ポルトガル料理大人気スイーツ”エッグタルト”。なぜ世界的な人気に?

pastel de nata

ポルトガルのスイーツ、エッグタルトをご存じでしょうか?ポルトガルでは”Pastéis de Nata”(パステイス・デ・ナタ)とよばれ、ポルトガルの典型的なスイーツとされ、今では世界中で人気のお菓子です。

このスイーツは19世紀初頭に登場し、今なお魅力的で香りの良い、美味しいデザートとしてポルトガル人に愛されています。

ポルトガルのエッグタルトについて知るには、まずはオリジナルとされる“Pastéis de Belém”(パステイス・デ・ベレン)の起源、そしてどのように広まり、現在どのようなスイーツとしてみなされているのかを知らなければなりません。この魅惑のスイーツの歴史を紐解いていきましょう。

パステイス・デ・ベレン物語

およそ200年前まで遡れるパステイス・デ・ベレンの歴史は、今なお物語や伝説を交えて語り継がれています。ポルトガルで語られる最も古いブランドである“パステイス・デ・ベレン”は、ポルトガルのリスボン地区に位置する街、ベレンにあるジェロニモス修道院の僧侶によって開発され、19世紀の初めに世に出たといわれています。

彼らは、当時小麦粉と卵白を使ったウェハースの製造していて、余った卵黄をどうにか利用したいと思っていました。そこで、エッグタルトを開発に着手したのでした。

彼らは小ぢんまりとしたベレンのパン屋さんで菓子作りをしていたので、他に秘密が漏れることなく、この新しいスイーツのレシピを知っていたのは彼らだけでした。

この当時の修道院の聖職者たちは生計を立てるために、スイーツを作って販売していました。しかし、1920年に、国内でリベラルな革命が起こり、すべての僧侶と尼僧(にそう)は修道院を去らなければなりませんでした。

その結果、修道院でスイーツを作っていたパティシエを含む、修道院に住む従業員たちは、新しい職を探さなければなりませんでした。

そこで、運命的な出会いが訪れます。修道院の菓子職人の1人が、古い製糖所を所有していた商人、ドミンゴス・ラファエル・アルベスと出会うのです。

彼はレシピに興味を示し、秘密裏に準備を進め、当時の僧侶と共にスイーツづくりを始めたのでした。

その後、ドミンゴスは“パステイス・デ・ベレン”と名付けたスイーツの販売を開始しました。始めは製糖所で販売していましたが、軌道に乗ると『ベレンの古い菓子店』(A antiga confeitaria de Belém)という店を立ち上げ、大々的に販売を始めたのでした。

秘伝スイーツが徐々に話題に

秘伝のスイーツがドミンゴス・ラファエルの菓子店で販売されていた当時、ベレン地区はリスボンの一部ではありませんでしたが、この地区に位置するジェロニモス修道院とベレンの塔は、リスボンだけでなく他の地域からの訪問者が集まるスポットになっていました。

これにより自然と観光客の足が菓子店に向かい、秘伝スイーツの名声がポルトガル全土に広まったのでした。

20世紀になると、ベレン地区に行って修道院などのモニュメントを観光した後に、有名な“パステイス・デ・ベレン”を買い求めることが観光客の王道ルートになったのです。

リスボンが国際的な観光都市としての評判が上がると、スイーツの噂は国境を越え、ニューヨークや、アジアの日本にまで届くようになりました。しかし、この秘伝のレシピについては一切公開されることがなく、秘伝のレシピとして門外不出を守り抜いているのです。

厳重に管理されるオリジナルレシピ

世界中のスイーツ愛好家やパティシエが、リスボンでこの秘伝のスイーツのレシピを手に入れようと試みました。しかし、今日に至るまで、パステイス・デ・ベレンの製造工場である”Oficina do Segredo”の工場長とマスターは、機密保持契約を結び、外部へのレシピの漏洩が無いような体制を守り続けています

当時『ベレンの古い菓子店』としていた店名は、現在では菓子の名である『パステウ・デ・ベレン』(Pastel de Belém)に変わっています。

このブランドのオーナーは、企業秘密であるレシピを、誰とも共有することなく、秘伝の味を守り、レシピも一切開示せず、支店の開設やフランチャイズなども一切行わないという徹底ぶりです。

2011年には899,069票の中からパステイス・デ・ベレンが「驚異のポルトガルグルメ7選」の1つとして取り上げられました。

現在では、ポルトガル以外でも、ブラジル、中国、マレーシア、香港、そして日本などにもエッグタルトは伝わっていますが、「パステイス・デ・ベレン」と呼ぶのが許されているのはこの店のエッグタルトだけなのです。

ポルトガル文化に根付くスイーツ

エッグタルトは、ポルトガルの典型的なスイーツとしてポルトガルの文化に定着しているため、そのレシピや文化に関わるエピソードも存在します。

“パステイス・デ・ベレン”は、一般的には“パステイス・デ・ナタ”(Pastel de Nata)という名で広く知られています。このエッグタルトを販売する菓子店は、ポルトガルのどの都市にありますが、オリジナルと同じではありません。

前述のように、伝統的なオリジナルレシピで作られたスイーツだけが“パステイス・デ・ベレン”を名乗ることができます。この秘伝のレシピにより、本物は差別化されています。オリジナルに近づけようと工夫して各国で作られているものはエッグタルトと呼ばれています

パステイス・デ・ベレンでは毎日約2万個の菓子が製造・販売されています。観光客の多い週末には、この2倍にまでなるといわれています。

文化に溢れたポルトガルでは、「エッグタルトを食べる花嫁はもう指輪を外さない」ということわざがあるほどです。エッグタルトの甘さが幸せの象徴であるといわれるほど、愛されているのがこのスイーツなのです。

本物にインスピレーションを得たレシピ

オリジナルのレシピは公開されていませんが、オリジナルのパステイス・デ・ベレンを模倣したレシピは数多くあります。ポイントは珍しい材料を加えることではなく、その作り方にあると考えられています。

甘くて美味しいクリームは、ポルトガルの菓子作りにおいて典型的ともいえる“材料トリオ”、砂糖、牛乳、卵黄で作られていることは広く知られています。香り付けに、バニラやレモンの皮などのを加えるレシピもあります。

