿命は100年以上にもなります。

ドウロ地方のテロワールはブドウ作りに最適

ドウロ地方の土壌は瘦せていて、気候は冬は寒く、夏は暑い地域です。夏には気温が40℃を超えることもよくあります。ドウロ地域は、“Xisto-Grauváquico”複合岩体と呼ばれる特殊な地層に属していて、土壌は3種のロームによって構成されています。

これらの要素に加えて、ドウロの土壌はブドウの木の栽培に好条件となる石と砂利を含んでいます。この種の土はブドウの木の根を固定し、水の浸透を可能にし、栄養素や太陽エネルギーの吸収を促します

そして、土壌侵食の影響が最小限に抑えられるのです。この類まれなる性質を持った土壌により、高品質のブドウがこの地方では栽培されるのです。

世界的に流行しているワインツーリズム

ドウロ川流域はポルトガルでも屈指の山岳地帯の1つです。  この地方を走る道路は川と同じくらい曲がりくねっていて、地域に入れる公共の交通機関が限られているため、観光はほとんど行われていませんでした。
歴史的にドウロ地方は港での商業に専念してきましたが、最近では観光産業に力を入れていて、ポルトからドウロ川を遡り、ワイナリーを巡る小旅行が楽しまれています。これをワインツーリズムを呼びます。

ドウロ川両岸に広がるブドウ園によって描かれる緑の美し渓谷は、世界最古の原産地呼称のための地域として定められたワイン産地でもあり、2000年にはユネスコの世界遺産に指定されています

延べ何千人もの観光客を受け入れてきたにもかかわらず、その人気におごり高ぶることのないこの地方は、毎年ワインツーリズムのを楽しむために、多くの人の旅先として選ばれています。

ドウロは今でも昔ながらの素朴さを保っていて、ワインテイスティングのツアーは、自分自身が伝統の一部になったという錯覚すら覚える、魅惑の体験が味わえると人気を博しています。

ドウロ地方は、高品質のワインを作るだけでなく、リラックスして風景を楽しんだり、ポルトガルで最高のワイナリーのいくつかを巡るワインテイスティングツアーに参加することもできる、話題の地域となっているのです。

 

日本で飲めるドウロ地方のワイン

ドウロ地方はポルトガルのワインの激戦区です。多くの良質な固有品種のブドウがあり、飲む人の喜びを約束するワインが多く製造されています。

その中でも頭一つ抜けているのが、キンタ・ダ・レデのワインです。

500年以上続く伝統と、近代化による革新によって素晴らしいワインが造られています。そんなキンタ・ダ・レデのおすすめのワインをご紹介します。

レデ レゼルヴァ【白】

クリスタルのように澄んだ緑がかったシトラス色。マンゴー、パパイヤなどのトロピカルフルーツの豊かな香りで、白い花とシトラスのニュアンスが感じられます。フルーティーでフレッシュ、若々しい味のワインです。心地よい味わいで余韻もたっぷり。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:アリント40%、ラヴィガート20%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レデ レゼルヴァ白】

 

レデ レゼルヴァ【赤】

色調は澄んだザクロ色。完熟した赤系果実のはっきりとした香りが特徴。アルコール漬けした野生の果実のニュアンスとトーストとバラの繊細な印象も。果実味溢れるワインです。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル20%、トウリガ・フランカ50%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【レデ レゼルヴァ赤】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ【白】

芳香性が非常に豊か。

フレンチオーク新樽のトーストと、トロピカルなアロマのバランスが良いワインです。

白い花や柑橘類のニュアンスも。フルーティーでフレッシュ、口の中で心地よいボリューム感があります。上質で繊細な構造を感じさせ、余韻は長く続きます。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:アリント30%、ヴィオズィーニョ30%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ白】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ【赤】

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じる。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂う。バランスのいい、骨格のしっかりした飲み口。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ赤】

 

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。

国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

 

ポルトガルワインの歴史を徹底解説!驚きの進化を遂げたワインの裏側

ポルトガルは1143年にD.アフォンソエンリケスによって建国され、13世紀には隣接する国との間に国境を明確に定めその存在感を世界に示しました。世界の中でも古い国家として知られるポルトガルは、脈々と受け継がれる歴史の中で、強い文化的アイデンティティを醸成し続けています

大西洋に隣接するイベリア半島。多くの面積が海に面しているというポルトガルの地理的な優位性は、大航海時代にポルトガル人を海へと向かわせました

ポルトガルは、西アフリカと東アフリカの海岸にいかりを下ろしながら、ブラジルやインド、中国へと繋がるの大西洋ルートを発見した最初の国で、ポルトガル語やポルトガル文化の痕跡をそれらの国々に残しています。

