驚きのポテンシャル!今飲みたいポートワインの魅力をまるっと解説

ワイン

ポートワインというお酒をご存じでしょうか。普段甘口ワインを飲まない方にはなじみがないワインだと思いますが、ワイン王国のポルトガルが作り出した、「ポルトガルの宝石」とも呼ばれ、世界的に知られています。

食前、デザート、食後などによく飲まれるワインで、スペインのシェリー酒、イタリアのマルサラワインと並ぶ世界3大酒精強化ワインの1つとしても知られています。今回はポートワインについて見ていきましょう!

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ポートワインとはどんなワインか

ポートワインが生産されるドウロ地方では2千年以上にわたって、ドウロ渓谷の斜面で、独特のブドウ栽培がおこなわれてきました。この地方のワインはポルトガル国内でも突出しています。

ポートワインは、一般的なワインとは違い、単なる自然からの贈り物ではなく、この地方の歴史の中で何世代にもわたって蓄積されてきた、経験と知識と芸術の集大成ともいえる文化的遺産ともいえるものです。

その意味においてもポートワインは、ポルトガルが作り出した類まれなるプロダクトであり、世界におけるポルトガルワインの存在感を示す、象徴的なお酒と言えます。

ポートワインの作られ方について

ポートワインはドウロ地方で特別に生産されたリキュールワインで、醸造の過程でワインを蒸留して作った飲み物で、ワインスピリット、ブランデーが添加されます。なぜポートワインの発酵中または発酵後にブランデーを添加するかというと、アルコール含有量を増やすためです。

発酵中にこの添加が行われると、アルコール度数が高くなり、酵母が死滅するため、発酵はとまります。 これにより、ワインの残留糖分が多くなるのです。一言でいえば、味わいがより甘くなるのです。

発酵の最後にのみブランデーを添加を行い、酵母がブドウ糖の消費を行うと、ワインは辛口になります。すべてのポートワインが甘いワインというわけではありませんが、常にある程度の糖分が残ることになりしっかりと甘味は感じられます

糖分の量はおよそ1リットルのポートワインあたり最大40グラムの砂糖を含むものから、1リットルあたり130グラムを超える非常に甘いものまで幅広く作られています。また、アルコール含有量はポートワインの特徴とされ、通常は約20%程もあります

ポートワインが意味するものは

ポートワインという名前が意味するのは、直訳すれば『ポルト地方のワイン』です。ポルトガルでは世界でも最も古くから原産地呼称制度が根付いており、その制度を作り出したきっかけとなったのが、このポートワインだったのです。

当時、爆発的な人気を誇ったポートワインは、偽物や、劣悪品が出回るようになり、国としてポートワインを守る必要が出てきたため、産地ごとでワインを守る制度を作ったのです。

ドウロ地方で作られ、ドウロ川を下り、ポルトの街から世界に出荷されていたこのワインにポートワインという名称がつけられていますが、ポートワインはドウロ産地で生産されるリキュールワイン、または酒精強化ワインのことを指します

他のワイン産地でも酒精強化ワインが生産されていますが、ポートワインという名前で販売することは許されていません。大西洋にあるポルトガルの自治区であるマデイラ島のマデイラワインや、イタリアのシチリア島に近いマルサラ地域のマルサラワインにも同様のことが言えます。

ポートワインの種類にはどんなものがあるのか

ポートワインの主な種類はルビーとタウニーに分けることができ、これらをそれぞれ、レゼルバ、ヴィンテージ、LBV(レイト・ボトルド・ヴィンテージ)、コルヘイタと分類することができます。

市場に出回っているポートワインの多くは赤ですが、白のポートワインもあります。そして2008年には老舗クロフト社が、初めてポートロゼワインであるピンククロフトを発売しました。

以下では、ポートワインの種類について細かく見ていきましょう。

ポートワイン白

白のポートは白ブドウ、特にマルヴァジア・フィナ、ドンゼリーニョ、グヴェイオ、コデガ、ラビガートから生産され、“ラグリマ”と呼ばれる非常に甘いものから、ドライなものまでさまざま種類があります。