パイの生地は、小麦粉、バター、水、塩で作られたパイ生地に非常によく似ていて、食べる際には、温かいうちに、砂糖とシナモンを振りかけ食されます。

現在世界中で愛されているエッグタルトですが、本国ポルトガルにはこのような文化的・歴史的背景があるのです。もちろん各国のお菓子屋さんのパティシエが腕を振るって美味しいエッグタルトを作っていますので、その魅力に触れることは可能です。

しかし、ポルトガルに訪れる機会があれば、是非この伝統ある“パステイス・デ・ベレン”を味わってみてください。そして、門外不出の秘伝のレシピによって作られたスイーツを心ゆくまで味わってみてください。きっとポルトガルの新しい魅力に出会えるはずです。

エッグタルトにお酒を合わせるなら

エッグタルトやその他のスイーツに合わせるのにぴったりのお酒がポルトガルにはあります。それがポートワインを代表する酒精強化ワインです。食前酒、食後酒として飲まれることが多いこのワインは、デザートのスイーツとも相性がとてもよく、気軽にお酒を楽しみたい方におすすめです。

ここではAraiBrandがおすすめする酒精強化ワインをご紹介します。

モスカテル(モシュカテル) 【酒精強化】

色調は複雑な黄金色。この地域で伝統的な香りであるオレンジピールやはちみつを連想させるような香りがします。とても甘味があり、程よい酸味と調和して、フレッシュな味わいの余韻が、長く口の中に残ります。上品な味のお菓子とともに、デザートとして。食前酒にもぴったり。

産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:モスカテル・デ・セトゥーバル100%

味わい:甘口

詳しくはこちらから【モスカテル

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

 

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。

ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているポルトガルワイン。

ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのワインのサイトを覗いてみる

【速報】ガラナアンタルチカ背負う石井美樹選手東京五輪へ!

2021年5月23日(日)、東京都立川市のドーム立川立飛にて行われた、ビーチバレーボール女子の東京五輪代表決定戦。

AraiBrandを運営する荒井商事がスポンサーとして応援している石井美樹選手は、村上めぐみ選手とペアで出場し、見事優勝!

開催国枠を勝ち取り、初の五輪出場が決定しました。

ガラナアンタルチカ

初戦逃すも、決勝まで駒を進め調子を取り戻す


22日の初戦では鈴木・坂口由組にストレート負けを喫し、風向きが良くない中、決勝戦では魂を込めた決定力の高い効果的なサーブで、序盤から得点を重ねました。

実力を発揮した石井・村上ペアは1セット目を落ち着いてものにすると、第2セットでは大きくリードをしてマッチポイントを迎えました。

20-12と大きくリードするなか、村上選手の揺れるサーブがレシーブミスを誘い、サービスエースで試合終了。2-0でストレート勝ちという、文句のない試合内容となりました。

悔しさをバネに磨いたサーブを武器に

二人は2015年にペアを組み、リオ五輪予選敗退を経験しています。

今回の五輪の切符を手にするまでに、一度はチームを解散し、夢をあきらめかけましたが、夢に向かい再起し、ペア再結成後に国内外の試合に参戦し経験を積んできました。

東京五輪に向けて、技術を磨いてきたサーブは、準決勝・決勝で見事に計14本のエースを奪い、実戦で培った技術が冴えわたりました。

現在五輪ランキングで世界19位の石井ペア。メダルに手が届くためには、更なる高い壁を乗り越えていかなければなりません。大舞台で実力を発揮し、悔いの残らない活躍をして欲しいと願っています。

【関連記事】

ガラナ・アンタルチカ杯優勝のビーチバレー石井美樹選手に注目

【ビーチバレー】石井・村上ペア 東京2020ビーチバレーボール日本代表チーム決定戦優勝&東京五輪代表内定!

ポルトガル料理と言えばカタプラーナ!魚介鍋はワインを片手に!

カタプラーナ鍋という調理器具をご存じでしょうか。この鍋はポルトガルではポピュラーな鍋で、主にポルトガル最南端の地方アルガルヴェの料理によく使われます。他の国ではあまり目にしない形をしていてるこの鍋で調理された料理にはファンが多く、歴史と伝統を感じさせ、ポルトガル料理を代表する鍋料理となっています。今回はそのカタプラーナ鍋について見ていきましょう。

ポルトガルワイン通販アライマート

ポルトガル伝統のカタプラーナ鍋とは?

カタプラーナ鍋は、蝶つがいで固定された2枚貝のような金属製の鍋が、サイドロックによって固定できるようになっている鍋のことで、閉じている鍋を横から見ると、まるでUFOのような形状をしています

カタプラーナ鍋は元々亜鉛で作られていましたが、本国では現在では銅、アルミニウム、ステンレス製のものも販売されています。

鍋に入れたい具材の量に応じて、さまざまな寸法のカタプラーナ鍋があり、通常はシーフードですが、豚肉、玉ねぎ、さまざまなスパイス、ジャガイモや他の野菜などが生で入れられ、鍋を閉じて、それらを弱火で調理するのがこの鍋の一般的な使い方です。

カタプラーナ鍋と言えばアルガルヴェ地方

ポルトガル人が思い描く、夏季休暇を過ごすための最高の目的地は、ポルトガルのアルガルヴェ地方だと言われています。白い砂浜とサファイアブルーの海、そして新鮮な食材を使ったおいしい料理が食べられるからです。

アルガルヴェには海岸線が約200kmほどあるため、カタプラーナがこの地方で最も有名な料理であることや、新鮮な魚介類がアルガルヴェ料理の主な食材であることは不思議ではありません。

この地方特有のカタプラーナ鍋は、伝統的に金槌で打たれた亜鉛で作られていました、亜鉛はカタプラーナ鍋全体の優れた熱伝導を実現することで、料理に繊細と独特で比類のない風味をもたらすことに成功しました。

その後、現在と同じように銅で作られるようになりました。カタプラーナ全体に熱が加わるこのユニークな鍋の中では、他の鍋にはない特別な味わいが生み出されます

二枚貝のような形をしたドーム型の鍋には、ダッチオーブンのように鍋を密閉し、香りを充満させることで、風味が増す効果があります。食材の出汁から出た蒸気は、空気中に放出されずに、絶えず鍋の中を循環することで、鍋底に濃厚なスープが生み出されるのです

カタプラーナ鍋はポルトガルのお弁当箱?