ポルトガル人が到着した国々はヨーロッパから来た新しい文化に寛大に門戸を開き、それまで交流のなかった“新しいヨーロッパ”の出現を歓迎しました。

エンリケ航海王子や、ドン・ジョアン2世、ヴァスコ・ダ・ガマなどの名前は、その当時のポルトガルの功績を示すアイコンとなって世界に知られています。

世界史にその名を残す、偉大な小国ポルトガル。その歴史が作り出された陰には、ポルトガルワインの存在がありました。ポルトガルの歴史と共に歩み続け、そして、現在も進化を続けるポルトガルのワインの歴史について見ていきましょう。

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ワイン王国ポルトガルの主な特徴

ポルトガルワイン

ポルトガルは小さな国でありながら、景観の多様性に富み、歴史的および文化的遺産が多く、おいしいグルメ、美しいビーチやゴルフコースが数多くあることは、広く世界に知られています。

内陸に行くと整備された山々が広がり悠久の時間を過ごすことができます。さらに、その風景に溶け込むように、長い歴史をもつ国ならではの、中世の城や教会、大聖堂、宮殿、邸宅、そして封建時代を匂わす荘厳な家々がたくさんあります。

そして、そこに住む人々は、過去の栄光におごり高ぶらず、素朴で、伝統的に受け継がれてきた客をもてなす作法によって外からの人を歓迎するのです。

また、ポルトガルの気候に目を向けると、沿岸部は海からの影響を受けるため、地域によってその表情は大きく異なりますが、その他の地域は一般的には穏やかで、晴れている日が多く、心地良く過ごせます。

ポルトガル沖の大西洋上に浮かぶアゾレス諸島は降水量が多いものの、過ごしやすく、また、もう一つ主要なポルトガルの島であるマデイラ島は、首都リスボンから見て南西に約1000 kmほどのに位置し、気候は亜熱帯気候に属します。

ポルトガルを語る上で、これらの恵まれた自然や歴史に加えて、観光業、中でもワインツーリズムに力を入れています。

ポルトガルではワイナリーやワイン農園を巡るワインツーリズムが人気で、多くの観光客がポルトガルの様々な地方を訪れています。そして、その取り組みが評価され、ワインツーリズムに関連する賞を受賞しているのもポルトガルの特徴といえます。

2013年にはポルトガルは観光業界の「オスカー」と呼ばれる“ワールドトラベルアワード”を9の部門で受賞しています。このように自然と歴史が調和された国であるポルトガルがいま世界でワインを中心に話題となっているのです。

ローマ帝国によって飛躍を遂げたポルトガルのワイン

ローマ帝国

神話と共に伝承された話や、文献が不正確だったりすることもありますが、ポルトガルにあるブドウの木は、紀元前2000年頃、テージョ川の渓谷とサドという地域において、タルテッソス(イベリア半島南部にあった古代王国)の人々によって栽培が始められたとされています。

紀元前10世紀頃にはいると、フェニキア人がタルテッソス王国のワインの管理を含む貿易の一切を引き継ぐことになりました。その流れから、フェニキア人がルシタニア(ポルトガルの古称)に当時存在しなかったブドウ品種を持ち込んだのではないかと言われています

紀元前7世紀、ギリシャ人がイベリア半島に移り住み、ワイン造りの技術を伝え、品質へのこだわりや、ブドウ栽培を進化させました。

翌紀元前6世紀には、ブドウの木の知識が豊富だったケルト人が、彼らの栽培したブドウ品種をポルトガルにもたらした、といわれています。彼らが現在の栽培技術の基礎を築いたという痕跡も残っています

紀元前194年頃、ローマ帝国のイベリア半島侵攻によって、ルシタニア人とローマ人は初めて接触することになりました。ローマ人は紀元前15年には半島全体をほぼ制圧し、2世紀後には長期に及ぶゲリラ戦の末、ローマ人が勝利しルシタニアを征服しました。

イベリア半島のローマ化によって、新しいブドウ品種が持ち込まれました。また剪定技術の改善による栽培技術向上など、半島におけるローマ人の存在はブドウの文化の近代化に大きく貢献しました

それによりブドウ文化はかなりの発展を遂げ、取引量も大きく拡大。国内生産が消費量に追い付いていなかったローマに対して頻繁にワインの輸送を行う程になっていました。

キリスト教によるワイン文化の拡大とイスラムの侵攻

キリスト教

2世紀からすでにイベリア半島においてキリスト教は信仰の対象となっていましたが、本格的な布教活動が行われたのは西暦6世紀から7世紀にかけてでした。

キリスト教ではミサを行う際に、ブドウの木からできる本物のワインの使用を義務付けていました。そのため、キリスト教を信仰する国々においてその価値が広く認められました。これによりキリスト教徒の間で、ワインへの関心が大きく広まり、ワインが広く一般的なものになっていったのです。

8世紀初頭には、海峡を挟んだ南からの侵略の波が続きました。北へ北へと侵攻されていく中で、アラブ文化の影響を受け、イベリア半島におけるブドウ生産カルチャーの新しい時代が始まりました。

