ポルトガルのワインの消費量から見るワインの正しい楽しみ方

ポルトガルワイン

皆さんは普段からワインを飲まれますか?日本でもかなり多くの方がお食事の時や、パーティなどの時にワインを飲むようになってきているという印象があります。

昔であればワインは酒屋さんなどに行かなければ買えず、値段も他のお酒にに比べると高いというイメージがありましたが、今ではコンビニなどでも取り扱いがあり、飲みやすいやワインが手ごろな値段で手に入るようになりました。そしてグラスワインを1杯100円で提供する外食チェーンなどもあり、ワインが日常的に楽しまれるようになりました。

また、ワイン生産国としても日本は良質なワインを作れるようになってきていて、海外でのコンクールで賞を受賞したりもしています。ワインが日本人の食生活の一部になりつつあることがうかがえます

ポルトガルワイン通販アライマート

なぜポルトガルでワインが飲まれる?

ポルトガルワイン

一方でワインが大量に消費される国があります。そういった国々は、日常的に食べる食事がワインを意識したものが多かったり、また、キリスト教の世界では、儀式にワインが使用されることから、ワインが生活の一部になっていたりもします

皆さんのイメージではどの国が一番ワインを消費する国でしょうか。イタリア、フランス、ドイツ、などが頭に浮かぶのではないでしょうか。しかし、国民一人当たりのワインの消費量が最も多いのは意外にもポルトガルなのです。

ポルトガルのワインの歴史は古く紀元前2000年頃からワインが作られていたといわれています。そのためか、食事の際には必ずと言ってもよいほどワインが用意されます。そして、そこにはスペシャルな要素はなく、当たり前のこととして食事のお供としてワインが飲まれるのです。

今回は、そのポルトガルワインの消費量を日本と比較しながら、ポルトガルワインの特徴を見ていきましょう。

一方日本ではどのようにワインが広まったのか?

ポルトガルワイン

1964年の東京オリンピック、1970年の大阪万博を経てヨーロッパの食文化が一般に広まり、外国産ワインの輸入が自由化されたことで日本初のワインブームが起こったとされています。この頃は日本人はまだワインなどと縁がなく、日本人はワインはほとんど飲んでいませんでした。

この万博ではフランスやイタリアなどのグルメ大国として知られる国々が、自国の食文化を広めるためにレストランを構え、それまで日本に親しまれていた洋食屋のグルメとは全く違う構造の、いわゆる西洋料理の王道を日本に紹介しました

これにより、日本人は食文化の見直しを始めたとされています。日本における食の再構築のきっかけとなり、それと共に、本場のワインに触れたことによって、ワインの楽しみ方も見直され始めました。

1978年にはサントリーレゼルブに代表される1000円ワインが国内で売り出され、その手軽さからワイン人気が高まりました。

日本におけるワイン人気の火付け役となったボジョレー・ヌーボー

ポルトガルワイン

そして、その後日本に再びワインを見直すきっかけとなるブームが到来します。それが日本がバブル景気で沸いていた頃に起こったボジョレー・ヌーボー人気です。

解禁日が厳格に決められているこの特殊性が日本人の心をくすぐり、ボジョレー・ヌーボー解禁のころになると、店頭にワインが並びました。

1989年には酒税法が改正されました。これにより輸入ワインは大きな恩恵うけました。それまで、輸入ワインには割高な従価税が課せられていましたが、ヨーロッパのワイン生産国から不公正だと訴えられたのです。

この酒税法改正をきっかけに、さまざまな国や産地のワインが日本に入ってくるようになりました。消費量にすぐに直結したわけではありませんが、輸入量は大幅に増えることになりました。

それでも日本におけるワインのイメージはまだ、高級品というものでした。高級ワインともなると何万円という世界で、金持ちのステータスという雰囲気がありました。

1994年にはバブルが崩壊により、高級志向だった人々が節約志向になったことで、500円前後のワンコインワインが人気となりました。

赤ワインブームからのチリワインブーム

ポルトガルワイン

1997年頃に赤ワインに含まれるポリフェノールが心臓疾患の予防になるという説が広まり、国内で赤ワインの一大ブームが起こりました。

このブームにより1998年は消費量が30万キロリットルと一気に増加し、ブーム前の約2近くまでになりました。しかし話題が一服すると消費量の底上げにはなったものの、消費量は20万キロリットルほどで落ち着きました。

そして革命的な商品が日本で発売されることになったのです。それがチリワインです。この頃、店頭に並び始めたチリワインは、1000円ほどの価格で、味も飲みやすく、一般の人でも手が出しやすいものでした。

これがきっかけとなり、一般家庭の食卓にも少しずつワインが選ばれるようになっていきました。それでも、日常の食事のお供というよりは、まだまだ特別感のある飲み物として扱われているのが現状のようです。

ワイン消費量の差は食文化によるもの?

ポルトガルワイン

このようにして、日本の食卓に少しずつながら浸透してきたワイン文化ですが、そんな日本が2017年に消費したワインの量は36万3千キロリットル。一人あたりに換算すると2.94リットルと、3リットルに満たない量です。それでも、40年前の0.44リットルに比べたら7倍程の消費量と言えます(国税庁資料)。

その一方で、ワイン王国ポルトガルはどうでしょうか。2017年のデータでは、ポルトガルにおいてワインが52万キロリットル消費され、一人当たりに換算すると消費量は実に58.8リットルになります。(2017年O.I.V)

この違いを見たときに、「食文化が圧倒的に違う」という意見もあります。それは、いわゆるステレオタイプの“マリアージュ”によるものもあるかと思います。

例えば、「赤ワインには魚介料理は合わない。白ワインに合わせるべきだ。」また、ワインとは離れますが、「ビールと米は合わない」、などというお酒の飲み方に関する先入観が日本人はとても強いように感じます。

ポルトガルでは赤ワインと魚を合わせることも日常的に行われますし、その組み合わせを楽しむという傾向があります。「このコンビネーションはとても面白い」などと、その食事の印象を切り取り、発見や、驚きを楽しみながらワインを味わう文化があります

年間58リットルも飲むのですから、いつも高いワインを飲んでいるわけではありません。中には自分の口に合わないワインもあるはずです。だからと言って、それを嫌な思い出ととするのではなく、そんなワインと出会えた食事だった。という風に食事を楽しむのが大切なのだと思います。

ワイン王国ポルトガルで今人気のワイン

そんな風に気軽にワインを楽しみたい方にピッタリのワインが、ポルトガルで絶大な人気を誇るエルメリンダのワインです。ポルトガルの食事のお供としてよくテーブルに上がるこのブランドは、テーブルワインながら、その品質は世界基準。ワイン好きのポルトガル人に選ばれる理由がよくわかります。

安心価格エルメリンダのお得なセット

人気のテーブルワイン2本セット ドナ・エルメリンダ赤・白についてはこちらから

 

エルメリンダオススメのワイン3選

世界的な大きなコンクールで、数々の賞を受賞する実力派ワイナリーのカーザ・エルメリンダ・フレイタス。その中での厳選した3種類のワインをご紹介します。

ドナ・エルメリンダ【赤】

 

【受賞】ジャパンワインチャレンジ2019銀賞

色調は濃く深い赤色です。マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂います。高品質のまろやかなタンニン。心地よい味のハーモニーが長く口に残ります。

産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

ドナ・エルメリンダ レゼルヴァ【白】

受賞一覧
【独】ベルリン・ワイン・トロフィー2020(冬季) 金賞
【英】ソムリエ・ワイン・アワード2020 金賞
【仏】レ シタデル デュ ヴァン2020 金賞

数々の大規模な国際ワインコンクールで受賞している、注目のワインです。甘い香りと柑橘系の果実味があり、樽の香りとよくマッチしています。口に含むと、コクがあり、クリーミーで、エレガントな後味が続きます。

産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、ヴィオニエ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ レゼルヴァ白】

 

モスカテル(モシュカテル) 【酒精強化】

色調は複雑な黄金色。この地域で伝統的な香りであるオレンジピールやはちみつを連想させるような香りがします。とても甘味があり、程よい酸味と調和して、フレッシュな味わいの余韻が、長く口の中に残ります。上品な味のお菓子とともに、デザートとして。食前酒にもぴったり。

産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:モスカテル・デ・セトゥーバル100%

味わい:甘口

詳しくはこちらから【モスカテル

AraiMartではポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

ポルトガルワイン全産地14リージョン。どこよりも詳しく解説!

ポルトガルワイン

意外と知られていませんが、ポルトガルはワインの生産量も多く、一人当たりのワインの年間消費量も世界トップという、世界屈指のワイン王国です。

ポルトガルは西は大西洋、南は地中海の影響を受け、内陸は大陸性気候であるなど、気候や土壌の多様性が豊かで、その土地ならではのワインが造られるのも特徴の一つです。

高温多湿で降雨量が多いにもかかわらず、強い日差しに恵まれる日も多く、昼夜の気温差が大きいため、質の良いぶどう栽培に適しています。

土壌は地域によって変化に富み、北部と内陸部では花崗岩や片岩、南部と沿岸部では石灰質、粘土や砂が多くなります。さらに、同じ地域に異なる土壌をもつ場所もあり、多彩な土壌が個性豊かなポルトガルワインの源になっています。

また、ポルトガルワインで特筆すべきは土着品種の多さです。ポルトガル固有の品種は250種類以上も存在すると言われていて、世界一の品種の豊かさを誇ります

そして、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどのメジャー品種ではなく、古来より受け継がれたポルトガル土着の品種が、今でも一般的に使用されています

そんなバラエティとオリジナリティに溢れるブドウを生み出すポルトガル。決して広くない国の中にもかかわらず、様々な気候的、地理的要因によって、まったく風味の違うワインが作られます。

今回はそんな魅力的なポルトガルワインを産み出すポルトガルのすべての産地を紹介します。

ポルトガルワイン通販アライマート

トラス・オス・モンテス(TRÁS-OS-MONTES)

ポルトガル北部のスペインとの国境にトラス・オス・モンテス地方はあります。この地方はマラン山とアルバン山のふもとに位置し、ドウロ川の北側、そしてミーニョ川の東側という自然豊かな場所です。

トラス・オス・モンテスはシャーブス、ヴァルパソス、プラナルト・ミランデースという3つのサブリージョンからなります。シャーブスのブドウ園はタメガ川の支流が流れる小さな谷の斜面にあり、花崗岩と、片岩からなる非常に肥沃な土壌を有します。

ヴァルパソスの土壌はほとんど片岩で、花崗岩質の土壌もみられます。南東に位置し、標高の一番高い場所にあるサブリージョンのプラナルト・ミランデースはドウロ川の影響で非常に湿度が低く、風の発生がブドウ園の栽培に大きな影響を与えます。

土壌は主に片岩で、気候が多様性に富むため、この地方のワインは非常にバラエティに富みますが、それでも共通の特徴がみられます。赤は一般的にフルボディでフレッシュ。程好いストラクチャーが感じられます

白ワインは非常にフルーティーでミネラル感があり、バランスの取れた味わいと優れた酸味があります

ドウロ(DOURO)

ドウロ地方は、バイショ・コルゴ、シーマ・コルゴ、ドウロ・スーペリオールの3つの主要なサブリージョンに分かれています。 見るものを感動させるその景色は、その昔この地をブドウ畑に変えた人々の努力の結晶ともいえます。

この地域の土は非常に硬く、ほとんどが頁岩と花崗岩で構成されていて、地形の急な傾斜もあるため、決して良い土壌とは言えません。

段々畑にあるブドウの木はそれぞれの段と、山の頂上に隙間なく植えられています。 先人の地道な努力によって織りなされるこの風景は、2001年にユネスコによって世界遺産に登録されました