アルコール含有量は通常19%から22%の間で、食前酒として楽しまれるのが一般的です。また、本国では夏に飲まれるカクテルのベースとしても使用されます。

ポートワイン赤

赤のポートワインに現在使用されている主な5つのブドウ品種は、ティンタ・ロリス、トウリガ・ナショナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・カン、ティンタ・バロッカです。

主な種類としては、ルビー、タウニー、タウニー(10年、20年、30年、40年)、コルヘイタ、レイト・ボトル・ヴィンテージ(LBV)、ヴィンテージ、シングルキンタがあります。

ポートワイン赤のカテゴリー

赤のポートワインにはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれのカテゴリー別に見ていきましょう。

RUBY

若く濃い色が特徴。2〜3年間木製の樽で寝かされます。フルーティーな味わいが特徴です。長期保存に弱く、飲み頃が短い。

ヴィンテージとLBVルビー

特定ヴィンテージ用のブドウから製造され4〜6年間木製樽で熟成。

TAWNY

ルビーよりもエレガントなテイストが特徴で、4年から6年の期間木製樽で熟成。その間に酸化し、茶色がかった色をなす。スパイスとドライフルーツのアクセントあり。

TAWNY 10、20、30、40年

異なるワインを混ぜ醸造。ラベルの年数はそれらのワインの平均年齢を表します。濃厚なドライフルーツのアロマとフレーバーが特徴。

HARVEST

同年の特別な畑で収穫されたブドウから生産され、販売用に瓶詰めされるまで、最低7年間木製樽で寝かされたタウニー。

ヴィンテージ

最高のブドウ園のブドウから、非常に長持ちするワインのみで醸造され、2年間木製樽で熟成された後に瓶詰め。本当の意味での熟成は瓶内で行われます。このヴィンテージに分類されるためには、“ドウロとポルトのワイン研究所(Instituto do Vinho do Douro e Porto)”の承認が必要。

シングルキンタ

ヴィンテージと同じ基準で生産され、単一のブドウ園のブドウから生産されるものを指す。

このように一言でポートワインといっても、さまざまな種類があることが分かりました。では、世界で一番の名声を得ているポートワインブランドはなんというブランドでしょうか。次で見ていきます。

ポートワインではサンデマンがトップブランド

ポートワインの中には、世界で人気のあるブランドがあります。それがサンデマンです。そのサンデマンについて見てみましょう。

サンデマンは、国際的に最も受賞しているポートワインのブランドです。木製樽での熟成が最も際立つ、バランスのよいポートワインで、特別感を感じられるワインです。

2017年だけでも、サンデマンは3つの権威あるコンペティションである、“デキャンター・ワールド・ワイン・アワード(DWWA)”、“インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)”、“インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)”において合計25の賞を受賞し、そのうち2つは金メダルとプラチナ、ベストタウニーを受賞しています。

さらに、サンデマンは、2013年から2017年の間にIWC、IWSCから最も多くの賞を受賞したポートワインのブランドで、実に146の賞を受賞しています。この間に、サンデマンのワインの中で最も受賞したのは、2017年にDWWAで金メダルを獲得した“Sandeman Porto Tawny 40 YearsOld”でした。

ワイン業界でその名を馳せるサンデマン

ポルトガルを代表するロゼワイン、“マテウスロゼ”で一躍世界的に有名になったソグラペ・ヴィーニョス社のディレクターを務めるジョアン・ゴメス・ダ・シルバ氏は次のように述べています。

“世界で最も優れたスペシャリスト集団が率いるサンデマンワインは、品質に一貫性があり、誰もが認めるブランドの評価を確固たるものにし、ポートワインカテゴリーの世界的リーダーとして、その地位を見事に築き上げました。