イスラム教のコーランでは、ワインを含む発酵飲料の消費を禁止しています。しかし、その一方でクリスチャンに対しては寛容な立場をとっていました

ポルトガル人との争いを避け、人材として最大限に活用するために、地方の仕事に従事している農民に対して彼らの活動を保護する政策をとっていました。

12世紀から13世紀の間は、ポルトガルにとってワインが主な輸出用製品でした。その頃にはイスラムに占領された地域を回復する、クリスチャンによる国土回復運動(レコンキスタ)がすでに始まっていて、激しい戦争が北から南まで領土全体で行われ、各地での争いがブドウ園を含む文化を破壊してしまいました

大航海時代の幕開けに伴うポルトガルワインの輸出拡大

大航海時代

1143年にはD.アフォンソエンリケスによってポルトガルが設立されましたが、1249年にムーア人によってポルトガル領土全体が征服され、国外から農業地への入植が活発になり、それに伴いブドウ園の耕作地も拡大しました。

ワインの普及がヨーロッパ全土に広がると、中世ヨーロッパにおいてはワインが人々の食生活の一部となり、封建社会においてワインは、領主の収入源として重要な製品とみなされ始めました。

ポルトガルのワインの生産が大きく拡大し、軌道に乗り始め、その輸出量を大きく増加させたのは14世紀の後半のことでした。

そして15世紀から16世紀にかけては、小国だったポルトガルの拡大の時期がやってきます。大航海時代です。

インドに向けて出発したガレオン船で、彼らが運んでいた製品の1つにワインがありました。新航路や新大陸発見に沸く黄金期には、キャラベル船を安定させるために、ポルトガルワインが船底に敷き詰められ航海に出た船は、新大陸ブラジルやインドをはじめとするアジアの各地から持ち帰った製品を商品化し、国外に販売しました。

これらの航海によってポルトガル人と共に旅に出たワインは、長時間樽に入れられ、波に揺られ、太陽にさらされ、時には船底の水に沈められたりして、約6か月もの間輸送されました。ワインの常識から考えると、ワインの劣化や質の低下が想像されますが、驚くことにこれらのワインは熟成されて味が良くなったのです。

この特殊な熟成は、灼熱の赤道を2回通過し、船内のセラーが暖められることによってもたらされることがわかりました。この大航海ならではのプロセスを経たポルトガルのワインは、他の国には真似できない、オリジナルで貴重なワインとなり、高価格で取引されました。この独自の熟成技術は、後になって研究され、人工的に開発されることになりました。

16世紀半ばには、リスボンは当時のポルトガル領地内でワインの消費と流通の最大の拠点となりました。そして、大航海時代のポルトガルの領地拡大に伴い、ポルトガルのワインは世界の隅々まで運ばれたのです。

イギリスと条約締結と、ポートワインの隆盛

イギリス

1703年、ポルトガルとイギリスは、両国の特産品であるワインと毛織物を優先的に取引するというメシュエン条約に署名しました。これによりポルトガルワインはイギリスの市場に参入する体制が整い、その後、ポルトガルのワインの輸出量は大幅に増加しました

18世紀、ポルトガルのブドウ栽培は、時の政治家、ポンバル侯爵の強い影響を受けました。自国のワインを守ることに重きを置いた保護貿易主義的な政策によって、ポルトガルワインはさらにアイデンティティを確立していくことになります。

アルト・ドウロ地域特産だったポートワインは、彼の政策によってその評価を確固たるものになり、伝統的な輸出先であるイギリスに加えて、ヨーロッパ諸国からの需要も増加しました。ポートワインは一般的なワインに比べ高価格だったため、次第にワイン生産者たちはその品質よりも、生産量を重要視するようになり、質の低下が顕著になっていきました。その結果ポルトガルワインの取引に深刻な影響を与えたのでした。

ポンバル侯爵はこの危機的状況を終息させるために、1756年9月10日にアルト・ドウロ地域のワインの総合農業会社を設立し、この地域のワインの生産と貿易に規制を設け、ブドウ栽培地域の境界線を定めました。ポンバル侯爵のこの先見性のある政策が、世界最古とされる原産地呼称制度として今なお残っています。そしてこの地域の境界線は世界で最も古くに引かれたとされています。

19世紀はブドウ栽培それまでの栄光の歴史と比べると、とても苦しい時期となりました。 1865年にドウロ地域で発生したブドウの害虫であるフィロキセラが、瞬く間に全国に広がり、国内のほとんどのワイン地域が壊滅状態になってしまったのです。