ドウロには古くからテーブルワインを製造しているワイナリーもありますが、これらのワインは伝統的な酒精強化ワインのポートワイン用のブドウ栽培に比べるとその歴史は浅く、まだまだ目新しいものとして扱われています。

しかし、近年この地方で重点的に作られるようになってきているテーブルワインは年々質が向上し、現在では世界的に見ても上質なワインとして認知されるようになってきています

ベイラ・インテリオール(BEIRA INTERIOR)

国の中心部に位置するベイラ・インテリオールは、工業都市と歴史的な村、高原と山々が混在する地域にあり、滝、川がなどの自然に恵まれています。農業においては、ケルト人が開墾した痕跡が残っていますが、ワインの生産を本格的なものにしたのはローマ人でした。

この地域では、12世紀初頭、フィゲイラ・デ・カステロ・ロドリゴにある修道院の修道士の手によって、ブドウ園文化が本格的に花開きました。

1999年には、原産地域DOC(Denomination of Controlled Origin)に、カステロ・ロドリゴ、コヴァ・ダ・ベイラ、ピニェルのサブリージョンも含まれることになりました。

近年のベイラ・インテリオールで生産されるブドウは、国内外を驚かせる品質に達しています。そのブドウを産み出すブドウ園は、エストレラ、マロファ、マルカタなどの周囲の山々や、この地方自体が標高400〜700メートルにあることが大きく影響しています。

土壌はほとんど花崗岩ですが、頁岩と砂質も混じっています。気候は、温度変化に富み、大陸からの影響を強く受けます。夏の暑い期間は短いですが、非常に暑くて乾燥します。また、冬が長く、かなり冷え込みます。

これらの気候的条件により、非常にアロマが強く、しっかりとした、フルーティーでフレッシュな味わいのワインが生み出されるのです。

タヴォラ・ヴァローザ(TÁVORA VAROSA)

タヴォラ川とヴァロサ川の2つの川は、この地域の名の由来になっている川です。この地域の気候のもと、花崗岩の土壌に植えられたブドウは、新鮮なワインを作り出すことを可能にし、17世紀からこの地方で造られるスパークリングワインに、理想的な酸味をもたらします。

この地域は1989年11月にポルトガルで初めて、法律によって原産地呼称制度の境界線が定められた地域になりました。 2000ヘクタールにもおよぶブドウ園は、9の各自治区によって構成されています。

タヴォラ・ヴァローザ地方の平均標高は550mほどのところに位置します。この地方の土壌は水気が少なく、有機物は乏しいですが、カリウムとリンが多く含まれています。また軽い粘土質の花崗岩の土壌となっています。

ドウロ地域に隣接し、夏は暑く冬は厳しいこの地方は、大陸からの気候の影響を大きく受けます。スパークリングワインに加えて、柑橘系のアロマが豊かな、軽くてフレッシュなボディの白と、フルーティーな香りとミディアムボディの赤も造られています。

バイラーダ(BAIRRADA)

起伏の激しいバイラーダ地方には、多くの谷が地域を分断するように走っています。この地域は大西洋に近く、温暖な気候が特徴です。

この地方の石灰岩がまばらな粘土質の土壌と、砂質の土壌の2種類の土が多様なワインの生産を可能にしています。また、この地方は小規模な農家によって成り立っているのも特徴です。

バイラーダのワインは品質が良いことで知られています。バガ種がこの地方の主なブドウ品種ですが、アルフロシェイロ、バスタード、イェーン、トウリガ・ナショナルなどの赤ブドウ品種もよく使われます。

近年では、カベルネソーヴィニヨン、シラー、メルロー、ピノノワールなどの国際的なブドウ品種が、DOCバイラーダ内での生産が許可され、バイラーダではこれらの品種と、土着のブドウ品種とがともに栽培されています。

白ブドウの品種では、ビカルとマリア・ゴメスが主要品種で、アリント、セルシアル、セルシアリーニョ、ヴェルデーリョ、ラボ・デ・オヴェリャなども栽培されています。外来品種では、シャルドネとソーヴィニヨンブランなどが作られています。

白と赤に加えて、バイラーダ産のスパークリングワインも人気がありますポルトガルのスパークリングワインといえば、バイラーダと言えるほどの存在感で、スパークリングワインの最古のワイナリーもバイラーダにあります。

ダン(DÃO)

ダン地方はポルトガル北部のベイラ・アルタにあります。 標高の高い山岳地帯によって、この地方のブドウ園は強風から守られています。 土壌はあまり肥沃ではなく、この地域の南と西には片岩と花崗岩の土壌があります。

気候は温暖で、冬は寒くて雨が降り、夏は非常に暑くて乾燥します。サブリージョンのワインの品質は、それぞれの地域の微気候の変化が影響し、それによって特徴あるワインが仕上がります。

この地方で栽培されるブドウは、トウリガ・ナショナル、アルフロシェイロ、イェン、ティンタロリスなどの赤ブドウと、白ブドウでは、エンクルザード、ビカル、セルシアル、マルヴァジアフィナ、ヴェルデーリョなど、多種多様なブドウ品種がワインの醸造に使われます。

ダン地方のワインは、鮮度が感じられ、優雅さに溢れ、バランスがよく、また熟成によっても質の良いワインが生まれることで有名です。

ヴィーニョ・ヴェルデ(VINHOS VERDES)

この地域は湿度が高く、緑豊かな植生に恵まれています。 この地方のブドウ園の伝統的な栽培方法では、ブドウを緑色のうちに摘み取るため、ブドウが均一に熟成せず、ワインの酸味は強いものになっていました

近年のブドウ栽培とワイナリーの近代化は、この古くからの伝統大きく変えました。 今日のこの地方のワインは軽快で、鮮度が感じられ、非常にバランスが良いものが多くなったのです。

ポルトガルの北西に位置し、ポルトガルで最も有名なリージョンの1つです。

リスボン(LISBOA)

以前エストレマドゥーラと呼ばれていたこの産地は、10年以上前にリスボンに名前が変更されました。リスボンはポルトガルの首都でもあり、海外市場からの認知度も高く、魅力的なビッグネームだからです。

ポルトガルの西海岸に位置し、気候的にも地理的にも多様性のあるこの地域では、アイレ、カンデイロス、モンテジュント、シントラの山々が特徴的な風景を作り出し、高さ10〜300メートルの標高にブドウ園があります。 気候は温暖で大西洋からの風の影響を受け、土壌によってワインの味も大きく変化します。

テージョ(TEJO)

かつてリバテージョと呼ばれていたこの地域は、よりイメージが沸きやすくするために、2009年にポルトガルの主要河川の1つとして最も有名な川と同じ名前であるテージョに改名され、国内外で広く認められるようになりました。

ポルトガルの中心部に位置するこの地域は、テージョ川の他にも、小さな丘と広大な平原、大農場、さまざまな土壌と気候、そして高品質のワイン生産が特徴的な地域となっています。

テージョのワインは、ブドウの品種と植えられた土壌に応じてさまざまな味わいが醸成され、その多くがアロマがしっかりしていて、フレッシュで、フルーティーです

ペニンスラ・デ・セトゥバル(PENÍNSULA DE SETÚBAL)

この地方は大西洋とテージョ川とサド川に囲まれています。リスボンの南に位置するこの地域は、地形が若干の違いを見せますが、ブドウ栽培に大きな違いはありません。

この地方では全地域でブドウ作りが行われています。セラ・ダ・アラビダの斜面にあるブドウ園を除いて、ほとんどのブドウ園が平坦な地域にあります。

土壌は決して豊かではありませんが、粘土石灰岩が多く、ほとんどが砂質です。平坦な土地が多く、例外的に非常に穏やかな起伏があるのみです。 気候は地中海性気候で温暖です。

アレンテージョ(ALENTEJO)

アレンテージョのワインの歴史は古く、伝統的なワイン造りが行われてきた地方ですが、ここ数十年で力をつけ、国内最大のワイン生産地域となり、ポルトガルワインの原産地の中でも最も認知されている地方です。

芳醇なフルーティなアロマが特徴のアレンテージョワインは、ポルトガル国内外で人気があります

この地域の気候は温暖で、地中海と大陸の気候の影響を強く受けます。 この地方は全体的に平野ですが、ポルタレグレ地域では、1000mほどの標高のあるセラ・デ・サンマメデの斜面でブドウが栽培されています。

土壌は花崗岩質のものが多く、頁岩や石英を含む岩石質の土も多くみられます。

アルガルヴェ(ALGARVE)

アルガルヴェ地方は、モンシケの山なみが北部からの冷たい風を遮り、ブドウ作りに好ましい気候が特徴です。 アルガルヴェでは、ラゴス、ポルティマン、ラゴア、タヴィラと4つに原産地管理(DOC)がされていて、近年、これらの地域から新しいワインブランドが次々に市場に登場し、話題となっています。

伝統的なブドウ品種、赤のカステランとネグラモール、白のアリントとシリアに加えて、最近ではトウリガ・ナショナルとシラーの赤ブドウが評判になっています。赤ブドウは国際的に有名なブドウ品種で、この地方のテロワールと非常に相性が良いことがわかっています。

最近では一部の生産者たちが、シャルドネやヴィオニエなどの国際的なブドウ品種に加え、アラゴンやヴェルデーリョなどの、ポルトガルの伝統的なブドウ品種にも力を入れています

アゾレス諸島(AÇORES)

大西洋の真ん中に位置するアゾレス諸島は、火山性の土壌で、雨が多く湿度も高いですが、年間を通じて気温が穏やかな海洋性気候が特徴です。

この地方では、木々などの自然を活用してブドウの木を保護したり、人工的に作られた壁など使うことで、強風や海水の影響からブドウの木を守るようにして栽培を行っています。

この地方のテロワールは特徴的で、フレッシュでミネラルの強いワインが生み出されます。このミネラルは微量の塩水の影響によってもたらされるものです

この地方のブドウの文化は15世紀から存在し、島々の中でもピコ島が最も代表的で、その中でも古くから造られているのが、甘くてテクスチャのあるリキュールワインです。何世紀にもわたって評判のワインですが、現在この島ではテーブルワインも生産されています。

特に、伝統的なブドウ品種であるヴェルデーリョや、アゾレスの土着のアリント(アリント・ドス・アゾレス)、テランテスなどによるフレッシュで塩味の感じられる白ワインの人気が高まってきています。

マデイラ(MADEIRA)

マデイラワインはポルトガルでは、宝物に例えられるワインの一つです。その歴史は1419年の島の発見まで遡ることができます。ギリシャから伝わったとされるブドウ品種を、この地で栽培することを命じたのは、エンリケ航海王子でした。

それらのブドウには、島内での栽培が最も盛んにおこなわれているティンタ・ネグラモールやセルシアル、ブアル、ヴェルデーリョ、マルヴァジアが続き、生産量の少ない貴重なテランテスなどがありました。現在ではこれらのブドウを使った高品質のワインが生産されています

これらのブドウによって造られる酒精強化ワインの熟成は、50度に近い温度で数ヶ月間行われます。製造されるワインは、辛口、半辛口、半甘口、甘口、そして、若いものから古いものまでバラエティに富み、それぞれの違う味わいが根強い人気の秘訣となっています。マデイラ島へ訪問すれば、きっと素晴らしい文化が出迎えてくれるでしょう。

AraiBrandおすすめのポルトガルワイン

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ商品

口の中に広がるブドウ本来の果実味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

 

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ商品

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

 

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

 

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

 

ヴィーニョヴェルデのおすすめ商品

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

 

ヴェルデガル・ブランコ

グリーンアップルや柑橘系果実のアロマ漂う、フレッシュでほのかな甘みのあるライトボディなワインです。バーニャカウダなどの野菜料理、白身魚の料理と好相性。ライトで微発泡なので、乾杯の一杯にもおすすめです。特に春から夏のシーズンのお食事に、4~8℃までしっかり冷やしてお飲みください。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アリント、アゼル、ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ヴェルデガル・ブランコ】

 

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

ポルトガルワイン伝統のドウロ地方。常に旅行先に選ばれるその魅力とは?