アルガルヴェのカタプラーナの起源についてはほとんど知られていませんが、この地方がアラブ世界の支配下にあった時代に出現したとされています。18世紀にアレンテージョの街モウラが北アフリカのムーア人によって占領されたことで伝来したとされています。

北アフリカには、非常に古い調理器具が多くあります。その中にモロッコの“タジン”も伝わっていて、調理方法は、カタプラーナと非常によく似ています。

タジン鍋は伝統的に粘土で作られています。タジン鍋には、後世にカタプラーナにも導入された、密閉蒸気調理法が使用されていて、これによりゆっくりと低温で調理することが可能となります。

これと同様の鍋は古代文明より受け継がれていて、何千年もの間、シュメール人、エジプト人、バビロニア人、フェニキア人、ローマ人、アラブ人などの食文化を豊かにしてきました

ポルトガルに伝わったカタプラーナ鍋の昔の使用法といえば、砂地の地面に穴が開けられ、火の消えた炭をカタプラーナ鍋の上に置かれて調理されているというイメージが強いようです。

このタイプのアウトドアでの調理法は歴史的な記録にも残されていて、カタプラーナの形状を見ても、このような使用方法は不自然ではありません。

古くは、アルガルヴェの漁師がカタプラーナをお弁当箱として使用していたとも言われています。自宅でニンニク、タマネギ、オリーブオイル、野菜などの具材を鍋に詰め、食べる時に、海で獲れた魚介を加え、鍋の上に炭を乗せ調理するのです。

この際、地面に穴が開けられ、カタプラーナを熱い石炭の下に置き、砂で覆って調理したと伝えられているのです。

カタプラーナ鍋はヘルシーで合理的

カタプラーナ鍋による調理は、食材の香りを損なうことを防ぎ、食材の持つ豊かな風味を楽しむことができます。さらに、カタプラーナで調理すると、調理している間に余分なカロリーと脂肪が落ちるため、健康的な食事となります

そして、伝統的な銅のカタプラーナは、熱が均一かつ効率的に伝わるため、調理にかかかる余計な時間が短縮され、その結果、調理のための熱エネルギーを節約することができます。

カタプラーナ料理は通常、エビやアサリやムール貝、魚、イカ、タコなどのシーフードを組み合わせて作られます。典型的な地中海のレシピともいえる、アサリやシーフードを調理するために使用され、中でも最も有名なレシピといえば「アサリのカタプラーナ鍋」でしょう。

これらの料理は、アルバリーニョの白ワインのボトルをテーブルに置き、たくさんのトーストしたパンをソースに浸して食べるのが、ポルトガル風の食べ方です。

具材を入れて火にかけるだけで誰でも手軽に美味しくできるこの料理ですが、家で試したくても、どこで手に入るのかわからない方も多いと思います。

カタプラーナ鍋がない場合は、ダッチオーブン、またはその他の蓋のある厚底鍋で作ることもできますが、現在ではネット通販でカタプラーナ鍋を購入できますので、ご興味のある方は是非探してみてください。ご自宅のキッチンでアルガルヴェの味が味わえるはずです。

 

ポルトガルと言えばワイン!カタプラーナと併せてこちらの記事もご参照下さい。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

アルバリーニョ最高峰のワインが日本でお飲み頂けます

カタプラーナ鍋とよく合うアルバリーニョというブドウ品種のワインをご紹介します。爽やかでシトラスなヴィーニョヴェルデのアルバリーニョは、強いお酒が苦手な方でも美味しくお飲み頂けます。

フレッシュで爽快な飲み口が、食欲もそそります。繊細な味付けの日本料理などにも料理の味の邪魔をせず、素材の味を引き立たせます

ヴァランダ・ド・コンデ【ヴィーニョヴェルデ】

フレッシュな南国果実を感じさせる、非常にエレガントでフルーティーな風味 。全体のバランスが良く、厳選されたアルヴァリーニョとトラジャドゥーラが最高のハーモニーを奏で、果実味と新鮮さが特別な味わいを与えています 。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョヴェルデ「ヴァランダ・ド・コンデ」は、シーフード料理や和食と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アルヴァリーニョ、トラジャドゥーラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ヴァランダ・ド・コンデ】

 

コート・デ・マモエラス スパークリング辛口

2021年の“50 Great Sparkling Wines of the World 2021”において、95点という高得点で金賞に輝いたワイン。果実やミネラル・香ばしさを感じさせる複雑なアロマを、きめ細かな泡が引き立てます。厚みがある辛口で、ほどよい酸味を感じ、余韻はアルヴァリーニョの持つフルーティーさが広がります。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アルヴァリーニョ100%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【コート・デ・マモエラス】

 

AraiMartでは、40種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。

国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

ポルトガル料理とイワシの深い関係。ついに社会問題にまで発展?!

sardine

ポルトガル料理に少しでも興味があったり、知識のある方は、“干し鱈(バカリャウ)”がポルトガルを代表する食材と思いがちですが、実は、私たちの想像以上に消費されてる食材があります。それがイワシです。

ポルトガルではイワシは非常に伝統的な魚です。生活に密着しているイワシは、ポルトガルの民謡などにも登場し、ポルトガルのゲームにも登場するほどです。ポルトガルのシンボルやステータスになっているイワシですが、近年乱獲により社会問題にまで発展しています。ここではポルトガルにおけるイワシの現状を見ていきましょう。

ポルトガルワイン通販アライマート

ポルトガルでイワシが有名な理由とは?