同時期にヨーロッパ各地も同じような被害に遭いました。ポルトガルの多くの地域ではワイン生産は実質行えなくなり、ブドウ畑の修復に多くの時間を費やすことになります。

20世紀に入りブドウやワイン保護のため大きく舵を切るポルトガル

ポルトガルワイン

1907年になると、ポルトガルのいくつかの地域で原産地呼称の制度を導入する動きが高まりました。ポートワインの産地であるドウロに加えて、マデイラ、セトゥバル、カルカベロス、ダン、コラレス、ヴィーニョ・ヴェルデなど、当時すでに有名だったいくつかのワインの産地に境界線をが定められました。

1933年にはポルトガルの中部及び南部ワインメーカー連盟(Federação dos Vinicultores do Centro e Sul de Portugal)が設立され、ポルトガルのワイン市場が正常化されるきっかけとなりました。

1937年に全国ワイン委員会(Junta Nacional do Vinho)が設立され、1986年にはポルトガルの新しいマーケットを創造することをを目的として、ブドウとワイン研究所( Instituto da Vinha e do Vinho)が設立されました。

同年ポルトガルはEC欧州共同体へ加盟し、ポルトガルが国を挙げて設立したワインに関する機関が機能的にその役割を果たすことになります。

その後、ブドウ栽培において新たな考え方が主流となります。それまでの原産地呼称の概念が、地域の法律との整合性が求められるようになり、原産地の表示のあるテーブルワインに対しては「地理的表示保護ワイン」という新しい管理基準が設けられ、ポルトガルワインの品質管理の方針が強化されました

そして現在、ワインの原産地と地域を明確な方法で管理し、規制を設け、監視、遵守させることを目的として、ポルトガルの各地方には地域ワイン委員会(Comissões Vitivinícolas Regionais)が設けられ、ポルトガルワインの品質と地位を維持を図っています。その制度の下、ポルトガル国内には33の原産地呼称と8つの地理的表示保護ワインが存在し、保護されているのです。

ポルトガルワインの有名産地

イベリア半島の先端に位置するポルトガルの気候は、優れたブドウの木が成長するのに理想的な環境で、歴史的に作られてきた多様な固有種のブドウに加え、近年の技術的な進化によって、その味やクオリティは他の国のワインとは差別化され、高く評価されています

ここからは、ポルトガルを代表する5大ブドウ産地を見ていきましょう。ポルトガルワインの歴史が凝縮されたこれらの地域では、美味しいワインがたくさん作られています。

アレンテージョ(Alentejo)

ポルトガル南部に位置し、ポルトガルのワイン生産地のほぼ3分の1の広さを占めるアレンテージョは、広大で起伏のある平原が特徴で、8つのサブリージョンに分かれています。現在、この地域で生産されるワインは年間で8000万リットルを超えています

さらに、この地域は国内でも食文化が豊かで、オリーブオイルや、コルクの生産地としても世界的に知られています。ワインに関しては、フルーティーさが際立ち、柔らかいアロマが特徴的な味わいを生み出しています。

アレンテージョの土壌は基本的に頁岩と砂で構成され、植物の根が育ちやすく、水はけがよく、果実の自然な酸味が生み出されます。そして何よりこの地域は日照時間が長いことが特徴です。

近年導入された技術により、濃厚な赤から繊細な白まで、「アレンテージョ地方のワイン」という代名詞が作られるほど、優れたワインを生産することが可能になりました。

アレンテージョで生産されたワインは何世紀も前から受け継がれてきたブドウ園で作らています。この地には、フェルナンピレス、アンタンヴァス、アリント、ルーペイロなど、白ブドウの品種がとても豊富にあります。

そして主な赤ブドウは、アルフロシェイロ、アリカントブーシェ、カステラン、アラゴネス、トリンカデイラ、トウリガ・ナショナルでなどが作られてています。

アルガルヴェ(Algarve)

ポルトガルで景観が最も美しい地域の1つで、観光の要所となるアルガルヴェには、はっきりとした季節があり、ワイン造りにとって最大の恩恵は長い夏にあります。

ブドウの完全な成熟がなされ、農薬の使用を最小限に抑えることができるのは、年間3000時間以上の日照時間にその秘密があります

アルガルヴェは国内で最も暖かい地域の1つで、特に北部に位置するブドウ園はその環境によって良質なワインを作り出しています。

そのため、白ワインとロゼのワインは非常にフレッシュで爽快なワインとなり、赤はアロマが立ち芳醇でエレガントな味わいとなります

ポルトガルでも“最高”と称されるワインは、アルガルヴェ地方のサブリージョンの生産者が造るものが多く、ワイン造りにも柔軟性があり、認可されたブドウ品種のバリエーションもより広範で、興味深い味わいのものが多く造られています

この地域で一般的な白ブドウは、マルヴァジア・フィナ、シリア、アリントで、赤の品種はカステラン、ネグラモール、トリンカデイラです。

カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーのように素晴らしいブレンドは、これらの典型的なブドウでも織りなされることが多く、その質の高いワインはファンを増やしています。

ダン(Dão)