ポルトガルのワイン産地の中で最も優れたワインを生み出すことで知られるドウロ地方。何千もの素晴らしいブドウ園が両岸に広がる川の名前からこの地方の名前が与えられました。

ドウロ川はスペインの標高2000メートル以上ある、ソリア県ウルビオン山を水源としています。ポルトガルで2番目に重要な都市とされるポルト市の河口までおそよ800kmの長さがあり、イベリア半島で3番目に大きな川です。

スペイン側では、カスティーリャ・イ・レオン州を横断し、ソリア、アルマサン、アランダ・デ・ドゥエロ、トルデシリャス、サモラなどの重要な都市を通過し、ポルトガルの領土内に入った直後、景観の美しい峡谷を縫うようにして流れます

ドウロ川は河口にたどり着くまでに平均高度700メートルほどに位置する、フォスコア、ピニャオ、ペーゾダレグアなど、ワインの生産と密接な関係がある地域を下っていきます

ポルトガルワイン通販アライマート

ドウロ地方の自然は見るものを感動させる

河口のポルト市から100kmほど遡ったドウロ川渓谷は、世界で最も美しいワイン産地と呼ばれる地域です。ペーゾダレグアを抜け、ピニャオを通る、観光客を惹きつけてやまないボートトリップは、ワインの文化と見事なまでに調和されたこの地方の自然の美しさを存分に満喫できるアトラクションとして人気があります

山肌に無数に点在するブドウ園は見るものを感動させる、素晴らしい景観を作り出しています。 バイショコルゴ、シーマコルゴ、ドウロ・スペリオールでは、世界的に有名なポートワイン用のブドウが常に栽培されています

近年、この地方でも質の良い赤のテーブルワインを生産するためのブドウも作られるようになりました。ポルトガル国内でもこれらのワインは高級ワインに分類されています。

ドウロ地方で高品質テーブルワインが生まれる理由は?

ドウロ地方では、古くからテーブルワインを製造しているワイナリーもありますが、これらのワインは伝統的な酒精強化ワインのポートワイン用のブドウ栽培に比べたらその歴史はまだ浅く、まだまだ目新しいものとして扱われています。

しかし、近年この地方で重点的に作られているテーブルワインは年々質が向上し、現在では世界的に見ても上質なワインとして認知されるようになってきています。

そんな新参者のワインが市場で差別化されている最も大きな要因は、この地域の土着のブドウにあります。 トウリガ・ナショナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・バロッカ、ティンタ・ロリス、ティンタ・アマレラ、ティント・カン、ソウザンなどのブドウは、この地域の最も優れたブドウ品種とされています。

ポルトガル固有の品種であるトウリガ・ナショナルは、主にアロマに独特の特徴があるため、その存在感が際立ちます。その味の良さから、一部の生産者はこの品種100%のワインを製造しています

多くのブドウは、最近植えられたブドウの木から作られていますが、トウリガ・ナショナルの大部分は古いブドウの木によって栽培されています。ブドウの木は一般的に同じ木が同じ土地に繰り返し植えられ、その寿命は100年以上にもなります。

ドウロ地方のテロワールはブドウ作りに最適

ドウロ地方の土壌は瘦せていて、気候は冬は寒く、夏は暑い地域です。夏には気温が40℃を超えることもよくあります。ドウロ地域は、“Xisto-Grauváquico”複合岩体と呼ばれる特殊な地層に属していて、土壌は3種のロームによって構成されています。

これらの要素に加えて、ドウロの土壌はブドウの木の栽培に好条件となる石と砂利を含んでいます。この種の土はブドウの木の根を固定し、水の浸透を可能にし、栄養素や太陽エネルギーの吸収を促します

そして、土壌侵食の影響が最小限に抑えられるのです。この類まれなる性質を持った土壌により、高品質のブドウがこの地方では栽培されるのです。

世界的に流行しているワインツーリズム

ドウロ川流域はポルトガルでも屈指の山岳地帯の1つです。  この地方を走る道路は川と同じくらい曲がりくねっていて、地域に入れる公共の交通機関が限られているため、観光はほとんど行われていませんでした。
歴史的にドウロ地方は港での商業に専念してきましたが、最近では観光産業に力を入れていて、ポルトからドウロ川を遡り、ワイナリーを巡る小旅行が楽しまれています。これをワインツーリズムを呼びます。

ドウロ川両岸に広がるブドウ園によって描かれる緑の美し渓谷は、世界最古の原産地呼称のための地域として定められたワイン産地でもあり、2000年にはユネスコの世界遺産に指定されています

延べ何千人もの観光客を受け入れてきたにもかかわらず、その人気におごり高ぶることのないこの地方は、毎年ワインツーリズムのを楽しむために、多くの人の旅先として選ばれています。

ドウロは今でも昔ながらの素朴さを保っていて、ワインテイスティングのツアーは、自分自身が伝統の一部になったという錯覚すら覚える、魅惑の体験が味わえると人気を博しています。

ドウロ地方は、高品質のワインを作るだけでなく、リラックスして風景を楽しんだり、ポルトガルで最高のワイナリーのいくつかを巡るワインテイスティングツアーに参加することもできる、話題の地域となっているのです。

 

日本で飲めるドウロ地方のワイン

ドウロ地方はポルトガルのワインの激戦区です。多くの良質な固有品種のブドウがあり、飲む人の喜びを約束するワインが多く製造されています。

その中でも頭一つ抜けているのが、キンタ・ダ・レデのワインです。

500年以上続く伝統と、近代化による革新によって素晴らしいワインが造られています。そんなキンタ・ダ・レデのおすすめのワインをご紹介します。

レデ レゼルヴァ【白】

クリスタルのように澄んだ緑がかったシトラス色。マンゴー、パパイヤなどのトロピカルフルーツの豊かな香りで、白い花とシトラスのニュアンスが感じられます。フルーティーでフレッシュ、若々しい味のワインです。心地よい味わいで余韻もたっぷり。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:アリント40%、ラヴィガート20%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レデ レゼルヴァ白】

 

レデ レゼルヴァ【赤】

色調は澄んだザクロ色。完熟した赤系果実のはっきりとした香りが特徴。アルコール漬けした野生の果実のニュアンスとトーストとバラの繊細な印象も。果実味溢れるワインです。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル20%、トウリガ・フランカ50%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【レデ レゼルヴァ赤】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ【白】

芳香性が非常に豊か。

フレンチオーク新樽のトーストと、トロピカルなアロマのバランスが良いワインです。

白い花や柑橘類のニュアンスも。フルーティーでフレッシュ、口の中で心地よいボリューム感があります。上質で繊細な構造を感じさせ、余韻は長く続きます。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:アリント30%、ヴィオズィーニョ30%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ白】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ【赤】

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じる。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂う。バランスのいい、骨格のしっかりした飲み口。

産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ赤】

 

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。

国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

 

ポルトガルワインにアレンテージョ地方あり!その主な特徴について

ポルトガルで最も素朴で魅力的、そして印象的な風景を持った地方、それがアレンテージョ地方です。また、近年ではワインの品質が目覚ましく向上し、他の地域に類を見ない、独特で差別化されたワインを生産する地方としても注目されています

ポルトガルの3分の1もある広大なアレンテージョ地域は、1980年代には国内でも最も重要なワインの生産地の一つとして認知されるようになりました。

これは、単にアレンテージョ地方にワイン製造プロセスの革新が起きたことだけではなく、何世紀にもわたり歴史が積み上げてきたブドウ栽培の技術があったからに他なりません。今回はこのアレンテージョ地方にフォーカスを当ててその魅力について見ていきます。

ポルトガルワイン通販アライマート

ポルトガルワイン、アレンテージョが再興した理由とは?

ポルトガルにおけるワイン生産の歴史は古く、アレンテージョの領土内で最初のブドウ園が始められたのは、古代王国タルテッソスに献上するためで、紀元前2000年には始まったとされます。その後イベリア半島まで侵攻してきたローマ人が、アレンテージョでワイン文化を醸成していきました。

粘土で作られた甕で行われる発酵の技術などは、ローマ人が定着させた伝統的なワインの醸造方法として、現在まで受け継がれています。17世紀になると、ポルトガルのワインはヨーロッパから注目されるようになり、時の政治家ポンバル侯爵を悩ませました。

その理由は、現在でも人気が高く主要な生産地であるドウロ地域に関心が極端に集中したからです。その高い人気から、偽のワインなども出回るようになり、かえって評判が落ちそうになると、ポンバル侯爵は地域のワインの威信を回復するためにいくつかの対策を講じました

その策の中には、ポルトガルで初めてとなる組織化されたワイナリーの設立があります。大きな流れを生んだその政策の中で、アレンテージョではブドウ栽培プロジェクト(PROVA)が立ち上がり、アレンテージョブドウ栽培技術協会(ATEVA)とアレンテージョ地域ワイン委員会(CVRA)が後を追うようにして設立されました。

これらの組織が出来上がった結果、ワイン生産地域は法令により、指定地域優良ワイン(VQPRD)や原産地指定(DO)、地理的表示(IG)などの評価基準がアレンテージョでも運用されるようになり、アレンテージョのワインの品質は飛躍的に向上しました。

そしてアレンテージョのワインは最高のポルトガルワインとして、世界のワインの仲間入りを果たし、今では、ポルトガルの主要なワインの産地として数えられるほどになりました。

では、何がアレンテージョのワインをそれほどまでに特別なワインにしているのでしょうか?アレンテージョ地域の躍進を支えたのはアレンテージョのテロワールでした。

アレンテージョワインのテロワールは唯一無二の好環境

ポルトガルを東西に流れるテージョ川の南部に位置するアレンテージョ。その広大な土地は原産地指定(DOC)によって境界線が定められボルバ、エヴォラ、グランジャ・アマレレジャ、モウラ、ポルタレグレ、レドンド、レゲンゴシュ、ヴィディゲイラのなどのサブリージョンに分割されています。その他のワインに関してはアレンテージョ地方のワインと呼ばれています。

この地域内の気候と土壌は多様でそれぞれに特色があり、生み出されるワインからはその独自性を味わうことができます。主な土壌は片岩、粘土、大理石、花崗岩、石灰岩などです。

また、この土地は水はけが良い土地で、ブドウの栽培に適しているといえます。夏は強い日差しで高温、冬は乾燥し寒くなるこの地域は、成熟度合の違いと鮮度の違いが顕著に表れ、バリエーション豊かな優れたワインを生産することができます

アレンテージョのワイン栽培を続けるための風習

アレンテージョ南部は大きな起伏がなく、地中海と大陸の気候の影響を強く受けます。ポルタレグレ地域にはサン・マメーデ山脈の起伏が少し残りますが、その他の地域は平野といえます。

この地方のブドウ園の大部分は、環境を保護するための昔ながらの風習に基づいて栽培されています。ワイナリーが今後も持続可能であるかどうかはこの地域では大きなテーマとして扱われています。

この古くからの手法によって管理されることによって、環境保全が図られ、ブドウ園が今後も残り続けると期待されています。

アレンテージョでは、以上のすべての要因が数あるブドウ品種の栽培と密接に関係しあうことで、素晴らしいワインが生みだされています。ここからはアレンテージョのワインの主なブドウ品種と、その風味についても見ていきましょう。

アレンテージョの豊かさはブドウの多様性

他の地方と同様に、この地方でも数えきれないほどのブドウの品種が栽培されています。主だったブドウ品種としては、アリント、フェルナン・ピレス、ルーペイロの在来種がこの地方ではよく作られています。