ポルトガルではイワシを炭で焼いて食べる伝統があります。粗塩で味付けされたイワシを、炭の上に直置きで焼いてしまうのです。

このスタイルは19世紀から20世紀の間に醸成された、ポルトガルの数多くの田舎の家族の風習です。年月をかけて全国に広まったイワシを食べる文化が、ポルトガル人の健康を促進したとまで言われています

イワシはコレステロール値を改善し、高血圧を軽減し、心機能や血管の病気のリスクを減少させる効果があり、毎日の食卓にいろいろなイワシを使ったレシピが、日替わりで食卓に上ることさえポルトガルではありえるといわれているほどです。

ポルトガル人がイワシをどれほど好きかというと、1456年の決まりでは、イワシは日曜日と祝日(聖なる日)にしか釣ることが許されていませんでした。これは大事なイワシを守るための決まりでした。

さらに古くは、ポルトガルがまだフェニキア人の領土であったときにすでにイワシが好まれていて、ローマ帝国支配の時もその美味しさから、他の魚よりも高く評価されていたことがわかっています。

ローマ人はイワシを塩漬けにして、イベリア半島からイタリア、ガリシア地方、アフリカなどまで輸送する習慣がありました。 その後ポルトガル中部のテージョ川のすぐ南に栄えたイスラム教文化では、イワシの釣りが盛んに行われました。

17世紀初頭に不漁から、リスボンのイワシが不足するという事態になると、イワシだけで腹を満たせなった人たちによって、イワシをパンに挟んで食べるというアイデアが生み出され今もなお、ポルトガルにはイワシをパンに挟んで食べる習慣が残っています

このように、歴史的に愛されてきたイワシですが、実際にどれほど消費されているのでしょうか。

首都リスボンではイワシ祭りが開催される

ポルトガルの首都リスボンにサント・アントニオという守護聖人を称えるお祭りがあります。毎年6月13日に開催されるこのお祭りは、別名イワシ祭りとも呼ばれ、リスボンっ子たちが最も楽しみにしているお祭りの一つです。

このお祭りはリスボンの街全体が盛り上がりますが、歴史的地区、特にアルファマという地区がこのお祭りの中心地となります。アルファマでは、歓喜と楽しさに満ち溢れれ、夜には、イワシの炭火焼と赤ワインがこの祭りを大いに盛り上げるのです。

また、この祭りではもう1つのイベントが行われます。それがサント・アントニオ・ウェディングと呼ばれるものです。サント・アントニオは“仲人の聖人”であるため、大規模な集団結婚式が行われ、経済的に最も恵まれない十数組のカップルが、完全に無料で素晴らしいパーティーを味わえるという伝統的なイベントです。この結婚イベントは、リスボンの主要なイベントの1つとされています。

実はこの祭りが行われる6月にポルトガルではイワシの消費量がとんでもないことになるのです。

毎秒13匹のイワシが消費される6月のポルトガル

ありえないような数字に見えますが、実際はもっと多いともいわれています。ポルトガルの海岸からイワシの姿が減ってしまったことについて、研究者もその原因を突き止められないという事態にまで発展してしまうポルトガルのイワシ。

イワシの漁自体はそれほど盛んではないとされていますが、聖人の月(6月)にはイワシが好んで食べられ、毎秒20ダースが消費されるとも言われているのです。

国営企業のドカ・ペスカ社の資料によると、2012年、2013年の6月には、国の港で荷降ろしされたイワシの量は約2,500トンでした。そして 2014年には、1952トンにまで減少しているとのことですが、日本で気象庁にあたる、ポルトガルの“海と大気の研究所(IPMA)”が港で収集したサンプルに基づいて計算したところによると、この漁獲高から、イワシの個体に換算すると、お祭りのある聖人の月の平均消費量は3,500万匹であると算出されています。

実に1日で100万匹以上、1時間48,000匹、1分にすると805匹以上となり、イワシが2匹使われるポルトガル名物のイワシトーストが、毎秒6皿食べられている計算になります

しかし、過去にさかのぼると、それでも少なくなったといわれています。 2014年はイワシ漁は過去75年間で最低の漁獲高でした。そして、年間という単位で見ると、ポルトガルとスペインが漁を行うイベリア半島沿岸で、28,000トンしか水揚げされていません。その10年前には約10万トン、さらに遡って、30年前には20万トンの水揚げがあったと記録されています。

このように、消費量が減ったとはいえ、膨大な数のイワシを消費するポルトガル人。イワシに対してのこだわりは半端ではありません。そんな中、次のようことも行われています。

ポルトガル政府がイワシ漁を禁止に?

2020年、ポルトガルのマスコミ、“Diário da República”によって、政府がイワシ漁を禁じたと報じられました

水産国務長官のテレサ・コエーリョ氏は、「2020年10月10日の0時から、イワシの捕獲に関する一切を禁止する」という決定をしました。

決定書によると、イワシ保護を強化する観点から、イワシの数の管理と回復を目指し、多年次計画(2018年~2023年)で、スペインとの合意をもって、ポルトガル政府によって、制限をすることに至ったと説明しています。

この後も、イワシ漁が禁止されたり、制限されたりしていて、ポルトガル国内で、イワシ漁の保護に関する関心が高まっているという事実があります。

それほどポルトガルではイワシが愛されるがゆえに、社会問題にまで発展してしまっているのです。そのうち、レストランで食べられるイワシの個数制限など設けられてしまったら、観光で行く私たちは悲しくてたまりません。是非美味しいイワシがいつまでも食べられる国であって欲しいものです。

脂ののったイワシの缶詰が、アライマートに登場

ポルトガルと言えばオイルサーディンの本場です。ポルトガルでは昔より魚や野菜を缶詰にして保存する習慣がありました。

今でも、バルなどに行くと、缶詰をそのまま販売している店も多く、その食文化はしっかりとポルトガル人の生活に定着しています。

アライマートではその本場ポルトガルの缶詰を取り扱っています。種類も豊富なので、是非ご覧になって見て下さい。

パッケージからワクワクさせてくれて、期待を裏切らない味。素朴なのに洗練された味わいをお楽しみください。

FORMOSA GOURMET オリーブ油漬け各種

こちらからご覧になれます【FORMOSA GOURMET】

 

また、ポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

AraiMartではポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご購入いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

ポルトガルはグルメ大国!意外性に富むアレンテージョ料理とは?