ダン地域のブドウ園は多種多様で、小規模生産者単位によって、いくつかの区画に分割されています。 エストレーラ山脈が代表的ですが、海抜200メートルから1000メートルの範囲まで、幅広い高低差の中でブドウが造られています

ダン地方は四方八方に広がる山々に囲まれた、肥沃度の低い花崗岩の土地を流れるダン川にその名が由来しています。 山脈が連なるため、潮風による影響や、大陸性気候による直接的な影響からブドウの木が守られているのです。

気候は冬は寒く多湿、夏は晴れて暑く乾燥しているため、この地域のブドウはじっくりと凝縮し、アロマを蓄えます。このダン地方はポルトガルで最も重要とされるブドウ品種のトゥーリガ・ナショナルの原産地としてもよく知られています。

大正から昭和を生きた檀一雄という小説家が世界中を放浪し、世界の料理を紹介した本『美味放浪記』ポルトガル編に、“初鰹をサカナに飲む銘酒・Dao ダン”という章を書き残しました。

”ダンのワインが自分の名前と同じ読み方だから気に入っていた”というエピソードが話題になり、そこから、ダンのワインが日本でも知られるようになったというエピソードもあります

この地方で作られる白ブドウの品種には、セルシアル、アリント、エンクルザード、エスガナカン、ビカル、ドナ・ブランカ、マルヴァジア・フィナ、ヴェルデーリョ、ラボデオヴェリャがあります。

赤ブドウは、トウリガナショナル、イェン、アルフロシェイロ、ティンタロリス、アマラル、ルフェテ、アラゴネス等が、最も多く作られています。

ドウロ(Douro)

ポルトガルの北部に位置するこの美しい地域は、ドウロ川に向かって下っていく急な斜面が特徴的です。

この丘陵地帯は頁岩と花崗岩の土壌で、冬の寒さは厳しく、夏は非常に暑く乾燥します。これらの地理的、気候的条件が、おいしいワインの熟成と生産によく適しているのです。

この地方のワイナリーは何世紀にもわたって世界的に有名な“ポートワイン”を造っています

ワインの名前自体は別のワインリージョンの“ポルト”(Porto)となっていますが、ワイン自体はドウロが原産で、ここでブドウが栽培され、この地方で醸造されているのです。

この地域は、世界で最も重要なワイン産地の1つであることに加えて、ブドウから果汁を足で抽出する伝統的な製法を今でも踏襲しているワイナリーもあります

この地方の主な白ブドウは、マルヴァジア・フィナ、コデガ、ドンゼリーニョ・ブランコ、グヴェイオ、ラビガート、エスガナカン、ヴィオジーニョ、フォルガザンです。

また、この地方の主な赤ブドウ品種はトウリガ・ナショナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・バロッカ、ティンタ・ロリス、ティンタ・フランシスカ、ティント・カン、トリンカデイラ、モーリスコ・ティント、バスタルド、ルフェッテ、カステランなど、この地方のブドウ品種の豊かさがうかがえます。

ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)

ヴィーニョヴェルデ地方は国の北西部で、最大のワイン生産地域であり、寒くて雨の多い気候が特徴です。

この地域の景観は、山から流れる川の流れによって形作られていて、驚くべきことに、花崗岩の肥沃なその土地によって、何世紀も前のブドウの木が現在でも枯らさずにブドウを実らせています。

人口も多く、土壌が豊富なこの地域で、微発泡で有名なヴィーニョ・ヴェルデが誕生しました。地場のブドウ品種が数多く育つこの地方は、白ワインを、爽快、フレッシュで芳香豊かなものに仕立て上げることに成功しました。

そんなヴィーニョ・ヴェルデはさまざまな食べ物とのマリアージュが楽しめます。サラダ、魚、白身の肉、柑橘類のソース、野菜、シーフード、寿司など、まだまだ他にもペアリングが楽しめる食べ物が世界中に無数にあります。

世界のワイン市場では白ワインのヴィーニョ・ヴェルデが一般的となっていますが、ポルトガル国内では赤とロゼのヴィーニョ・ヴェルデもよく食卓に登場します

ポルトガルの典型的な食べ物、イワシの炭焼きとのマリアージュが格別と知られていて、レストランやこの地域の人々の間ではロゼが人気です。

この地方の特徴的な白ブドウは、アルバリーニョ、アザル、アリント、アヴェッソ、トラジャドゥーラ、ローレイロです。赤ブドウはアマラル、アルヴァレリャン、エスパデイロ、ボラッサル、ヴィニャオ、ペドラルです。

ポルトガルのワイン造りの歴史は長く、その伝統に則り、ワインの多様性と確かな品質に値する地位を確立しています

そして生産者や愛好家の素晴らしい感性によって、これらの産地のワインは世界中で有名になったといえるでしょう。

 

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

そんなポルトガルワインをお飲みになりたい方へ

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ商品

口の中に広がるブドウ本来の果実味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

 

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ商品

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

 

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

 

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

 

ヴィーニョヴェルデのおすすめ商品

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

ポルトガルワインの原産地呼称制度は世界最古!その歴史的背景とは?