またこの地方ではアリカント・ブーシェ、アラゴン、トリンカデイラが一際存在感を放ち、地方性を際立たせる品種として知られています

この地方のワインで最も一般的なブレンドはカステラン、アラゴン、トリンカデイラによるブレンドですが、その他の地方でも見られる、トウリガ・ナショナル、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、シャルドネなどのブドウを使ったアレンテージョ産のワインも造られています。多様性に恵まれたアレンテージョワインですが、その品質も世界で認められる地方として注目されています

アレンテージョワインを一言で表すと“エレガント”

アレンテージョワインはそのバリエーションの広さから、好奇心旺盛な方にとっては、最も単純なものから最も複雑なものまで幅広く楽める地方といえます。

そして、この地域で作られた赤ワインは、色が濃く、コクがあり、タンニンが豊富です。味わいはビロードのように滑らかでいて、野生味と果実の濃度が際立ち、早飲みにも適していています。

この地方で伝統的に飲まれているわけではありませんが、アレンテージョの地方で作られた良質の白ワインもあり、そのほとんどがマイルドで、わずかに酸味を帯びていて、トロピカルフルーツのようなアロマが感じられます

各サブリージョンで造られるワインにはそれぞれ顕著な違いがあるにもかかわらず、この地方のワインには特有の特徴があります。平たく言えば、忘れることのできないエレガントさです。

この地方に降り注ぐ太陽と、乾燥した大地が作り出すブドウは、他のどこの地方にも真似のできない風味を持っています。

この地方が作り出す魅惑的なブドウによって作られたワインは、すべてのワイン好きを満足させることができるでしょう。この機会に是非ポルトガル南部、アレンテージョのワインを味わってみてください。

アレンテージョのワインが日本でも飲めます

アレンテージョ地方のワインはこの数10年でめざましい発展をとげ、世界中で注目を集めています。

アレンテージョのワインは大企業などの投資により、近代的な大規模な農園があったり、醸造家をコンサルタントに招聘しワイン造りを行ったり、世界のワイン需要に応えられる、良質なワインが数多く造られています。

 

ボジャドール【白】

色調は金色がかった緑色。トロピカルフルーツの豊かなアロマが広がります。すっきりとしたフレッシュさと豊かな果実味をお楽しみください。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス、アリント、アルヴァリーニョ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ボジャドール白】

 

ボジャドール【赤】

色調は深いルビー色。熟した赤肉系果実のアロマが広がります。

まろやかなタンニンを感じる、フルボディの赤ワインです。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アラゴネス、トウリガ・ナショナル、トリンカデイラ

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【ボジャドール赤】

 

レゲンゴス セレクション【白】

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 白】

 

レゲンゴス セレクション 【赤】

色調は透明感のあるガーネット色。野生のブドウ、チョコレートやコーヒー系のコクのある心地よいアロマが特徴で、やわらかいタンニンと上品な味わいが楽しめます。実はこのレゲンゴスという赤ワインは、イタリアの作家、アントニオ・タブッキの小説『レクイエム』に登場しています。文学作品に思いを馳せて、読書しながらワインを飲むのも楽しいかもしれません。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:トリンカデイラ40%、アラゴネス40%、アリカンテ・ブシェ20%

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 赤】

日本で飲めるポルトガルのワイン

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。

国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんお取扱いしております。

ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

ポルトガルワインの歴史を徹底解説!驚きの進化を遂げたワインの裏側

ポルトガルは1143年にD.アフォンソエンリケスによって建国され、13世紀には隣接する国との間に国境を明確に定めその存在感を世界に示しました。世界の中でも古い国家として知られるポルトガルは、脈々と受け継がれる歴史の中で、強い文化的アイデンティティを醸成し続けています

大西洋に隣接するイベリア半島。多くの面積が海に面しているというポルトガルの地理的な優位性は、大航海時代にポルトガル人を海へと向かわせました

ポルトガルは、西アフリカと東アフリカの海岸にいかりを下ろしながら、ブラジルやインド、中国へと繋がるの大西洋ルートを発見した最初の国で、ポルトガル語やポルトガル文化の痕跡をそれらの国々に残しています。

ポルトガル人が到着した国々はヨーロッパから来た新しい文化に寛大に門戸を開き、それまで交流のなかった“新しいヨーロッパ”の出現を歓迎しました。

エンリケ航海王子や、ドン・ジョアン2世、ヴァスコ・ダ・ガマなどの名前は、その当時のポルトガルの功績を示すアイコンとなって世界に知られています。

世界史にその名を残す、偉大な小国ポルトガル。その歴史が作り出された陰には、ポルトガルワインの存在がありました。ポルトガルの歴史と共に歩み続け、そして、現在も進化を続けるポルトガルのワインの歴史について見ていきましょう。

ポルトガルワイン通販アライマート

ワイン王国ポルトガルの主な特徴

ポルトガルワイン

ポルトガルは小さな国でありながら、景観の多様性に富み、歴史的および文化的遺産が多く、おいしいグルメ、美しいビーチやゴルフコースが数多くあることは、広く世界に知られています。

内陸に行くと整備された山々が広がり悠久の時間を過ごすことができます。さらに、その風景に溶け込むように、長い歴史をもつ国ならではの、中世の城や教会、大聖堂、宮殿、邸宅、そして封建時代を匂わす荘厳な家々がたくさんあります。

そして、そこに住む人々は、過去の栄光におごり高ぶらず、素朴で、伝統的に受け継がれてきた客をもてなす作法によって外からの人を歓迎するのです。

また、ポルトガルの気候に目を向けると、沿岸部は海からの影響を受けるため、地域によってその表情は大きく異なりますが、その他の地域は一般的には穏やかで、晴れている日が多く、心地良く過ごせます。

ポルトガル沖の大西洋上に浮かぶアゾレス諸島は降水量が多いものの、過ごしやすく、また、もう一つ主要なポルトガルの島であるマデイラ島は、首都リスボンから見て南西に約1000 kmほどのに位置し、気候は亜熱帯気候に属します。

ポルトガルを語る上で、これらの恵まれた自然や歴史に加えて、観光業、中でもワインツーリズムに力を入れています。

ポルトガルではワイナリーやワイン農園を巡るワインツーリズムが人気で、多くの観光客がポルトガルの様々な地方を訪れています。そして、その取り組みが評価され、ワインツーリズムに関連する賞を受賞しているのもポルトガルの特徴といえます。

2013年にはポルトガルは観光業界の「オスカー」と呼ばれる“ワールドトラベルアワード”を9の部門で受賞しています。このように自然と歴史が調和された国であるポルトガルがいま世界でワインを中心に話題となっているのです。

ローマ帝国によって飛躍を遂げたポルトガルのワイン

ローマ帝国

神話と共に伝承された話や、文献が不正確だったりすることもありますが、ポルトガルにあるブドウの木は、紀元前2000年頃、テージョ川の渓谷とサドという地域において、タルテッソス(イベリア半島南部にあった古代王国)の人々によって栽培が始められたとされています。

紀元前10世紀頃にはいると、フェニキア人がタルテッソス王国のワインの管理を含む貿易の一切を引き継ぐことになりました。その流れから、フェニキア人がルシタニア(ポルトガルの古称)に当時存在しなかったブドウ品種を持ち込んだのではないかと言われています

紀元前7世紀、ギリシャ人がイベリア半島に移り住み、ワイン造りの技術を伝え、品質へのこだわりや、ブドウ栽培を進化させました。

翌紀元前6世紀には、ブドウの木の知識が豊富だったケルト人が、彼らの栽培したブドウ品種をポルトガルにもたらした、といわれています。彼らが現在の栽培技術の基礎を築いたという痕跡も残っています

紀元前194年頃、ローマ帝国のイベリア半島侵攻によって、ルシタニア人とローマ人は初めて接触することになりました。ローマ人は紀元前15年には半島全体をほぼ制圧し、2世紀後には長期に及ぶゲリラ戦の末、ローマ人が勝利しルシタニアを征服しました。

イベリア半島のローマ化によって、新しいブドウ品種が持ち込まれました。また剪定技術の改善による栽培技術向上など、半島におけるローマ人の存在はブドウの文化の近代化に大きく貢献しました

それによりブドウ文化はかなりの発展を遂げ、取引量も大きく拡大。国内生産が消費量に追い付いていなかったローマに対して頻繁にワインの輸送を行う程になっていました。

キリスト教によるワイン文化の拡大とイスラムの侵攻

キリスト教

2世紀からすでにイベリア半島においてキリスト教は信仰の対象となっていましたが、本格的な布教活動が行われたのは西暦6世紀から7世紀にかけてでした。

キリスト教ではミサを行う際に、ブドウの木からできる本物のワインの使用を義務付けていました。そのため、キリスト教を信仰する国々においてその価値が広く認められました。これによりキリスト教徒の間で、ワインへの関心が大きく広まり、ワインが広く一般的なものになっていったのです。

8世紀初頭には、海峡を挟んだ南からの侵略の波が続きました。北へ北へと侵攻されていく中で、アラブ文化の影響を受け、イベリア半島におけるブドウ生産カルチャーの新しい時代が始まりました。

イスラム教のコーランでは、ワインを含む発酵飲料の消費を禁止しています。しかし、その一方でクリスチャンに対しては寛容な立場をとっていました

ポルトガル人との争いを避け、人材として最大限に活用するために、地方の仕事に従事している農民に対して彼らの活動を保護する政策をとっていました。

12世紀から13世紀の間は、ポルトガルにとってワインが主な輸出用製品でした。その頃にはイスラムに占領された地域を回復する、クリスチャンによる国土回復運動(レコンキスタ)がすでに始まっていて、激しい戦争が北から南まで領土全体で行われ、各地での争いがブドウ園を含む文化を破壊してしまいました

大航海時代の幕開けに伴うポルトガルワインの輸出拡大

大航海時代

1143年にはD.アフォンソエンリケスによってポルトガルが設立されましたが、1249年にムーア人によってポルトガル領土全体が征服され、国外から農業地への入植が活発になり、それに伴いブドウ園の耕作地も拡大しました。

ワインの普及がヨーロッパ全土に広がると、中世ヨーロッパにおいてはワインが人々の食生活の一部となり、封建社会においてワインは、領主の収入源として重要な製品とみなされ始めました。

ポルトガルのワインの生産が大きく拡大し、軌道に乗り始め、その輸出量を大きく増加させたのは14世紀の後半のことでした。

そして15世紀から16世紀にかけては、小国だったポルトガルの拡大の時期がやってきます。大航海時代です。

インドに向けて出発したガレオン船で、彼らが運んでいた製品の1つにワインがありました。新航路や新大陸発見に沸く黄金期には、キャラベル船を安定させるために、ポルトガルワインが船底に敷き詰められ航海に出た船は、新大陸ブラジルやインドをはじめとするアジアの各地から持ち帰った製品を商品化し、国外に販売しました。

これらの航海によってポルトガル人と共に旅に出たワインは、長時間樽に入れられ、波に揺られ、太陽にさらされ、時には船底の水に沈められたりして、約6か月もの間輸送されました。ワインの常識から考えると、ワインの劣化や質の低下が想像されますが、驚くことにこれらのワインは熟成されて味が良くなったのです。

この特殊な熟成は、灼熱の赤道を2回通過し、船内のセラーが暖められることによってもたらされることがわかりました。この大航海ならではのプロセスを経たポルトガルのワインは、他の国には真似できない、オリジナルで貴重なワインとなり、高価格で取引されました。この独自の熟成技術は、後になって研究され、人工的に開発されることになりました。