アレンテージョ

まだ日本では馴染みの薄いポルトガル料理ですが、大西洋と地中海の影響を大いに受け、小さな国でありながら、その土地ならではのバラエティに富んでいるのが魅力です。パン、ワイン、オリーブオイルを基本に、魚、さまざまなスープ、新鮮な果物をふんだんにたべられます。

魚以外にも肉はもちろんのこと、内臓やハム、ソーセージが際立つ郷土料理も多くあります。大航海時代にはポルトガル料理にスパイス、砂糖、豆、ジャガイモなども取り入れられ、レパートリーに彩りが増しました。

そんなポルトガル料理ですが、今世界から注目されているポルトガルの地方があります。それがポルトガル中南部に位置するアレンテージョです。この地方では近年、大きな資本が投入され、近代なワイナリーが数多く作られ、世界的に認められてたワインを生み出していることでも有名になっています。

そんなアレンテージョ地方には古くから伝わる独自の食文化があります。今回はそのアレンテージョのグルメについて見ていきましょう。
ポルトガルワイン通販アライマート

アレンテージョはどんな土地?

ポルトガルを観光する人の多くは、リスボンやポルト、コインブラなどガイドブックの最初に取り上げられる都市をまず訪れますが、近年、ポルトガルの地方の中でも“最も訪れたい都市”としてアレンテージョの人気が高まってきています。

アレンテージョはポルトガル国内最大の地方で、手つかずの美しいビーチや城、ローマ帝国やイスラム支配の痕跡が見られる歴史的建造物などが数多く存在し、昔からの人々の営みが存分に感じられる穏やかで魅力に満ち溢れた都市です。

この地方は4部門でユネスコに認定され、観光都市として国際的な賞も受賞しています。家族旅行、ハネムーン、冒険家の目的地など、目的を選ばない旅先として、数多くのスポットが存在するのもアレンテージョの特徴です。

そんなアレンテージョですが、どのような食文化があるのでしょうか。

アレンテージョ料理の主な特徴とは?

ヨーロッパに属するポルトガルの料理は、ベースとなる味付けは他の国と同じような考え方をしますが、アレンテージョにおいてはその地理的な要素や、文化的な背景と食が結びつき、皿の上で独特なコンビネーションを見せることがあります。

そして風味豊かなアレンテージョ料理は、その土地ならではの食材が必ず用いられ、オリーブオイルとハーブが素材の味を存分に引き立てる構成になっています。

ポルトガル料理で一番知られているのは“バカリャウ”と呼ばれる干し鱈を使った料理ですが、アレンテージョでは、ジビエや、バラエティに富んだ魚などのユニークな食材が、この土地ならではの独特な調理法によって特徴的な郷土料理に仕立て上げられます

アレンテージョ内でも地方色が豊か

沿岸部の、トロイア、コンポルタ、シネスなどの街において最も好まれるのは新鮮な魚介です。タコや、ムール貝、魚料理が特徴で、最もよく知られているのは、タコの炊き込みご飯です。この料理にはタコと一緒にエビが用いられることもよくあります。また、寒い日にはサメのスープが家庭でもよく作られます

もう少し内陸のアルカセル・ド・サル、サンティアゴ・ド・カセム、グランドラなどの街では、海の食材が肉と組み合わされる料理が特徴で、アサリと豚ロース肉のコンビネーションが独特な、“アレンテジャーナ”が有名です。この料理にはニンニク、月桂樹の葉、赤ピーマンなどが調味料として使われ、少量の白ワインが味を引き立てます。

ポンテ・デ・ソル、エストレモシュ、アライオロスなどの街では、うさぎご飯とブタの頬肉が楽しめます。また、アレンテージョ地方で有名な黒豚や羊、鹿などのジビエも好まれます。これらの肉は貴重なため、他の肉がメインとなることが一般的です。

スペインの影響も受けるアレンテージョの食文化

スペインに近いアレンテージョ東部の食文化においては、スペインとの距離が地元の料理にどれほど影響したのかを垣間見ることができます。スペインを代表する家庭料理、冷たいトマトスープのガスパチョがこの地方でも食されます。しかし、ポルトガルでは調理法が本家と異なり、スペインのように具材がつぶされません。また、トマトに加え、きゅうり、ピーマン、パンなどが使われます。

ラムのシチューやパンくずを使ったミガスなど、アレンテージョ地方全体で楽しまれる料理もありますが、どこでも同じものというわけではなく、その土地ならではの特別な味付けがされます。

ベジャという街では、レシピに通常牛肉が使われます。また、エヴォラという街では、アスパラガスと豚ロース肉を使い、ポルタレグレでは、豚肉の切り身を数枚使って作るのが一般的です。このように、同じ郷土料理でも、各街で少しずつ食べ方や形が変わるのも、食文化の豊かさの象徴といえます。

アレンテージョのスイーツについても興味深い特徴があります。カステロ・デ・ヴィデでは、シナモン、リンゴ、ナッツを使った典型的なアップルタルトの、“ボレイマ・デ・マサン”が有名です。エルヴァスでは、卵とシナモンを贅沢に使ったプラムを添える、日本でもほんのり話題になった伝統的な焼き菓子、“セリカイア”が味わえます

アレンテージョの食に花を添える地元のワイン

以上のようにアレンテージョには多様で特徴的な食文化が存在します。そんな食文化を陰で支えるのが、アレンテージョのワインです。この地方のワインはそのバリエーションの広さから、好奇心旺盛な方にとっては、最も単純なものから最も複雑なものまで幅広く楽める地方といえます。

そして、この地域で作られた赤ワインは、色が濃く、コクがあり、タンニンが豊富です。味わいはビロードのように滑らかでいて、野生味と果実の濃度が際立ち、早飲みにも適していています。

この地方で伝統的に飲まれているわけではありませんが、アレンテージョの地方で作られた良質の白ワインもあり、そのほとんどがマイルドで、わずかに酸味を帯びていて、トロピカルフルーツのようなアロマが感じられます

各サブリージョンで造られるワインにはそれぞれ顕著な違いがあるにもかかわらず、この地方のワインには特有の特徴があります。平たく言えば、忘れることのできないエレガントさです。