ポルトガルワイン

原産地呼称制度という言葉を聞いたことがありますか?

現在世界中でワインづくりが行われていますが、多くのワインがこの制度によって守られています。

どういったものかというと、ワイン産地の地理的環境や風土の違いによってあらわれる、それぞれの異った特徴を指し示すために、ワインラベルにその地域を明記し、ブドウの品種や産地、栽培関わる条件、製法を法律で規定して、これを国が保証するというものです。

そして、この原産地呼称管理法(DOC=Denominação de Origem Controlada)を世界でも一番最初に整備したのがポルトガルです。ポルトガルがこの制度をいち早く取り入れたのは、当時人気の高かったワインを偽造から守り、また、世界で最も多様なブドウの固有品種という貴重な国の財産を守りたいという目的があったからでした。

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世界でいち早く原産地呼称制度を取り入れたポルトガル

ポルトガルが西洋の大国であった16、17、18世紀において、ポルトガルの最優先事項は各国とパートナーシップを築き、貿易の規模を拡大することでした。なぜなら航海によって世界中の情報を集めていたポルトガルは、航海の事業に莫大な投資を行っていたため、経済を成長させる必要に迫られていたからです。

その当時のイギリスはポルトガルにとってとても大きい存在となっていました。ポルトガルが大航海時代に各国で得た富の大部分をイギリスは自国に輸入し消費していたため、ポルトガルにとってなくてはならない経済的パートナーとなっていたのです。

そして1703年に、イギリス・ポルトガル間でワイン、毛織物の輸出入に関する通商条約である、メシュエン条約が両国間で調印されることになりました。この合意により、ポルトガルはイギリス産の生地の購入において優先権を得ることができるようになり、イギリスはポルトガルワインの購入において他の国よりも有利な立場となりました。

当時のイギリスが最も望んでいたワインは、酒精強化ワインである、ポートワインでした

この条約の後押しを受け、多くのワインが国内で製造販売される中で、ワインを偽造し販売するものもあらわれました。

1756年9月10日、外交官であったマルケス・デ・ポンバルは、自国のワインを保護することを目的として、原産地指定DOCを確立するという書簡に署名し、ポルト市から100kmほど離れたドウロ川の地域で生産されたポートワインの原産地に境界線を定めました。このようにして世界初のDOCドウロが誕生したのです。

世界における産地を起源とする呼称制度

ポルトガルがいち早くモデルを作り上げたことによって、多くの国や地域が後を追って制度を策定し原産地システムを導入しました。

EC(のちのEU)に加盟している国々には、規則を定める際に他の国の制度を参考にする習慣があります。ヨーロッパの各国は、ポルトガルとイタリアのDOCと同じような基準を参考にして制度を作っているので、原産地呼称制度においても、各国の制度には多くの共通点が見られます

DOC証明書を取得し、製品の品質を保証したい生産者は、境界領域内で生産していることに加えて、すべての要件を満たした製造のプロセスに関する証明書も提出する必要があります。DOCには醸造方法、ブドウの品種の選定、植え方、収穫時期、1ヘクタールあたりの収穫量、土壌の種類、ブドウの味わいなどを提出する必要があり、このような情報が一元的に管理されることで、ヨーロッパの国々のワインの品質は保証されているのです。

 

世界の基準はどうなっている?

ポルトガルが世界で初めて原産地呼称管理制度を設け、“DOC”という名前を使い始めたにもかかわらず、ほとんどのワイン生産国は独自の呼称を使っています

フランスでは、1930年から“アペラシオン・ドリジヌ・コントローレ”(AOC)と呼ばれる、詳細で複雑な地域区分とワイン管理のシステムで、膨大な量の情報を管理しています。

その複雑さを整理するために、大枠のAOCと、より範囲を絞ったAOCがあり、例えば、“ブルゴーニュ”などの限定的な区分にもAOCが用いられています。

またイタリアには、DOCGと呼ばれる原産地呼称があります。これは、“デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ・エ・ガランティータ”を意味し、DOCをさらに細分化し、厳密で正確なグレードを表記するシステムが確立されています。

これらによって管理される情報量はとても膨大で、ワインに興味のある人にとっては、広範で細かいワインの資料ともいえます。

では、実際にいくつかの主要な生産国の原産地呼称を見てみましょう。

 

世界の原産地呼称制度の呼び名

フランス – Appellation d’Origine Contrôlée (AOC)

イタリア– Denominazione di Origine Controllata (DOC)

スペイン – Denominación de Origen (DO)

チリ– Denominación de Origen (DO)

アルゼンチン – Denominación de Origen (DO)

ドイツ – Qualitätswein Bestimmter Anbaugebiete (QBA)

アメリカ – American Viticultural Area (AVA)