16世紀半ばには、リスボンは当時のポルトガル領地内でワインの消費と流通の最大の拠点となりました。そして、大航海時代のポルトガルの領地拡大に伴い、ポルトガルのワインは世界の隅々まで運ばれたのです。

イギリスと条約締結と、ポートワインの隆盛

イギリス

1703年、ポルトガルとイギリスは、両国の特産品であるワインと毛織物を優先的に取引するというメシュエン条約に署名しました。これによりポルトガルワインはイギリスの市場に参入する体制が整い、その後、ポルトガルのワインの輸出量は大幅に増加しました

18世紀、ポルトガルのブドウ栽培は、時の政治家、ポンバル侯爵の強い影響を受けました。自国のワインを守ることに重きを置いた保護貿易主義的な政策によって、ポルトガルワインはさらにアイデンティティを確立していくことになります。

アルト・ドウロ地域特産だったポートワインは、彼の政策によってその評価を確固たるものになり、伝統的な輸出先であるイギリスに加えて、ヨーロッパ諸国からの需要も増加しました。ポートワインは一般的なワインに比べ高価格だったため、次第にワイン生産者たちはその品質よりも、生産量を重要視するようになり、質の低下が顕著になっていきました。その結果ポルトガルワインの取引に深刻な影響を与えたのでした。

ポンバル侯爵はこの危機的状況を終息させるために、1756年9月10日にアルト・ドウロ地域のワインの総合農業会社を設立し、この地域のワインの生産と貿易に規制を設け、ブドウ栽培地域の境界線を定めました。ポンバル侯爵のこの先見性のある政策が、世界最古とされる原産地呼称制度として今なお残っています。そしてこの地域の境界線は世界で最も古くに引かれたとされています。

19世紀はブドウ栽培それまでの栄光の歴史と比べると、とても苦しい時期となりました。 1865年にドウロ地域で発生したブドウの害虫であるフィロキセラが、瞬く間に全国に広がり、国内のほとんどのワイン地域が壊滅状態になってしまったのです。

同時期にヨーロッパ各地も同じような被害に遭いました。ポルトガルの多くの地域ではワイン生産は実質行えなくなり、ブドウ畑の修復に多くの時間を費やすことになります。

20世紀に入りブドウやワイン保護のため大きく舵を切るポルトガル

ポルトガルワイン

1907年になると、ポルトガルのいくつかの地域で原産地呼称の制度を導入する動きが高まりました。ポートワインの産地であるドウロに加えて、マデイラ、セトゥバル、カルカベロス、ダン、コラレス、ヴィーニョ・ヴェルデなど、当時すでに有名だったいくつかのワインの産地に境界線をが定められました。

1933年にはポルトガルの中部及び南部ワインメーカー連盟(Federação dos Vinicultores do Centro e Sul de Portugal)が設立され、ポルトガルのワイン市場が正常化されるきっかけとなりました。

1937年に全国ワイン委員会(Junta Nacional do Vinho)が設立され、1986年にはポルトガルの新しいマーケットを創造することをを目的として、ブドウとワイン研究所( Instituto da Vinha e do Vinho)が設立されました。

同年ポルトガルはEC欧州共同体へ加盟し、ポルトガルが国を挙げて設立したワインに関する機関が機能的にその役割を果たすことになります。

その後、ブドウ栽培において新たな考え方が主流となります。それまでの原産地呼称の概念が、地域の法律との整合性が求められるようになり、原産地の表示のあるテーブルワインに対しては「地理的表示保護ワイン」という新しい管理基準が設けられ、ポルトガルワインの品質管理の方針が強化されました

そして現在、ワインの原産地と地域を明確な方法で管理し、規制を設け、監視、遵守させることを目的として、ポルトガルの各地方には地域ワイン委員会(Comissões Vitivinícolas Regionais)が設けられ、ポルトガルワインの品質と地位を維持を図っています。その制度の下、ポルトガル国内には33の原産地呼称と8つの地理的表示保護ワインが存在し、保護されているのです。

ポルトガルワインの有名産地

イベリア半島の先端に位置するポルトガルの気候は、優れたブドウの木が成長するのに理想的な環境で、歴史的に作られてきた多様な固有種のブドウに加え、近年の技術的な進化によって、その味やクオリティは他の国のワインとは差別化され、高く評価されています

ここからは、ポルトガルを代表する5大ブドウ産地を見ていきましょう。ポルトガルワインの歴史が凝縮されたこれらの地域では、美味しいワインがたくさん作られています。

アレンテージョ(Alentejo)

ポルトガル南部に位置し、ポルトガルのワイン生産地のほぼ3分の1の広さを占めるアレンテージョは、広大で起伏のある平原が特徴で、8つのサブリージョンに分かれています。現在、この地域で生産されるワインは年間で8000万リットルを超えています

さらに、この地域は国内でも食文化が豊かで、オリーブオイルや、コルクの生産地としても世界的に知られています。ワインに関しては、フルーティーさが際立ち、柔らかいアロマが特徴的な味わいを生み出しています。

アレンテージョの土壌は基本的に頁岩と砂で構成され、植物の根が育ちやすく、水はけがよく、果実の自然な酸味が生み出されます。そして何よりこの地域は日照時間が長いことが特徴です。

近年導入された技術により、濃厚な赤から繊細な白まで、「アレンテージョ地方のワイン」という代名詞が作られるほど、優れたワインを生産することが可能になりました。

アレンテージョで生産されたワインは何世紀も前から受け継がれてきたブドウ園で作らています。この地には、フェルナンピレス、アンタンヴァス、アリント、ルーペイロなど、白ブドウの品種がとても豊富にあります。

そして主な赤ブドウは、アルフロシェイロ、アリカントブーシェ、カステラン、アラゴネス、トリンカデイラ、トウリガ・ナショナルでなどが作られてています。

アルガルヴェ(Algarve)

ポルトガルで景観が最も美しい地域の1つで、観光の要所となるアルガルヴェには、はっきりとした季節があり、ワイン造りにとって最大の恩恵は長い夏にあります。

ブドウの完全な成熟がなされ、農薬の使用を最小限に抑えることができるのは、年間3000時間以上の日照時間にその秘密があります

アルガルヴェは国内で最も暖かい地域の1つで、特に北部に位置するブドウ園はその環境によって良質なワインを作り出しています。

そのため、白ワインとロゼのワインは非常にフレッシュで爽快なワインとなり、赤はアロマが立ち芳醇でエレガントな味わいとなります

ポルトガルでも“最高”と称されるワインは、アルガルヴェ地方のサブリージョンの生産者が造るものが多く、ワイン造りにも柔軟性があり、認可されたブドウ品種のバリエーションもより広範で、興味深い味わいのものが多く造られています

この地域で一般的な白ブドウは、マルヴァジア・フィナ、シリア、アリントで、赤の品種はカステラン、ネグラモール、トリンカデイラです。

カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーのように素晴らしいブレンドは、これらの典型的なブドウでも織りなされることが多く、その質の高いワインはファンを増やしています。

ダン(Dão)

ダン地域のブドウ園は多種多様で、小規模生産者単位によって、いくつかの区画に分割されています。 エストレーラ山脈が代表的ですが、海抜200メートルから1000メートルの範囲まで、幅広い高低差の中でブドウが造られています

ダン地方は四方八方に広がる山々に囲まれた、肥沃度の低い花崗岩の土地を流れるダン川にその名が由来しています。 山脈が連なるため、潮風による影響や、大陸性気候による直接的な影響からブドウの木が守られているのです。

気候は冬は寒く多湿、夏は晴れて暑く乾燥しているため、この地域のブドウはじっくりと凝縮し、アロマを蓄えます。このダン地方はポルトガルで最も重要とされるブドウ品種のトゥーリガ・ナショナルの原産地としてもよく知られています。

大正から昭和を生きた檀一雄という小説家が世界中を放浪し、世界の料理を紹介した本『美味放浪記』ポルトガル編に、“初鰹をサカナに飲む銘酒・Dao ダン”という章を書き残しました。

”ダンのワインが自分の名前と同じ読み方だから気に入っていた”というエピソードが話題になり、そこから、ダンのワインが日本でも知られるようになったというエピソードもあります

この地方で作られる白ブドウの品種には、セルシアル、アリント、エンクルザード、エスガナカン、ビカル、ドナ・ブランカ、マルヴァジア・フィナ、ヴェルデーリョ、ラボデオヴェリャがあります。

赤ブドウは、トウリガナショナル、イェン、アルフロシェイロ、ティンタロリス、アマラル、ルフェテ、アラゴネス等が、最も多く作られています。

ドウロ(Douro)

ポルトガルの北部に位置するこの美しい地域は、ドウロ川に向かって下っていく急な斜面が特徴的です。

この丘陵地帯は頁岩と花崗岩の土壌で、冬の寒さは厳しく、夏は非常に暑く乾燥します。これらの地理的、気候的条件が、おいしいワインの熟成と生産によく適しているのです。

この地方のワイナリーは何世紀にもわたって世界的に有名な“ポートワイン”を造っています

ワインの名前自体は別のワインリージョンの“ポルト”(Porto)となっていますが、ワイン自体はドウロが原産で、ここでブドウが栽培され、この地方で醸造されているのです。

この地域は、世界で最も重要なワイン産地の1つであることに加えて、ブドウから果汁を足で抽出する伝統的な製法を今でも踏襲しているワイナリーもあります

この地方の主な白ブドウは、マルヴァジア・フィナ、コデガ、ドンゼリーニョ・ブランコ、グヴェイオ、ラビガート、エスガナカン、ヴィオジーニョ、フォルガザンです。

また、この地方の主な赤ブドウ品種はトウリガ・ナショナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・バロッカ、ティンタ・ロリス、ティンタ・フランシスカ、ティント・カン、トリンカデイラ、モーリスコ・ティント、バスタルド、ルフェッテ、カステランなど、この地方のブドウ品種の豊かさがうかがえます。

ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)

ヴィーニョヴェルデ地方は国の北西部で、最大のワイン生産地域であり、寒くて雨の多い気候が特徴です。

この地域の景観は、山から流れる川の流れによって形作られていて、驚くべきことに、花崗岩の肥沃なその土地によって、何世紀も前のブドウの木が現在でも枯らさずにブドウを実らせています。

人口も多く、土壌が豊富なこの地域で、微発泡で有名なヴィーニョ・ヴェルデが誕生しました。地場のブドウ品種が数多く育つこの地方は、白ワインを、爽快、フレッシュで芳香豊かなものに仕立て上げることに成功しました。

そんなヴィーニョ・ヴェルデはさまざまな食べ物とのマリアージュが楽しめます。サラダ、魚、白身の肉、柑橘類のソース、野菜、シーフード、寿司など、まだまだ他にもペアリングが楽しめる食べ物が世界中に無数にあります。

世界のワイン市場では白ワインのヴィーニョ・ヴェルデが一般的となっていますが、ポルトガル国内では赤とロゼのヴィーニョ・ヴェルデもよく食卓に登場します

ポルトガルの典型的な食べ物、イワシの炭焼きとのマリアージュが格別と知られていて、レストランやこの地域の人々の間ではロゼが人気です。

この地方の特徴的な白ブドウは、アルバリーニョ、アザル、アリント、アヴェッソ、トラジャドゥーラ、ローレイロです。赤ブドウはアマラル、アルヴァレリャン、エスパデイロ、ボラッサル、ヴィニャオ、ペドラルです。

ポルトガルのワイン造りの歴史は長く、その伝統に則り、ワインの多様性と確かな品質に値する地位を確立しています

そして生産者や愛好家の素晴らしい感性によって、これらの産地のワインは世界中で有名になったといえるでしょう。

 

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

そんなポルトガルワインをお飲みになりたい方へ

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ商品

口の中に広がるブドウ本来の果実味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

 