この地方に降り注ぐ太陽と、乾燥した大地が作り出すブドウは、他のどこの地方にも真似のできない風味を持っています。

この地方が作り出す魅惑的なブドウによって作られたワインは、すべてのワイン好きを満足させることができるでしょう。この機会に是非ポルトガル中南部、アレンテージョのワインを味わってみてください。

アレンテージョのワインが日本でも飲めます

アレンテージョ地方のワインはこの数10年でめざましい発展をとげ、世界中で注目を集めています。

アレンテージョのワインは大企業などの投資により、近代的な大規模な農園があったり、醸造家をコンサルタントに招聘しワイン造りを行ったり、世界のワイン需要に応えられる、良質なワインが数多く造られています。

 

ボジャドール【白】

色調は金色がかった緑色。トロピカルフルーツの豊かなアロマが広がります。すっきりとしたフレッシュさと豊かな果実味をお楽しみください。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス、アリント、アルヴァリーニョ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ボジャドール白】

 

ボジャドール【赤】

色調は深いルビー色。熟した赤肉系果実のアロマが広がります。

まろやかなタンニンを感じる、フルボディの赤ワインです。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アラゴネス、トウリガ・ナショナル、トリンカデイラ

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【ボジャドール赤】

 

レゲンゴス セレクション【白】

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 白】

 

レゲンゴス セレクション 【赤】

色調は透明感のあるガーネット色。野生のブドウ、チョコレートやコーヒー系のコクのある心地よいアロマが特徴で、やわらかいタンニンと上品な味わいが楽しめます。実はこのレゲンゴスという赤ワインは、イタリアの作家、アントニオ・タブッキの小説『レクイエム』に登場しています。文学作品に思いを馳せて、読書しながらワインを飲むのも楽しいかもしれません。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:トリンカデイラ40%、アラゴネス40%、アリカンテ・ブシェ20%

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 赤】

もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。

ポルトガルワインまとめ。知りたいをぎゅっと凝縮!

日本で飲めるポルトガルのワイン

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。

国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんお取扱いしております。

ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

ポルトガルワイン最高峰アルヴァリーニョ。気になるその特徴について

alvarinho

ポルトガルワインの魅力を理解してきたら、一度は飲んでおきたいワイン、それがアルヴァリーニョのワインです。見た目、フレーバー、アロマの見事なバランスを誇るこのワインは、生産量が少なく、原産国ポルトガルでも貴重で高級なブドウ品種とされ珍重されています。

ワイン好きのポルトガル人をも唸らせる、この上品で品格のあるポルトガルが誇る最高品種のアルヴァリーニョについて見ていきましょう!

ポルトガルワイン通販アライマート

アルヴァリーニョはどんなブドウ?

ポルトガル北部、ヴィーニョス・ヴェルデス地方のメルガソ産を起源とするヴィティス・ヴェニフェラ種の白ブドウ品種で、ポルトガル産のブドウとされています。

一方でスペイン人はガリシア出身のブドウであると、スペイン起源説を主張していて、今でも論争があるいわくつきのブドウ品種です。アルヴァリーニョはポルトガルの白ブドウ品種の中で最も高貴で、非常に高品質のワインを生み出す力のあるブドウです。

現在では、ポルトガルと世界のいくつかの地域にで栽培されていますが、ポルトガル国内では、ヴィーニョヴェルデ地方の、モンサンとメルガソのサブリージョンで多く生産されていて、この地方のブドウが多くの人からポルトガルで栽培されるアルヴァリーニョの中では最高のブドウと見なされています

アルヴァリーニョが最高級ワインである理由

房が小さく、種が多いため、アルヴァリーニョの生産量は限定的です。果実は小さく、ブドウの皮が厚く、寒さに耐えることができます。糖度が高いため、アルコール度数が高いワインができ、酸味が強いワインとなります

アルヴァリーニョ品種の100%のワインは、色が濃く、柑橘系のワインとなります。アルヴァリーニョには比較的タンニンが多く含まれています。

アロマは、カリン、桃、バナナ、レモン、パッションフルーツやライチといったフルーティーな香りと、また、オレンジの花のアクセントも感じられます。

花と果物が混ざり合ったような、非常に芳香が強く、強烈で独特、かつ繊細で​​複雑なフレーバーを持ち合わせます。それでいて、柔らかく、丸く、調和がとれていて、コクがあり、バランスの取れた酸味を長く感じられます。

アルヴァリーニョワインはフレッシュに飲むワイン

ヴィーニョス・ヴェルデス地方のアルヴァリーニョはアルコール度数は11%を超えるものもあり、平均値で見るとおおよそ9%程になります。そして10年程の熟成が可能です。

木製の樽の中で発酵させることができますが、実際にはブドウの品質が損なわれる確率の方が高いといえます。しかしこの地方の一部の生産者は、この地域の新しいワインを生み出すために、この製法に挑み続けています。

通常の製法で作られたアルヴァリーニョは、フレッシュに飲むワインです。冷しすぎないのがポイントで、10℃から12℃の間で飲むと、最も香りを感じられます。

アルヴァリーニョのマリアージュ。何に合う?

アルヴァリーニョのワインは、軽快でフルーティーでミネラルを感じられ、嫌味のない酸味があります。そして、これらのバランスの良いハーモニーが、幅広いレシピとの好相性を生み出します。

アルヴァリーニョは、脂っこい魚、白身魚のローストやグリル、イワシ、風味の強いシーフード、牡蠣、また、日本料理とも見事にマッチします。炊き込みご飯やリゾット、豚肉や鶏肉にもよく合う、最高の食事のお供になるのです。

アルヴァリーニョのヴィーニョ・ヴェルデ

アルヴァリーニョのヴィーニョ・ヴェルデは、その存在感のあるボディ、高いアルコール含有量、優れた熟成によって、他のグリーンワインとは一線を画します。

柑橘系がもたらす琥珀色をしていて、香り高いフローラルとしっかりと感じられるフルーツのアロマが際立ちます。味わいは、甘み、アルコール、酸味のバランスが素晴らしく、フレッシュで爽快。ミネラル感があり、長く持続する後味があります。とても高品質ですが、ブドウ本来の味を楽しめる素朴なワインともいえます。

スペインのアルヴァリーニョは何が違う?