南アフリカ – Wine of Origin (WO)

イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、アメリカなどの国には、数十または数百ものDOCがあることも特筆すべき点だといえます。

 

原産地呼称によって守られる味と品質

ワインは知れば知るほど奥深く、一本のワインボトルにはさまざまな物語が詰められています。その物語の目次となるのがそれぞれのワインラベルに記された情報なのではないでしょうか。

特に、固有の品種が多いポルトガルにおいて、この原産地呼称制度を使ってブドウ品種の管理を行うことによって、ワイン愛飲家にとっても、生産者にとっても品質についての情報が共有され、安心して飲めるワインが造られることになるのです。

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

 

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

 

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ商品

口の中に広がるブドウ本来の渋みや酸味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

 

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ商品

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

 

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

 

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

 

ヴィーニョヴェルデのおすすめ商品

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

 

ヴェルデガル・ブランコ

グリーンアップルや柑橘系果実のアロマ漂う、フレッシュでほのかな甘みのあるライトボディなワインです。バーニャカウダなどの野菜料理、白身魚の料理と好相性。ライトで微発泡なので、乾杯の一杯にもおすすめです。特に春から夏のシーズンのお食事に、4~8℃までしっかり冷やしてお飲みください。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アリント、アゼル、ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ヴェルデガル・ブランコ】

 

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

 

ポルトガルワインの特徴を知りたい人へ。5つのポイントでご紹介

ポルトガルワイン

”ヨーロッパのワイン”と聞いたときに、ポルトガルのワインに対してはどのようなイメージをお持ちでしょうか。

本ではまだまだ知られていませんが、実はポルトガルはヨーロッパで最も小さい国の1つにもかかわらず、貴重な固有のブドウ品種が数多く栽培され、世界が認める美味しいワインの生産国としても知られています。

ポルトガル人が古くから伝統的にワイン造りをしていることや、250種類以上に及ぶ在来種のブドウを栽培していることは、世界的に知られていて、国内市場での流通は当然のこと、ポルトガルワインは今や世界中で高く評価されているのです。

赤ワインと白ワインの古典的なバリエーションに加え、ポルトガルは世界で最も有名で本格的なワインであるポートワインを生産することで知られていますが、それだけがポルトガルワインを有名にしているわけではありません

実はポルトガルのブドウ園には、彼らの産み出すワインについての興味深い物語が隠されているのです。ポルトガルワインが世界的に流行り始めた今、すべてのワイン愛好家が知っておくべき、ポルトガルワインに関する5つの特徴をご紹介します。

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1. 歴史が薫るワインの産地

ポルトガルにおける最初のブドウ園に関する記録は、この地域がフェニキア、ギリシャ、ローマ帝国の人々の影響を受けていた、古代にまでさかのぼることができます。

ローマ人がポルトガルでブドウ園の組織的な栽培を始めたのは、地中海地域がローマ帝国によって支配されていた時代でした。テージョ川の河口の地域は、プランテーションを最初に始めた地域であり、最も古い記録は紀元前2世紀にさかのぼることができます

長い間、ルジタニア(当時のポルトガルの呼び名)ではブドウの栽培が当たり前に行われていましたが、ローマ帝国統治のが終わると、ポルトガルにおけるブドウ栽培も同時に衰退していきました。

西暦400年代には国外からの侵入を受け、西暦700年代からはアラブ人の支配を受け、ポルトガルワインの生産は大きな打撃をうけたのでした。

この状況を一変させたのが、キリスト教が大陸で支配的な宗教になった時で、ワインの生産が再開されました。キリスト教の儀式でのワインが使われることによって、キリスト教を国教とするほとんどの国々におけるブドウ栽培が再燃したのです。

以降ヨーロッパの各地でワインの生産が続けられるようになりました。

20世紀に入ると、ポルトガルのサラザール独裁政権の政策により、半鎖国のような状態が続きました。この時期にもともと輸出が主力だったポートワイン、マデイラワインなどのワインを除き、ポルトガル産のワインは国外に出ることがなくなってしまいました。

1974年に「カーネーション革命」が起き、1986年にはポルトガルはEC(現在のEU)に加盟しました。これを契機にポルトガルワインは再びヨーロッパ、そして世界へと羽ばたくことになります。またEUはポルトガルの産業振興へ数々の支援を実施。その中でも期待されたのがポルトガルのワインの産業だったのです。

 

2. ヴィーニョヴェルデというワイン

ヴィーニョヴェルデは、アルコール度数が低く、酸味が鋭く、微発泡の爽快な飲み物です。“緑のワイン(ポルトガル語の直訳)”という名前にもかかわらず、ワインは緑色をしているわけではありません。赤、白、ロゼのいずれも“緑のワイン”と呼ぶことができます

ヴィーニョヴェルデの名前は、その液体の色に由来するものではなく、美しい緑で有名なドウロ川とミーニョ川の間にある、特定のポルトガルの地域へのオマージュだともいわれています。