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ商品

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

 

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

 

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

 

ヴィーニョヴェルデのおすすめ商品

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

ポルトガルワインのおすすめ地域と知っておきたい豆知識

生産量も豊富なワイン生産国の中で、ブドウの品種、製法が非常に多様で、伝統もあり、近年ワイン愛飲家の中でも一目置かれているのがポルトガルのワインです。

ポルトガルは、近年ワインの品質が格段に向上し、それにもかかわらず、比較的手ごろな値段で楽しめることから、年々、世界での存在感を増し、話題となってきています。

また、ブドウ本来の素朴な味わいが楽しめることから、ワインに関する知識が有る無しにかかわらず、ポルトガルのワインに魅了さえてしまう人が多いのもポルトガルワインの特徴と言えます。

ポルトガルワインと聞いて、その魅力に懐疑的な人がいるのもまた事実です。それは1980年代に世界で飲まれていたポルトガルのワインに原因があります。

その頃に輸出されていたポルトガルのワインにはまだまだ品質が低いものもあり、世界からの評判がよくない時期がありました。当時輸出されていたものは、ポルトガルワインでも、安価なテーブルワインがほとんどで世界のワイン愛飲家たちを満足させることができなかったのです。

しかし、近年のポルトガルのワイン生産は、品質向上に力を入れていて、若くて優秀な醸造家や、ワイナリーの近代化によって改革が行われてきました

今日では、ポルトガルの輸出用ワインは非常に優れていて、アメリカなどの非常に競争の激しいマーケットでも、その存在感を示しています。伝統を捨てることなく、未来へのビジョンを持った非常に有能な生産者が造ったポルトガルのワインが、世界で認められ始めているのです。

ポルトガルワイン通販アライマート

ポルトガルワインで一番おすすめの産地はドウロ地方

ポルトガルでおすすめの生産地域はいくつかあります。ポルトガルのほとんどの地域でワイン造りは行われていて、すべての地域のワインにはそれぞれの個性や特色が感じられます。

原産地呼称制度も古くから運用されているため、ワインの原産地はワインラベルにわかりやすく表記されています。

ポルトガルは小さな国ながら、気候と土壌のバリエーションが豊富なので、ブドウの品種を細かく知らなくても、原産地でワインを選べば、その違いを感じることができるはずです

実際にポルトガル人も、ブドウの品種に詳しい人よりも、地方の特色を楽しむ人の方が多いのです

その中でもドウロ地方は最も有名で、ポルトガルワインを初めて飲む方にはおすすめの地域です。世界で最も有名なポルトガルワインである、“ポートワイン”を作っているという知名度の高さからも、この地方のワインのクオリティの高さが、ある程度想像できるのではないでしょうか。

ちなみに、ポートワインはポルトガルのPORTO(ポルト)という港から出荷されていたために、その名がつけられましたが、実際はこのドウロ地方で作られています。

そもそも輸出用に作られたポートワインですが、その産地であるドウロは、テーブルワインが美味しいということで、国内で最も評価が高い地域でもあります。

ドウロ地方のワインからは、花の香り、ベリー、そして優雅さを持ち合わせ、エレガントなワインが造られています。

ポルトガルワインは幅広い地域色があり彩り豊か

おすすめの地域はもちろんドウロ地方だけではありません。ポルトガルの南部に位置するアレンテージョ地方は、日当たりの良い気候で、ブドウのエネルギーに満ち溢れたワインを生産しています

また、品質の面で長い間低迷していたダン地方は、技術革新によって、繊細で魅惑的な若い香り溢れる素晴らしいワインを作っています

バイラーダ地方のワインはバガ種のブドウを使い、ミネラル感あふれるワインが造られ、料理との相性が抜群の地域です。

ポルトガルワインにはまだまだ世に出回っていないワインがたくさんあり、それほど注目されていなかった地域やワイナリーからも、次々と良質のワインが生まれています

これは、近年ワインの製造における技術革新への投資が集まり、各地方に最高のクオリティを求める有能なワイナリーが数多く存在している証といえます。

話題作りにおすすめなのはヴィーニョ・ヴェルデ

ヴィーニョ・ヴェルデもおすすめのポルトガルワインの一つですが、そのワインを好きになればなるほど疑問を抱くという、少し変わった特徴を持っています

それはその名前に原因があります。ヴィーニョ・ヴェルデはポルトガル語で(Vinho=ワイン、Verde=緑の)という意味を持ち、『緑は若さの象徴』というイメージから、「ヴィーニョ・ヴェルデは早熟のワインのことだ」という人もいれば、「緑がかったワインである」という人もいてしばしば議論を巻き起こすのです。

そして、ポルトガルワイン愛飲者の中では、なかなか決着がつかないテーマとなっています。しかし、もとを正せば、これはその名称が引き起こす錯覚のようなものに過ぎないので、シンプルに、「ヴィーニョ・ヴェルデはポルトガルの一地方であるヴィーニョ・ヴェルデ地方で生産されたワイン」と覚えておくのがよいでしょう。

この地域が非常に自然豊かで、緑豊かな植生に覆われているという、この地方特有の風景にちなんでこの名が付けられたという歴史的背景を知れば、なるほどと合点がいくはずです。

ヴィーニョ・ヴェルデは和食との相性が抜群

製法によって微発泡するものもある白のヴィーニョ・ヴェルデは、酸味と鮮度が高く、揚げ物などの脂っこいものや、辛いものにぴったりです。

温かい天ぷらなどの料理から、生魚を使った料理まで、和食に合わせるのにもぴったりなワインです。そのほかにも、オリーブオイルの効いたシーフード料理などとも好相性です。

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

各地域で地域独自の品種を用いることが多く、地域ごとに個性的なワインが生産されるのも大きな特徴です。

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ

口の中に広がるブドウ本来の果実味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

ヴィーニョヴェルデのおすすめ商品

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

ヴェルデガル・ブランコ

グリーンアップルや柑橘系果実のアロマ漂う、フレッシュでほのかな甘みのあるライトボディなワインです。バーニャカウダなどの野菜料理、白身魚の料理と好相性。ライトで微発泡なので、乾杯の一杯にもおすすめです。特に春から夏のシーズンのお食事に、4~8℃までしっかり冷やしてお飲みください。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アリント、アゼル、ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ヴェルデガル・ブランコ】

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

ポルトガルワインのダン地方をもっと知りたくなる5つのポイント

ポルトガルワイン

『エレガントで忘れられない』という言葉がぴったりの、ポルトガル中北部のダン地方で生産されるワイン。その味と香りが国際的に認められているダンのワインは、ワイン専門のメディアによるランキングにおいて多くの賞を受賞しています。

この地域は、ルジタニア(ポルトガルの旧称)ワインを象徴する2種のブドウ品種の発祥地です。固有品種の中で最も高貴な赤と見なされているトウリガナ・ショナルと、白ブドウのシンボルマークとみなされているエンクルザードがこの地のブドウなのです。

今回は、ポルトガルで最初に境界線が引かれたテーブルワインの産地である、ダン地方について5つのポイントに分けて見ていきましょう。

ポルトガルワイン通販アライマート

1.ポルトガルの”赤の女王”トウリガ・ナショナル

高品質のワインを生産するすべての国にその国を代表するブドウ品種があるように、ポルトガルのブドウのアイコンとなっているのはダン地方が原産地の“トウリガ・ナショナル”です。

国内で最も高貴な赤ブドウ品種として栽培されているこのブドウは、優れた色濃度、優れたアルコール含有量、高貴なタンニンを備え、フルボディでエレガントなワインを生産する能力があり、ワインとなった後は花と果実の香りのバランスが常に保たれるのが特徴です。そしてその味わいは飲む人に気品を感じさせます。

トウリガ・ナショナルで造られるワインの特徴的な濃い色は、その繊細で小粒な果実に由来します。硬くてジューシーな果肉の、青みがかった黒色がトウリガ・ナショナル特有のエレガントさを生み出すのです。

このブドウのもう一つの特徴は、熟成を促す力を持っているというところにあります。これによりワインの味わいによりインパクトが与えられるのです。

2.ダン地方のエンクルザードの熟成能力

白ブドウの“エンクルザード”は、ダン地域のもう1つの高貴なシンボルマークで、ポルトガルで最高の白ブドウの1つとして知られています。

フルーティーなアロマ、適度な糖度と、適度なアルコール含有量で、酸味もあり、コクのあるフレッシュなワインを生み出すのが特徴です。ほのかに花の香りを感じさせるものもあります。

早飲みでも美味しいこのワインは、鮮度を長期間保ちながら熟成させることができるのも特徴です。

エンクルザードのが持つ自然の酸味は、オークで保管することによって、味わいを損ねることなく、コクが増していき、どのタイミングで飲んでも美味しく飲めるという特有の特徴があります

 

3.良いワイン醸造に適した気候条件

ダン渓谷は花崗岩地域(主に岩の多い土壌)にあり、大西洋性の気候からブドウ園を守る松の木に囲まれています。気候、地理、土壌などの自然の要因と人による丁寧な手入れによって、高品質のテロワールが作られ、それらのすべての要素がワインの最終的な品質を決めるのです。

エレガントでユニークなワインが醸造されるためには、地理的な条件だけでなく、人の営みも重要となるのです。

この地域を起源とするブドウ品種トウリガ・ナショナルは、これらの影響を大いに受けています。 400メートルを超える高度に位置するこの地では、地中海や大西洋、大陸からの気候がちょうど交差し、他のどの地域にもない特別な環境となっているのです。

このように、ダン地方のワインボトルには、さまざまな気候による影響と、そこにいる人によって丁寧に作られ続けてきたテロワールの結晶が詰められているのです。

4.古来からの家族経営で守られてきたブドウ

ダン地方のもう一つの大きな特徴は、前世紀のまでさかのぼることができる、家族的な農家が多いところにあります。時が経つにつれて、工業化、合理化の波が押し寄せ、多くのワイナリーは均質化され、世界中で生産されていた多くの素朴なワインがアイデンティティを失ってしまいました

伝統への愛着があっても、新しい技術によってブドウ園やワインはその波に飲まれていったのです。

しかしダンの人々は、ワインの個性、優雅さを伝承し、今に伝える方法を知っていました。そして彼らのやり方が正しかったことが近年大きな舞台で証明されました。

ダンのワインが、2016年の“インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)”においてダンのエンクルザードが「ベストホワイトヴァリエタル(最も優秀な白ブドウ品種)」に選ばれたのです。

これによりダンのブドウは世界でも無類の高品質なブドウであることが証明されることとなりました。

5.多くの人を惹きつけてやまないワインツーリズム

この地方で活動するCVR do Dão(ダン地域ワイン委員会)は、人々がもっとダンのワインを味わい、ブドウの産地を思う存分楽しめるように、ダン地方のワインの農園を巡ることのできる散策ルートを策定しました。

この事業はブドウ生産の透明性を高め、最終消費者と生産者が交流できることを目的として始まりました。農園やワイナリーは、商品を直接販売することができ、その上、グルメ、宿泊施設、観光名所などのサービスも提供できます。

このような取り組みはワインツーリズムの一環で、一般消費者にワインの素晴らしさをプロモーションするための最良の方法だといわれています。

ビゼウという町にある1399年に建てられたワイナリーでは、訪問者がプロモーション映画を見たり、展示品を見たりするだけでなく、さまざまな参加者によるワインの試飲や、ワインの購入をなどができる施設となっています。

このルート上に存在するすべてのアトラクションに関する情報は「Rota dos Vinhos do Dão」というアプリで見ることができるようになっています。

『迷ったらダンのワインを飲め』という言葉の意味

ダン地方は、ポルトガル国内で見ても、とても良質なワインが生みだされる地方です。ポルトガルワインと出会ったときに、どのワインがいいか迷ったときは、ダンのワインを飲め。という言葉があるくらい、ダンのワインはポルトガルにおいても確固たる地位を築いています。その陰には、この地方にしかない、特殊な気候条件や、古くから伝わるこの地方特有のワイン造りがあります

この機会に是非ダンのワインを飲んでみてはいかがでしょうか。

 

ダン地方のワインのおすすめ

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではマグナム社オススメのワインをご紹介します。

ピーニャ【白】

シトラスの色にトロピカルフルーツやオレンジのようなさわやかなアロマ。
バランスの取れた程よい酸味が、すっきりとした味わいの余韻を長く残します。

ピーニャが生産されているのは、800年以上にわたり高品質なワインを造り続けるポルトガルの銘醸地、ダン地方。酸味が特徴のワインが多い地域です。

原産地:ポルトガル/ダン地方

品種:エンクルザード、マルヴァジア・フィーナ、ビカル

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ピーニャ(白)】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

ポルトガルワインのブドウ品種。押さえておきたい厳選9種!