ポルトガルと同様に、スペインのアルヴァリーニョワインはフレッシュで香り高いことで有名です。フローラルでフルーティーなアロマの組み合わせと、口いっぱいに広がるボディ。そして品のある酸味があります。

イベリア半島で最も評判の良い白ブドウ品種の1つとして認識されていて。非常に湿度が高く、寒い気候の地域であるガリシア地方のリアス・バイシャで栽培されるアルヴァリーニョは、主に100%ワインが作られます。

アルヴァリーニョと燻製肉のお祭りとは?!

ヴィーニョス・ヴェルデス地方のメルガソ地区で行われるのアルヴァリーニョのフェスティバル(A Festa do Alvarinho e do Fumeiro de Melgaço)は、毎年4月に開催され、この地区最大のフェスティバルの1つです。

1994年から地元の商工会議所が主催し、アルヴァリーニョワイン、ハム、チョリゾ、パン、蜂蜜など、地元の製品の普及と販売を促進することを目的として開催され、多くの訪問者を惹きつけています。

2009年からは、ポルトガル国内最大級の観光サイト、“Turismo de Portugal IP”でも紹介されるようになりました。

このイベントの重要性が国レベルで認識されるようになったことは、メルガソ地域住民とイベント参加者すべての人々にとって地域の誇りとなっています

日本の新潟でも栽培され始めたアルヴァリーニョ

ポルトガル発祥とされるアルヴァリーニョですが、実は日本の新潟でも栽培されるようになりました。新潟はガリシア地方のアルヴァリーニョの生産地であるリアス・バイシャス同様、アルヴァリーニョの栽培に適した環境が整っているといわれています。

新潟の越前浜の海岸沿いのテロワールによって、感じられる豊富なミネラル感や、砂質土壌がもたらすエレガントな香り、スレンダーで長く続く芳醇な酸の余韻。

そして、日本の風土や日本人好みの繊細でしなやかなテクスチャーなど、日本の風土で育まれたぶどうから醸される、ブドウ本来の味をしっかりと感じられるワインは、日本の食材と見事にマッチし、日本人好みのワインに仕上がると期待されています

AraiMartでご購入いただけるアルヴァリーニョ

その優れた味が世界からも注目を浴び始めている、ポルトガルのブドウ品種アルヴァリーニョ。AraiMart一押しのアルヴァリーニョをご紹介します。

アルヴァリーニョ【白】

アルバリーニョ

ポルトガル原産の高級品種であるアルヴァリーニョによる、豊かなフローラルの香りが特徴。
トロピカルフルーツの味わいが、エレガント且つさわやか に広がります。

原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方

品種:アルヴァリーニョ100%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【アルヴァリーニョ】

ヴァランダ・ド・コンデ【ヴィーニョヴェルデ】

フレッシュな南国果実を感じさせる、非常にエレガントでフルーティーな風味 。全体のバランスが良く、厳選されたアルヴァリーニョとトラジャドゥーラが最高のハーモニーを奏で、果実味と新鮮さが特別な味わいを与えています 。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョヴェルデ「ヴァランダ・ド・コンデ」は、シーフード料理や和食と相性が抜群です。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アルヴァリーニョ、トラジャドゥーラ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ヴァランダ・ド・コンデ】

 

コート・デ・マモエラス スパークリング辛口

2021年の“50 Great Sparkling Wines of the World 2021”において、95点という高得点で金賞に輝いたワイン。果実やミネラル・香ばしさを感じさせる複雑なアロマを、きめ細かな泡が引き立てます。厚みがある辛口で、ほどよい酸味を感じ、余韻はアルヴァリーニョの持つフルーティーさが広がります。

原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方

品種:アルヴァリーニョ100%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【コート・デ・マモエラス】

 

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる

ポルトガルワインのワインツーリズムは魅力満載!その理由を探る!

ワインツーリズムとは、地域のワイナリーやブドウ畑を訪れ、その土地の自然、文化、歴史、暮らしに触れ、つくり手や地元の人々と交流し、ワインやその土地の料理を味わう旅行のことを指します。

ワイナリーやブドウ園を訪れ、ワインと地元の食を楽しむワインツーリズムが1980年代頃から欧米やオーストラリアなどのワイン生産国で盛んになり、今日では余暇を楽しむツーリズムとして成長してきています。

日本でも、以前はワインツーリズムを楽しむ人は一部の愛好家にとどまっていましたが、近年徐々に一般旅行者にも浸透し始め、注目されてきています

そんなワインツーリズムですが、世界でも人気のワインツーリズムのスポットとして脚光を浴びている国があります。それがポルトガルです。

ポルトガルは北海道と青森を足したほどの広さにもかかわらず、気候が変化に富み、北と南では全く違う景色が見られます。その国土には無数のワイナリーが点在し、国内のワイナリーを巡るワインツーリズムがとても盛んになっています

今回はポルトガルのワインツーリズムの魅力について見ていきましょう。

ポルトガルワイン通販アライマート

ポルトガルでワインツーリズムが盛んな地域は?

ポルトガルにおけるワインの歴史は古く、伝統的な製法が伝承されていることに加え、近年の改革によって改良されたワインの品質は、今世界中で認められていて、国際的なコンクールでも数々の賞を受賞するようになっています。

ワインツーリズムを体験すると、ブドウが育まれた地方の風景や、先人から引き継いだ多くの遺産、またその土地の文化や人々を間近で見ることができ、ワインの味のみならず、そのワインが育まれた背景やストーリーをより深く知ることができます

ポルトガルには一般の訪問者でも見学できるワイナリーが数多くありますが、ポルトガルワインで現在最も注目されているドウロ地方とアレンテージョ地方は、ポルトガル国内でも最もワインツーリズムに力を入れていて、多くのワイナリーが訪問者を歓迎しています

ドウロ地方のワインツーリズムでは美しい風景を満喫

ポートワインが生産されるアルトドウロ地域はワインツーリズムが最も人気のある地域です。1756年に原産地呼称の境界線が創設され、同時にポルトガルで最も古いワインの会社が設立されたこの地方には、長きにわたり上質なワインを作り続けてきた伝統があります