225年以上の歴史を持つサンデマンブランドは、そのコレクションに24の受賞歴のあるワインを持ち、計378種のワインがあります

“Sandeman Porto Tawny 40 YearsOld”は、バニラ、オーク、ハチミツの強いアロマを持つ強烈なワインです。口の中で非常に複雑な甘みが広がり、ドライフルーツ、スパイスのアクセントがあります。

口の中での時間の経過によって、樽の熟成の香りとブドウのフルーツ感の間に、並外れたバランスを感じることができます。これはサンデマンのタウニーポートだけに感じられる非常に特徴的なものです。”

とても素晴らしいワインであることがうかがえるコメントです。

ポートワインの飲み方は?

前述のように、ポートワインはアルコール度数が高く、甘味が強く、白、ルビー、タウニーに大きく分類されます。 発酵のプロセスが不完全な形のまま、70%以上のアルコール度数の選ばれたブランデーが加えられるのが大きな特徴です。

ワインと称されますが、リキュールであるため、伝統的な赤、白、ロゼワインと比較すると、少量を楽しむことが多く、また、食前やデザートなどを含め、食事のさまざまなタイミングで楽しむこともできます

食前に食欲を刺激するきっかけが欲しい人には、ポートワインがお勧めです。その際には白のポートワインをお試しください。赤のポートに比べ、白のポートはさわやかで軽い飲み口なので、そのあとの食事を邪魔することがありません。

また、食前酒として飲むにあたり、白のポートは特別な前菜を用意する必要はなく、オリーブ、松の実、栗またはナッツ類などと飲むことで、最大限そのフレーバーを楽しむことができます。

管理の方法としては、赤のポートワインは室温、白はセラーに入れて少しだけ冷やした方が美味しくお飲みいただけます。

デザート用にポートワインを用意しましょう

おいしいポートワインとデザートを組み合わせることは、料理を締め括るための最高のペアリングといえます。プリン、ケーキ、アイスクリーム、そしてもちろんチョコレート系のデザートとの相性も抜群です。

食後に用意されたデザートは、ポートワインの洗練された味わいにマッチして、今までのデザートの概念を変える可能性すらあります。

ポートワインを最大限楽しむために、甘いデザートを用意することをお勧めします。飲み進めていくうちに、自分の感性で美味しいと思ったポートワインとデザートを組み合わせれば、ホームパーティなどのおもてなしの際にも、その洗練された味わいから、必ずゲストを満足させるはずです。

アーモンド、ナッツ、コーヒー、キャラメルなどのフレーバーのデザートには、甘さが強く感じられる木製樽で熟成させたポートワインを合わせてみてください。

タウニーはライスプディングやフレンチトーストなどのデザートと合うとされています。また、チョコレートキャンディーや赤いフルーツの場合は、LBVなどのよりフルーティーなワインを試してみてください。

パーティに花を添えるポートワイン

ポートワインは食前酒として広く知らていますが、食後のデザートともよく合います。特に食後のコーヒーと一緒に飲むポートワインは、食後に感じる満足感を何倍にも高める力があるのです。

ポートワインは、華やかな特徴を持つワインなので、ワインそのものの味を深く楽しむというよりも、楽しい会話に花を添えてくれお酒です。おなかが満たされた状態で、いろいろな話をするためのお供にはもってこいのワインといえるでしょう。

その際には、ポートワインのヴィンテージがお勧めです。しかし、ヴィンテージは劣化が早ので、抜栓したら早めに飲み切ってしまわないと、本来の美味しさを損なうことになります。一回で飲み切れるよう注意しましょう。

少人数で食後のポートワインを楽しみたい人には、LBVがおすすめです。消化を助け、比較的安価で、開封すぐに品質が落ちることがないため、安心してお楽しみいただけます

ポートワインのカクテルの作り方をご紹介

ポートワインはカクテルとしても楽しまれています。伝統的なワインをそのまま味わうことが正統派な楽しみ方だとすれば、カクテルとして飲むことは、邪道と思う人がいるかもしれませんが、新しい組み合わせを試してみたい人や、アルコール度数が高いためにポートワインだけでは飲みにくさを感じる人にとって、もう一つの楽しみ方と言えます。

以下に代表的なカクテルのレシピをご紹介します。

1.コスモポルト

【材料】

クランベリージュース60ml
ルビーポルト 60ml
トリプルセック(オレンジフレーバーの無色の柑橘系リキュール)10ml

【作り方】

・シェーカーに角氷を半分ほど入れる
・10mlのトリプルセック、60mlのクランベリージュース、6mlのルビーポートを入れる
・カクテルグラスに盛り付け、オレンジの皮を使って飾ります

2.ピンクブラッディ

【材料】

50mlのブラッドオレンジジュース
ポートワインロゼ50ml
カリブ少量

【作り方】

・ブラッドオレンジジュース50mlをグラスに入れ
・ポルトクルスピンク50mlをその上からグラスに注ぎます
・カリブを加え軽くステア

3.ベリーフィズ

【材料】

トニックウォーター適量
ホワイトポート30ml
ブラックベリークリーム20ml

【作り方】

・ロンググラスに角氷を入れ
・ブラックベリークリーム20mlと
・ホワイトポート30mlを注ぎ
・トニックウォーターを加えてステア

以上とても簡単にできるカクテル3種類をご紹介しました。是非お試しください。

ポートワインとチョコレートの相性

チョコレートの持つ魅力は、七つの大罪の1つとも言われています。それは、「10人中9人がチョコレートが好きだという場合、その10人目は嘘をついている」と言われるほど、チョコレートは誰もが好きなスイーツです。

そして、ポートワインにも同じことが言えます。そして、これら2つが組み合わさった時に、天国にいるような幸福感がもたらされるのです

ポートワインとチョコレートデザートの相性は抜群です。ココア含有量の高いダークチョコレートまたはトリュフは、LBVのようなフルーティーな味わいのポートワインとよく合います。苦味と甘味の調和のとれたコントラストを感じられるはずです。もしくは、チョコレート脂肪の消化に適役のルビーポートがおすすめです。

ポートワインの魅力は飲む人を選ばない味わいにある

以上ポートワインについて見てきました。種類も豊富で、食事を一層華やかに彩ってくれるポートワインは、いま世界中の人に人気があります。食前、食中、デザート、食後と、飲むタイミングを変えれば、それぞれ全く違った味わいになるのが特徴です。

今後ポートワインと出会う機会があれば、是非お試しください。きっとその濃厚なアロマと、しっとりとした味わいに新しい発見があるかもしれません。

アライマートで買える酒精強化ワイン

アライマートではポートワインと同じ手法で造られる、酒精強化ワインもお買い求めいただけます。以下にご紹介いたします。

モスカテル 【酒精強化】

色調は複雑な黄金色。

この地域で伝統的な香りであるオレンジピールやはちみつを連想させるような香りがします。

とても甘味があり、程よい酸味と調和して、フレッシュな味わいの余韻が長く口の中に残ります。

上品な味のお菓子とともに、デザートとして。食前酒にもぴったり。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:モスカテル・デ・セトゥーバル100%

味わい:甘口

詳しくはこちらから【モスカテル】

モスカテル ROXO 【酒精強化】

日本の女性審査員が選ぶアジア最大のコンペティション「第8回サクラアワード 2021」ゴールド受賞
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アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ 2019」トロフィー賞
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IWCと並ぶ世界トップレベルのワインコンテスト「Decanter World Wine Awards 2017」金賞

ヘーゼルナッツやクルミなどのナッツ類や、スパイスを連想させるアロマ。

甘さとフレッシュさが見事に調和しており、しっとりと長く余韻が続くワインです。

贅沢なスイーツと一緒に。食前酒にもぴったりです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:モスカテル100%

味わい:甘口

詳しくはこちらから【モスカテルROXO】

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