ポルトガルワイン

ポルトガルのワインは古くから受け継がれた伝統と、国内で見られる250種類以上の固有品種のブドウがあることで有名です。

ワインの生産量では世界のワイン生産国の中で11番目(2016年データ)に位置し、ポートワイン、マデイラワイン、ヴィーニョヴェルデの生産国として知られています。

そんなポルトガルのワインですが、近年大きな変化を遂げたと言われています。 海外などのワイナリーで近代的なワイン造りを学んだ若き生産者がポルトガル国内でワインの改革を起こし始め、ブドウ全体のフレーバーを高める努力がなされているのです。

特筆すべきはそれぞれの若き醸造家が、 独自にブドウを栽培し、独自のワインを製造することを始めたことによって、特に過去25年間でポルトガルの多くのワイナリーが大きな成長を遂げたということです。

今回は今世界で最も注目を集めているポルトガルワインに使われるブドウの品種について見ていきましょう。

ポルトガルワイン通販アライマート

ポルトガルのワインを守ったアペラシオン

ポルトガルは、ヨーロッパで初めて輸出用のワインの制度を整えた国としても知られています。

ポルトガルの微発泡ロゼの代表作「マテウス ロゼ」は、1942年にポルトガルで誕生し、世界的ロゼブームの火付け役となりました。このワインはポルトガルの輸出の大部分を占めていますが、このような成功の背景には独自のワインを管理する制度がありました。

保守的な国柄で知られていますが、ポルトガルはアペラシオン管理システム近いものを最も早く確立した国です。原産地呼称制度とも呼ばれるこの制度は、1756年、ポルトガルのドウロ地方に最初に境界線が引かれることによって始まりました。

地元のブドウ品種を守ろうとする、生産管理に対する国の情熱の強さがうかがえます。そして、1908年にはヴィーニョヴェルデ地方が誕生します。

国によって管理されたアペラシオンは、地理的に原産地を明確にし、ブドウの品種、および生産方法に至るまでを管理するシステムで、このような管理を行うことによってブドウや生産者が守られ、また、偽造ワインの製造を防止することができるようになったのです。

そして、ポルトガルは古くからその地で育った固有種のブドウを守り続け、近年ではワイナリーの近代化が進み、独自の味わい深いワインを高い品質で生産することが可能になったのです。

 

ポルトガルを代表するブドウ品種

ポルトガル地図

以下ではポルトガルを代表するブドウの品種を見ていきます。これらの多くは、日本ではまだまだマイナーなブドウ品種ですが、ポルトガルでは日常的に親しまれているブドウと言えます。

また、ポルトガルワインの特徴として、ブレンドもよく行われるので、さらに複雑な味わいとなり、世界のポルトガルワイン愛飲家たちを楽しませています。

ポルトガルの赤ワイン5品種

まずはポルトガルの代表的な赤ワインに使われるブドウ品種を見ていきましょう。

1.トウリガ・ナショナル

トウリガナ・ショナルはポルトガルで最も有名なブドウとして知られているブドウ品種で、ラズベリー、スミレ、革の香りで有名です。このブドウを使ったワインは、強いフレーバーとアロマの表現力によって、カベルネ・ソーヴィニヨンを思い起こさせます。このブドウはドウロ地方が産地としてよく知られています。

2.トウリガ・フランカ

ポルトガルで有名なもう1つのブドウは、ポートワインの原料として一般的に使用されるトウリガ・フランカです。この品種は、ブラックベリーとバラの香りがあり、色調とタンニンが鮮やかです。

3.トリンカデイラ

トリンカデイラは、ティンタ・アマレラ、エスパデイロ、クラット・プレット、モルタグア、ラボ・デ・オベーリャ・ティント 、ムルテイラなどととも呼ばれることから、さまざまな地域で栽培されていることがうかがえます。

このブドウ品種は、ポルトガル全土、特にアレンテージョ地方によく見られる品種です。トリンカデイラで生産されたワインは、その強烈な色と優れたタンニンが特徴です。若いワインは薬草のような香りもします。

4.カステラォン

ポルトガル南部で最も広く栽培されている赤ブドウがカステラォンです。この伝統的なブドウは、ラズベリー、杉、タバコの香りが感じられ、繊細ながらしっかりとしたワインになります。

この品種は、リスボンの南に位置するセトゥーバル地域のサブリージョンであるパルメラや、アレンテージョ地域などの暖かく乾燥した土壌で栽培されています

カステラォンで生産されるワインは通常フルーティーで、ストラクチャーが強く、バランスの取れた酸味とタンニンが感じられます。

5.バガ

バガは皮が厚く小さなブドウで、ワインに高濃度のタンニンがあらわれます。熟成すると、深みのある色と豊かなストラクチャーが生まれ、タンニンの存在感と高い酸味を備えたワインとなります。この品種はバイラーダ地方で出会うことができます。

ポルトガルの白ワイン4品種

ワイン王国として知られるポルトガルは、赤ワインと同様に白ワインも幅広く楽しまれます。ここではポルトガルを代表する白ワインのブドウ品種を見ていきましょう。

1.フェルナン・ピレス

フェルナン・ピレス(マリア・ゴメスとも呼ばれる)は、ポルトガルで最も栽培されている白ブドウ品種です。このブドウは、セトゥーバル半島、テージョ、リスボン、バイラーダの各地域で精力的に栽培されています。

フェルナンピレスのブドウは、軽くて芳香のあるフルーティーな白ワインを作り出します。早めに収穫すると、これらのブドウは柑橘系の風味と花の香りがワインにあらわれます。

収穫時期のバリエーションによって、スパークリングワインから、甘口の白ワインの製造にも使用されます。

2.アルバリーニョ

白ワインの原料として有名なアルバリーニョは、個性が際立った、芳醇な桃の香りを楽しめるワインを作ることができます。また、トロピカルフルーツや花の香りを感じることもできます。

この品種は、ヴィーニョヴェルデ地方の北部で非常にメジャーで、強烈でアルコール含有量が高いワインに仕上がります。

3.エンクルザード

エンクルザードは、ダン地域とポルトガルの中央北部でよく栽培されています。この品種は、エレガントでバランスが取れていることに加えて、非常にインパクトのある白ワインに仕上がることで有名です。

しかしそのアロマは繊細で、フローラルやシトラスのアクセントがあり、ミネラルが多く感じられるのが特徴です。

高温でも、エンクルザードのブドウは甘くなりすぎずに酸味を新鮮に保ちながら熟す特徴があります。

このブドウは自然の状態でもよい味が生み出されますが、オーク樽で発酵や熟成させると、さらにテクスチャの強い、ピュアで繊細なワインに仕上がります。

4.アリント

アリントは熟成が遅いのが特徴で、リンゴとレモンの香りのするエレガントなワインを生み出します。早熟のブドウで造られると、とてもフレッシュが楽しめるワインとなります。

アリントは高温に耐えることができ、アレンテージョなどポルトガルのいくつか暑い地域で栽培されています。ヴィーニョヴェルデ地方では、ペデルナンという品種として知られています。

このブドウ品種は、自然の酸味が強く、優れたスパークリングワインを作り出します

 

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

 

AraiBrandおすすめのポルトガルワイン

いかがでしたか?ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです。今回ご紹介したブドウ品種はごく一部で、ポルトガルにはまだまだ魅力的なブドウ品種が存在します。

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

 

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ

口の中に広がるブドウ本来の渋みや酸味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

 

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

 

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

 

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

 

ヴィーニョヴェルデのおすすめ

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

 

ヴェルデガル・ブランコ

グリーンアップルや柑橘系果実のアロマ漂う、フレッシュでほのかな甘みのあるライトボディなワインです。バーニャカウダなどの野菜料理、白身魚の料理と好相性。ライトで微発泡なので、乾杯の一杯にもおすすめです。特に春から夏のシーズンのお食事に、4~8℃までしっかり冷やしてお飲みください。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アリント、アゼル、ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ヴェルデガル・ブランコ】

 

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

ポルトガルワインの原産地呼称制度は世界最古!その歴史的背景とは?

ポルトガルワイン

原産地呼称制度という言葉を聞いたことがありますか?

現在世界中でワインづくりが行われていますが、多くのワインがこの制度によって守られています。

どういったものかというと、ワイン産地の地理的環境や風土の違いによってあらわれる、それぞれの異った特徴を指し示すために、ワインラベルにその地域を明記し、ブドウの品種や産地、栽培関わる条件、製法を法律で規定して、これを国が保証するというものです。

そして、この原産地呼称管理法(DOC=Denominação de Origem Controlada)を世界でも一番最初に整備したのがポルトガルです。ポルトガルがこの制度をいち早く取り入れたのは、当時人気の高かったワインを偽造から守り、また、世界で最も多様なブドウの固有品種という貴重な国の財産を守りたいという目的があったからでした。

ポルトガルワイン通販アライマート

世界でいち早く原産地呼称制度を取り入れたポルトガル

ポルトガルが西洋の大国であった16、17、18世紀において、ポルトガルの最優先事項は各国とパートナーシップを築き、貿易の規模を拡大することでした。なぜなら航海によって世界中の情報を集めていたポルトガルは、航海の事業に莫大な投資を行っていたため、経済を成長させる必要に迫られていたからです。

その当時のイギリスはポルトガルにとってとても大きい存在となっていました。ポルトガルが大航海時代に各国で得た富の大部分をイギリスは自国に輸入し消費していたため、ポルトガルにとってなくてはならない経済的パートナーとなっていたのです。

そして1703年に、イギリス・ポルトガル間でワイン、毛織物の輸出入に関する通商条約である、メシュエン条約が両国間で調印されることになりました。この合意により、ポルトガルはイギリス産の生地の購入において優先権を得ることができるようになり、イギリスはポルトガルワインの購入において他の国よりも有利な立場となりました。

当時のイギリスが最も望んでいたワインは、酒精強化ワインである、ポートワインでした

この条約の後押しを受け、多くのワインが国内で製造販売される中で、ワインを偽造し販売するものもあらわれました。

1756年9月10日、外交官であったマルケス・デ・ポンバルは、自国のワインを保護することを目的として、原産地指定DOCを確立するという書簡に署名し、ポルト市から100kmほど離れたドウロ川の地域で生産されたポートワインの原産地に境界線を定めました。このようにして世界初のDOCドウロが誕生したのです。

世界における産地を起源とする呼称制度

ポルトガルがいち早くモデルを作り上げたことによって、多くの国や地域が後を追って制度を策定し原産地システムを導入しました。

EC(のちのEU)に加盟している国々には、規則を定める際に他の国の制度を参考にする習慣があります。ヨーロッパの各国は、ポルトガルとイタリアのDOCと同じような基準を参考にして制度を作っているので、原産地呼称制度においても、各国の制度には多くの共通点が見られます

DOC証明書を取得し、製品の品質を保証したい生産者は、境界領域内で生産していることに加えて、すべての要件を満たした製造のプロセスに関する証明書も提出する必要があります。DOCには醸造方法、ブドウの品種の選定、植え方、収穫時期、1ヘクタールあたりの収穫量、土壌の種類、ブドウの味わいなどを提出する必要があり、このような情報が一元的に管理されることで、ヨーロッパの国々のワインの品質は保証されているのです。

 

世界の基準はどうなっている?