商売として古くから“よそ者”と関わってきたアルトドウロ地域では、気さくに訪問者を歓迎し、地域最高のテロワールや、ワイナリーを紹介する風習が根付いています。

そもそも土壌が荒れていた地域だったドウロ地方ですが、ドウロ川の両岸にそびえる斜面に、ブドウ園を設けるために段々畑が作られ、地域の人のたゆまぬ努力の結果、今ではユネスコによって世界遺産にも登録される美しい景観をドウロ渓谷では楽しめます

例えばワインツーリズムでこの地域のワイナリーを巡るとすると、ポートワインセラーが位置するポルトからクルーズに乗れば、ポートワインの販売などに関連するスポットから、ブドウやワインの生産地であるドウロ地方を訪れるコースを満喫することができおすすめです

ポルトガル北部には中世と現代が共存

ポルトガルという国は現在のポルトガルの北部で興りました。このため、ヴィーニョ・ヴェルデ(緑のワイン)が生産されている北部には、今なお、貴族的な風習を引き継いでいる荘厳な邸宅があります

この地域では、ワインの試飲を行うだけでなく、それらの遺産を巡り、実際に邸宅や農場に滞在することもできます。ブラガ、ギマランイス、ヴィアナ・ド・カステロなどの古い町並みが残る街では、このような魅力的な風景と体験が、ワインツーリズム観光客を楽しませています

少し南下して、ポルトガル中部地方には、ビゼウやコインブラといった世界遺産に登録されている美しい都市があり、海岸沿いにはアヴェイロ、ブサコなど、魅力的な街が点在しています。

そして、この地方にも古いポルトガルのワイナリーを楽しめるワインツーリズムのコースがあります。それらの施設では、最新のワインの流行と、最新の生産方法を取り入れた、ポルトガルの新しいワイン造りを楽しむことができます

アレンテージョ地方では食とワインを存分に楽しめる

ポルトガルの南部に位置するアレンテージョ地方は、ワインツーリズムスポットの中でも最も肥沃な地方で、ポルトガルが誇る主要なワイナリーをいくつも訪れることができます。

この地域のワインの品質は世界中で高く評価されていて、2014年のアメリカの新聞“TODAY誌”でも、『読者が訪れたい世界で最高のワイン地域』に選ばれています

ブドウ園が広大な平原に広がる、地平線が美しいこの地方特有の風景の中で、アレンテージョのワインツーリズムは、おもてなしとグルメによってより一層引き立てられます

アレンテージョに映える、歴史的な痕跡を残す美しい風景と、気候がもたらす穏やかさが特徴の、もう1つの世界遺産都市、エヴォラでは、ブドウの収穫に参加したり、ワイン作りに関わるさまざまな工程を見学することができます。

レゲンゴシュ・デ・モンサラズでは、ワインの試飲はもちろんのこと、自分で収穫したブドウで記念ワインを製作する体験も用意しています。グルメで有名なこの地方での、現地の食とワインのペアリングはこれ以上ない思い出となることでしょう

ワインだけではないポルトガルのワインツーリズム

大西洋に浮かぶ島、マデイラ島ではマデイラワインの存在が際立ち、世界中で名声を獲得しています。マデイラワインは、18世紀の王や王子、大将、探検家などにすでに評価されていた、ポルトガルが誇る名産品です。

石の壁で支えられた段々畑に作られたブドウ園は島の名物となっていて、海と山を繋ぐ素晴らしい風景を作り出しています。

以上紹介してきた地域の他にも、ポルトガルには数々のワインツーリズムが楽しめる場所があり、近年では非常に質が高く、内容の濃いスポットとなっていて、多くの場合が、地域の名所や、歴史のある魅力的なホテルと連携しています。

また、ポルトガルのワインツーリズムはワインだけでなく、フルーツやジャム、チーズ、オリーブオイル、職人によるスイーツ、郷土料理など、その土地ならではの名産品が楽しめるのも多くの人がポルトガルを巡る理由といえるでしょう。

アレンテージョのワインが日本でも飲めます

本記事で紹介されているアレンテージョ地方で造られるワインは、この数10年でめざましい発展をとげ、世界中で注目を集めています。

アレンテージョのワインは大企業などの投資により、近代的な大規模な農園があったり、醸造家をコンサルタントに招聘しワイン造りを行ったり、世界のワイン需要に応えられる、良質なワインが数多く造られています。

AraiMartでご購入いただけるアレンテージョのワインをご紹介します。

 

ボジャドール【白】

色調は金色がかった緑色。トロピカルフルーツの豊かなアロマが広がります。すっきりとしたフレッシュさと豊かな果実味をお楽しみください。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス、アリント、アルヴァリーニョ

味わい:辛口

詳しくはこちらから【ボジャドール白】

 

ボジャドール【赤】

色調は深いルビー色。熟した赤肉系果実のアロマが広がります。

まろやかなタンニンを感じる、フルボディの赤ワインです。

ワイナリー:Herdade do Rocim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アラゴネス、トウリガ・ナショナル、トリンカデイラ

味わい:フルボディ

詳しくはこちらから【ボジャドール赤】

 

レゲンゴス セレクション【白】

色調は透明感のある麦の穂色。熟したマンゴーやパッションフルーツのアロマの香りと共に、バランスの取れたフレッシュな味わいが楽しめます。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:アンタォン・ヴァス60%、ゴウヴェイオ40%

味わい:辛口

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 白】

 

レゲンゴス セレクション 【赤】

色調は透明感のあるガーネット色。野生のブドウ、チョコレートやコーヒー系のコクのある心地よいアロマが特徴で、やわらかいタンニンと上品な味わいが楽しめます。実はこのレゲンゴスという赤ワインは、イタリアの作家、アントニオ・タブッキの小説『レクイエム』に登場しています。文学作品に思いを馳せて、読書しながらワインを飲むのも楽しいかもしれません。

ワイナリー:Carmim (公式サイト)

産地:ポルトガル/アレンテージョ地方

品種:トリンカデイラ40%、アラゴネス40%、アリカンテ・ブシェ20%

味わい:ミディアムボディ

詳しくはこちらから【レゲンゴスセレクション 赤】

ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます

ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。

しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。

AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

AraiMartのポルトガルワインを覗いてみる