現在、ヴィーニョヴェルデは一つの地域の呼び名でもあり、国の北西にあるこの地域で生産されたワインのみに、ヴィーニョヴェルデという名前が与えられます。

ヴィーニョヴェルデ地方には65,000ヘクタールという広大なブドウ園があり(ポルトガル全体の約20%)、今もなお伝統的な独自の栽培方法が採用されているブドウ園もあります。ブドウの木を他の木の隣に植え、その木の幹にブドウの木が絡まるように育てるという手法です。

ヴィーニョヴェルデ地方はワインの管理が非常に厳しく、この地方で生産されたワインを評価する委員会もある程です。そして、この地方で生産されたすべてのワインボトルには、そのワインがヴィーニョヴェルデ地方で生産されたことを証明する保証シールが貼られています。このことからも品質に対する自信と、地方に対する誇りが感じられます

 

3. ポートワインとドウロ地方

ドウロ地域はポルトガルで最も有名なワインの産地です。ドウロ川が流れる美しい景観を有するこの地域は、ユネスコによって世界遺産に登録されています。この地域では2千年以上にわたってワインが作られてきました

そして世界的に有名なポートワインが生まれた場所でもあります。アルトドウロ地域で造られるポートワインは国内で生産される実に47%を占めています。

レグアとピニョンという町は、ポートワインを生産するための2つの主要なハブとして知られています。他のワインとは異なり、不完全な発酵状態のグレープマストから作られます。その結果、より甘く、粘りのある、アルコール性の液体になります。

ポートワインには、タウニー、ルビー、ホワイトの3種類が大きなバリエーションとしてありますが、レゼルバ、ヴィンテージ、レイトボトルドヴィンテージなど、他にも豊かなバリエーションがあります。

 

4.  忘れてはいけないダン(Dão)地方のワイン

“エレガントで忘れられない”というフレーズは、ポルトガル中北部のダン地方で生産されたワインを紹介するために使用される形容詞です。

フレーバーとアロマの組み合わせで国際的に認められているこの地方のワインは、ワイン専門メディアからのランキングと賞を総なめにしています。この地域は、ポルトガルワインの最も象徴的な品種の発祥の地といわれています。

固有品種の中でも最も高貴な赤と見なされているトウリガ・ナショナルのブドウと、白ブドウの代表であるエンクルザードがこの地を代表する品種といえます。

ダン地方の生産者たちは、ワインのアイデンティティや個性、優雅さを伝承する術を知っていました。そして『Dãoのエンクルザードはポルトガルワインのための最も美味しい白ブドウ品種』として知られているのです。

 

5. アレンテージョとそのブドウ品種

ヴィーニョヴェルデ地方とドウロ地方は主要なワイン生産地ですが、どちらもより伝統的なワインのバリエーションというよりも「本物のワイン」と形容できます。

“クラシック”なワインの主な生産地域といえばアレンテージョ地方です。この地域はテージョ川(国を東から西に横断する主要なポルトガルの水路)の南側にあり、ポルトアレグレ、エヴォラ、ベジャの地区とセトゥーバルとサンタレンの地区の一部が含まれています。

ポルトガルワイン生産において最大の地域であり、22,000ヘクタール以上のブドウ園が広がり、この土地に世界で最も多くの固有種のブドウが集中しています。

ポルトガルは、その地域でしか見られない自生のブドウ品種が特徴です。この特徴により、ポルトガルワインは独特の風味と香りを持っているのです。アレンテージョの主な品種は赤ブドウです。アラゴネス、トレンチャー、カステラォン、アリカント・ブーシェ、アルフロシェイロ、トウリガナショナル、シラー、そしてカベルネソーヴィニヨン。

また、白ブドウで最も栽培されているのは、アンタンヴァス、アリント、ルーペイロ、フェルナン・ピレスなどです。

いずれも見慣れないブドウ品種が並びます。ポルトガルのワイン愛飲家でさえも、初めて出会うブドウ品種があるといわれるほど、固有品種のバリエーションがあるのも、ポルトガルワイン愛飲家を飽きさせない魅力の一つです。

 

AraiBrandおすすめのポルトガルワイン

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

 

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ

口の中に広がるブドウ本来の渋みや酸味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

 

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

 

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

 

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

 

ヴィーニョヴェルデのおすすめ

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

 

ヴェルデガル・ブランコ

グリーンアップルや柑橘系果実のアロマ漂う、フレッシュでほのかな甘みのあるライトボディなワインです。バーニャカウダなどの野菜料理、白身魚の料理と好相性。ライトで微発泡なので、乾杯の一杯にもおすすめです。特に春から夏のシーズンのお食事に、4~8℃までしっかり冷やしてお飲みください。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アリント、アゼル、ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ヴェルデガル・ブランコ】

 

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

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