ポルトガルが世界で初めて原産地呼称管理制度を設け、“DOC”という名前を使い始めたにもかかわらず、ほとんどのワイン生産国は独自の呼称を使っています

フランスでは、1930年から“アペラシオン・ドリジヌ・コントローレ”(AOC)と呼ばれる、詳細で複雑な地域区分とワイン管理のシステムで、膨大な量の情報を管理しています。

その複雑さを整理するために、大枠のAOCと、より範囲を絞ったAOCがあり、例えば、“ブルゴーニュ”などの限定的な区分にもAOCが用いられています。

またイタリアには、DOCGと呼ばれる原産地呼称があります。これは、“デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ・エ・ガランティータ”を意味し、DOCをさらに細分化し、厳密で正確なグレードを表記するシステムが確立されています。

これらによって管理される情報量はとても膨大で、ワインに興味のある人にとっては、広範で細かいワインの資料ともいえます。

では、実際にいくつかの主要な生産国の原産地呼称を見てみましょう。

 

世界の原産地呼称制度の呼び名

フランス – Appellation d’Origine Contrôlée (AOC)

イタリア– Denominazione di Origine Controllata (DOC)

スペイン – Denominación de Origen (DO)

チリ– Denominación de Origen (DO)

アルゼンチン – Denominación de Origen (DO)

ドイツ – Qualitätswein Bestimmter Anbaugebiete (QBA)

アメリカ – American Viticultural Area (AVA)

南アフリカ – Wine of Origin (WO)

イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、アメリカなどの国には、数十または数百ものDOCがあることも特筆すべき点だといえます。

 

原産地呼称によって守られる味と品質

ワインは知れば知るほど奥深く、一本のワインボトルにはさまざまな物語が詰められています。その物語の目次となるのがそれぞれのワインラベルに記された情報なのではないでしょうか。

特に、固有の品種が多いポルトガルにおいて、この原産地呼称制度を使ってブドウ品種の管理を行うことによって、ワイン愛飲家にとっても、生産者にとっても品質についての情報が共有され、安心して飲めるワインが造られることになるのです。

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

 

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。

 

ポルトガルワイン【赤】のおすすめ商品

口の中に広がるブドウ本来の渋みや酸味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。

 

ドナ・エルメリンダ

ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ】

 

キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ

熟した果実の複雑な風味をはっきりと感じられます。トーストを感じさせるベリー ジャム、チョコレートや濃い色合いの花の香りがほのかに漂い、バランスの良い、骨格のしっかりした飲み口です。

原産地:ポルトガル/ドウロ地方

品種:トウリガ・ナショナル40%、トウリガ・フランカ30%、ティンタ・ロリス30%

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【キンタ・ダ・レデ レゼルヴァ】

 

ポルトガルワイン【白】のおすすめ商品

ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。

 

ドナ・エルメリンダ【白】

アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ドナ・エルメリンダ白】

 

レゲンゴス セレクション

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

原産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション】

 

ヴィーニョヴェルデのおすすめ商品

爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。

 

ヴェルデガル・ブランコ

グリーンアップルや柑橘系果実のアロマ漂う、フレッシュでほのかな甘みのあるライトボディなワインです。バーニャカウダなどの野菜料理、白身魚の料理と好相性。ライトで微発泡なので、乾杯の一杯にもおすすめです。特に春から夏のシーズンのお食事に、4~8℃までしっかり冷やしてお飲みください。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アリント、アゼル、ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ヴェルデガル・ブランコ】

 

フガス

フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【フガス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

 

 

ポルトガルワインの愛飲家が注目。ダン地方の新風マグナム社とは?

ポルトガルワイン

ポルトガルのワインが世界で有名になるうえで、大きく貢献した地方があります。

ポルトガルの北部の中央に位置し、赤、ワインとも優れたワインを生み出し続け、日本の文豪檀一雄も愛した、それが『ダン(Dão)』地方のワインです。

「何を飲むか迷ったら“ダン”のワインを飲め」と言われるほど、国内でも高い評価を受ける優れたワインを生産し続けるこの地域に、突如として現れ、話題となっているワイナリーがあります。

カルロス・ルーカス氏率いるマグナム社です。今回は良質なワインを育むダン地方の特徴と、マグナム社についてみていきましょう。

ポルトガルワイン通販アライマート

ダンワインはブルゴーニュと並ぶワイン産地?

ダンワインは、ポルトガル北部の中心部にあるダン地方で生産されるポルトガルワインです。

多くの人が、ダンはポルトガルの恵まれた地域であり、赤と白のワインが生産され、常に良質のワインを生み出すことから“ポルトガルのブルゴーニュ”と称されることもある地方です。

この地方は、ポルトガルでも最も古い時代からワイン生産の境界線を定めた産地の1つで、 1908年からダン地域として区分されました。

1990年以降は、この地域は原産地管理(DOC)に認定され、さらなるワインの品質向上と品質維持を実現しています。

ダンワインを生産する土地の特徴とは?

ダンワインが生産される地域は、大西洋からの風の影響からブドウを守る山々に囲まれ、なだらかな起伏が続く平野で形成されています。

そしてダン地方には多くの松の木が自生して風を遮っています。松林がダン地方の風景のシンボルとなっていて、それらの松がブドウ園を守るという大きな役割を果たしているのです。

この地方の気候は温暖ですが、冬は寒くて雨が多く、夏は暑くて乾燥しています。

また、この地方の気候は地域によって様々な特徴を持ち、各サブリージョンのワインの品質に影響を与えるため、それぞれのワインの風味に違いをもたらすのです。

ポルトガルのワインの生産構造も大きく変化

ダン地方のブドウ栽培が大きく発展したきっかけは、奇しくもブドウの害虫であるフィロキセラの大発生によるものでした。

ブドウの多くを失い、ワインの生産が大きく落ち込んだのち、この地域のワイン醸造家たちの情熱によってワイン造りが再生し、大きく進化したのです。

ダン地方のワイン生産の流れは、地域のブドウ生産者が協同組合にブドウを納品し、協同組合が生産したワインを、中規模および大規模の企業に納品。

それをボトリングして販売するという方法によってワインが流通していました。

1986年にポルトガルが欧州共同体(当時のEC、現在のEU)に加盟すると、大企業が土地を購入し、独自でブドウを栽培からワインの瓶詰めまでを行うようになったため、ポルトガルのワイン生産の流れに変化が起きました。

しかし一方で、売り先を失った協同組合はワイナリーを近代化させ、オリジナルのワインブランドを立ち上げ、中でも一部の小規模生産者は、自らワインを販売するようになったのです。

このように、ポルトガルのワイン生産には大きな変革が起き、組合単位でポルトガルのワインが製造・販売されるようになり、ワインの品質が向上するという新しい流れも生まれたのでした。

変わっていく中で変えられないものがある

その潮流の中で、ダンのワイン造りも、他の地域と同様に変化しようと立ち上がりました。

多くの生産者は、他のポルトガルの地域のワイン生産のスタイルを模倣しようと試みたのですが、ダンで生産されるワインが他の地域のワインに比べ独特だったため、その挑戦はうまくいかなかったのです。

その理由は、ダン地方のワインが他の地域のワインと比べ、早飲みに向いていないというものでした。

ダンのワインを美味しく飲むためには、ボトル内での熟成期間がどうしても必要となってしまうというのが、その原因だったのです。

このエピソードがダン地方のワイン造りのアイデンティティとして知られるようになり、“本来のワイン造り”がこの地方のワインボトルには詰められていると逆に話題となったのです。

ダン地方に突如として現れたマグナム社とは?

そんなダン地方に根を張ることを選んだワイナリーが、マグナム社です。ダン地方でも伝統と革新という相反するテーマを掲げて美味しいワイン造りを熱心に行うマグナム社はどのようなワイナリーなのでしょうか。

マグナム社は、ダン地方出身のカルロス・ルーカスの想いから生まれたワイナリーで、古くからの伝統を重んじるワイナリーが多い中、「革新とダイナミズム」という目標を掲げる、新進気鋭の醸造家によって構成されるワイナリーです。

一見、斬新な手法でワイン造りを行うようにも思われますが、伝統と歴史を重きに置き、高品質のワインの生産を目指しています

マグナム社は、2011年にカレガル・ド・ソルという町で設立され、本社をワイン製造施設があるキンタ・ド・リベイロ・サントに置いています。

“ブドウ畑”と“ワイン”と“人”という3要素を最も大切にするこのワイナリーのオーナー、カルロス氏は、もともとコインブラで生まれましたが、ダン地方にゆかりのある人物です。

25年以上ワイン造りに熱中してきた彼は、ポルトガルのワイン業界でも注目されるような経験を積んだ一人とされていて、自らの夢と野心によってワイナリーを構えるに至りました。

ワイン造りに人一倍こだわりを持つ彼ですが、社会貢献にも力を入れていて、この地域の開発プロジェクトにも熱心に取り組んでいます

伝統に根差した新しい伝統の始まり

1995年にカルロス氏の父がキンタ・ド・リベイロ・サント園を購入し家を改造し、現在ダン地域のブドウ園に、以前の園からブドウの木を移植しました。

そして、そこでできたワインをわずか5年後の2000年に発表したのでした。

古いワインの地域というイメージがあったダン地方ですが、“モダンなダン”というイメージを作り上げた功労者でもあります。

2008年には“Revista dos Vinhos”というポルトガルのワイン専門誌に「今年の醸造家」として表彰されました。

マグナム社が管理するブドウ園は、アレンテージョ地方、ヴィーニョヴェルデ地方、ドウロ地方にまで及びますが、キンタ・デ・サンタ・マリア園を買収したことによって、会社の核となるイデオロギーはよりダン地方に根差したものとなりました。

トウリガ・ナショナル、ティンタ・ロリス、アルフロ・シェイロ、イェンなど、20年以上前の古いブドウの木を、10ヘクタールにわたって新しいブドウ園に植え替え、新作ワインとして2020年に発表するなど、改革の手は休めません。

「成功の裏には、常に人がいる」

彼が率いるチームは、プロジェクトへのコミットと、共通の想いの下、挑戦し続けています。経験豊かな人材と、若さ溢れる人材がバランスよくいるこのチームには、高度な専門性を持つ社員が多く、マグナム社の強みとなっています。

この“人”こそが、ワイナリーの持続的な成長と、ブレのないブランディングを可能としているのです。マグナム社のワインは、現在では100万本以上のボトルが生産され、世界約20か国に輸出されています。

 

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

マグナム社のワインのおすすめ

ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです

1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。

そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではマグナム社オススメのワインをご紹介します。

ピーニャ【白】

シトラスの色にトロピカルフルーツやオレンジのようなさわやかなアロマ。
バランスの取れた程よい酸味が、すっきりとした味わいの余韻を長く残します。

ピーニャが生産されているのは、800年以上にわたり高品質なワインを造り続けるポルトガルの銘醸地、ダン地方。酸味が特徴のワインが多い地域です。

原産地:ポルトガル/ダン地方

品種:エンクルザード、マルヴァジア・フィーナ、ビカル

味わい:中辛口

詳しくはこちらから【ピーニャ(白)】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる